受験生時代の事件簿②
司法書士の試験日が近づいてきた。私も一生懸命勉強してたな~。
さて、知り合いの社会保険労務士先生から、受験生時代のネタ、いいよ~いいよ~と言われたので、お調子にの
って、もう一つ紹介しておこう。
正確には、合格して、司法書士として働き出す前のことであるが。
私は、平成20年に司法書士試験に合格した。で、司法書士試験の最終合格発表は、11月にあるので、大体年
内をめどに、仕事を見つけようと考えていた。ちょうど、11月中旬ごろだったと思う。とある司法書士事務所の面
接を終えて、地元の柏駅付近を歩いていたところ、予備校で知り合った、司法書士受験生(以下、おっさん)にば
ったり、出くわしてしまった。当然、私は、面接帰りだったので、スーツを着ていたのだが、そのおっさんに、
「とうとう、司法書士諦めて、仕事探してるんですね」
って言われてしまった。いや、受かってるし・・・。
ま、しょうがない、当時私は、LEC柏本校(今は無い)で勉強していたが、柏本校の司法書士受験生
は、ベテランがとても多く、私は言ってみればダークホース的な存在だったらしいのだ。
ともかく、合格した旨を伝えて、どうせなら飲みましょうということになって、1次会は、どこぞの居酒屋で
飲んだ。で、2次会だが、すっかり出来上がった私は、おっさんに「キャバクラ行く?」と聞いてしまった。
ま、おっさんがどんな、キャバクラトークを展開するのか少し興味があったというのもある。何しろ、そのお
っさんは、キャバクラの割引券だけで入店して、1ドリンク飲んで速攻で帰ることができるという「夜のつ
わもの伝説」が、柏本校であったのだ。確かめないわけにはいかないでしょう。
で、店はおっさんチョイスに任せてみることにした。すると、前から行ってみたい店及び会ってみたい「お
ねいさん」がいたらしく、ずんすん進んで、店をチョイス、入店にこぎつけた。
席に着けば、当然夜のおねいさん達が付いてくれるが、ここで、おっさんは痛恨のミスを犯すことにな
る。おっさんも酔っていたのだろう。目当てのおねいさんでなく、どうも、違うおねいさんを指名してしまっ
たらしい。おっさんのテンションだだ下がり。しかし、指名を変えるほどの根性はなかったようだ。まった
く、口ほどにもなかった。普通、こういう状況ならば、私は、その場を楽しむのに従事するが、おっさんは
それができなかったようだ。隣のおねいさんい向かって、「私は○○ちゃんを呼ぶつもりだったのに」って
言ってしまった。ま、客だし、何言ってもいいんだが、ここまで、空気読めないおっさんとは知らなかった。
おまけに、しまいには俺の横についたおねいさんがいいとか言いやがるし。殺すぞ、こら!!
そうこうしてるうちに明け方3時になって閉店時間になったので、お開きにしたのだが、総額7万円。
おっさんは手持ちが無いので、誘った俺が全額払ってやった(ここ大事)。
で、とどめはエレベーターまで見送りにきたおねいさん達に、おっさんが一言
「君達アフターどうする?」
だって。
~以下、俺の心の叫び~
「しね!!」
司法書士受験生と行政書士試験
仕事柄、司法書士を目指す受験生に出くわすのは、日常茶飯事だが、司法書士受験生の中には、行政書士の
試験にチャレンジされる方がいる。私は、この考え方には賛成だ。行政書士試験と司法書士試験は日程的にも
近いものがあり、司法書士試験の勢い(モチベーション)をそのまま、行政書士試験に持ち込むことができる。そ
れに、行政書士試験に合格できるということは、自分自身の勉強方法はそうそう、間違っていないと確認すること
ができる。
しかし、司法書士受験生の中には、どうも、行政書士試験を格下扱いしている方がたまに存在する。私も、受験
生時代、行政書士試験を受験した人間だが、ベテランの司法書士受験生に「行政書士の試験受けるんですよ
~」と話したら、鼻で笑われてしまった経験がある。因みに、そいつはまだ、司法書士のベテラン受験生だ。
誤解している人間が、たまにいるが、行政書士試験は、やっぱり、死ぬ気になって勉強しないと、受からない試
験である。私も、一般教養の勉強方法に苦労して、大学入試センター試験の公民の問題集を買ってきて、解い
たりしていた。鼻で笑っているベテラン司法書士受験生は、行政書士試験を受けてみるといい。行政書士にも合
格できないならば、根本的に自分の勉強方法が間違っているということになる。ま、そういった、自己分析ができ
ていないからこそ、ベテランなのだが。
かといって、行政書士試験に合格して、そのままの勢いで、司法書士にチャレンジされる方もいらっしゃるが、私
は、その方々には、「最初から、勉強やり直しですから」というようにしている。行政書士試験の民法、会社法と、
司法書士試験のそれは、まったく別物だと思っておいてもらいたい。行政書士試験に合格した方というのは、勢
いがある方が多いような気がしているが、同じ気持ちで、勉強されると、すぐに挫折してしまうだろう。深さがまっ
たく違うからだ。資格試験、行くも地獄、引くも地獄だ。それだけに、一歩を踏み出す時は慎重に検討してもらい
たい。特に資格予備校とは、貯金したら二度と引き出しができない銀行のようなものだから。
受験生時代の事件簿
司法書士試験の日が迫ってきている。私も、受験生時代は、がんばってたな~と雨雲を見ながら、感慨に浸って
いる。
今日は、受験生時代の事件をご紹介しておくと思う。ま、くだらない話ではあるんですがね。
私は、当時、早稲田セミナーの御茶ノ水本校で、模擬試験を受けていた。少し、花粉症か、風邪気味だったの
で、模擬試験中、鼻をぐすぐす言わせながら、問題を解いていた。すると、私のぐすぐすという音が気に入らなか
ったのだろう。突然、前の席の方から、「うるせーな、鼻かめよ!!」と誰かから、言われてしまった。
当時(今でもそうだが)、私は、そこまで人間ができていなかったので、かなり頭にきて、ま、俗に言えば、キレて
しまった。言われたことの方が正論なのだが、世の中の怖さを教えてやらねばなるまいと思った次第である。
で、作戦を立ててみた(問題そっちのけ)
① 試験終了後、机を蹴飛ばして、「文句言った奴、出て来い!!」と凄む
② おとなしく、問題を解く
当然、選択肢は①しかない、というか、他には考えられない。ま、試験中にキレてもよかったのだが、それは、さ
すがに、大人気ない。
で、試験終了まで、問題を解いていたのだが、文句を言った奴は、多分、こいつだろうなという奴はいたのだ
が、はっきり分からない。しかし、一応、ロックオンしていた、そいつが早めに解き終わって、試験会場を後にした
ではないか。どうする俺、いくか?でも、もし、そいつじゃなかったら、恥ずかしいし。そうこうしている間に、そいつ
は、退席しちゃってるし。
結局、いきました。問題そっちのけで。廊下で、そいつとっ捕まえて、「文句つけたの、てめーかよ!?」
「すいません、気が立っていたので。お互いにがんばりましょうよ」だって。
ま、冷静に考えれば、そいつの言っていることの方が正論ですわな。でも、俺は、「お前とは頑張れん!!」。
彼はどうなったのでしょうか?私は、その年に運良く合格できたので、彼のその後は知らない。
しかし、資格取得を目指している人間で、気が立ってしまう人、少し神経質な人が多いのは事実です。特に、危
ない人間が多いのは、弁護士を目指す人、司法書士を目指す人ではないかと個人的には考えている。私も、気
が立っていたし。何年も結果が出ない人もいるというのは、やっぱり、事実だし。
資格試験、行くも地獄、引くも地獄です。これから、特に難関資格を取得しようと考えている人は、よくよく考えて
おいた方がいいでしょうね。
司法ファッショって何かしら?
最近、とある裁判官が、巷で流行の過払い金返還請求の訴訟件数増加に対して、「司法ファッショ」なる言葉を
用いて、苦言を呈したそうだ。
因みに、私は司法書士だが、司法ファッショって言葉の意味がまったく分からない。初めて耳にする言葉であ
る。ま、察するに、どうも最高裁のみなし弁済を認めない判例に、下級審の裁判所が追随するのがおかしいし、
それに伴う昨今の過払い金返還請求訴訟の増加現象は異常だということらしい。日本の法律は、きちんと文章
になっているので、確かに、判例は、参考になるだけだという考え方もある。イギリスなんかは、文章になってい
ないで、判例が全てなんだそうだが。。。
過払い金返還請求訴訟ですか・・・。確かにどうなんでしょうね~。私も、前の事務所ではほとんどそれを担当し
てましたから、ある程度は知ってます。儲かってましたよ、確かに。不動産登記でこつこつ稼ぐよりはるかに、短
期間に高収益上げてましたもん。
で、司法書士のメイン業務である不動産登記なんて、昨今の不況で、家買う人は少ないわ、ハウスメーカーにガ
ッツリ食い込んでる、一部の事務所が独占してるわで、確かに、苦しくはある。勢い、過払い金にシフトしたくなる
気持ちも分かる。
でもな~、司法書士先生方のブログを拝見すると、過払い金のブログばっかりでしょう。ほんとに登記やってん
の?という事務所も少なからずあったりして。司法制度改革で、確かに、私ら司法書士は、法律家の端くれに加
えられるようになりました。でも、登記だけは、仕事があろうが、なかろうが、常にメインにすえて、仕事するべきじ
ゃないか?じゃないと、がんばって登記法勉強している、受験生に私は示しが付かないと思う。今年も、7月4日に
司法書士試験があるが、がんばって合格した人間に、「これからは、訴訟の時代だから」なんて、ちと情けなく
ないか?先輩として、登記とはこんな感じだよ、勉強とは違う箇所もあるからね、と私は、胸を張って教えられる
ような先輩でありたいと思う。その割には、今月も登記だけですので赤字計上ですけどね~。
俺に相続登記の仕事をくれ!!
~「司法ファッショ」に事寄せて~
新人司法書士と固定資産評価額
不動産の登記をするには、大体、不動産の値段(固定資産評価額)を調べることが必要になる。
相続登記ならば、固定資産評価額 X 0.4%
売買ならば、固定資産評価額 X 2% (但し、減額措置がある場合もある)
の税金を納める必要があるからだ。
通常は、依頼人に固定資産税の納税通知書などを持参してもらうか、市役所で調べてもらうか、あるいは、委任
状をもらった上で、司法書士が代わりに市役所で調べてきたりするが、千葉の法務局管内では、法務局に固定
資産評価額の一覧を記載した台帳が備え付けられていることがある。
この制度は大変便利だ。何しろ、依頼人に余計な負担をかけることが無い。依頼人に、固定資産評価額はいくら
ですか?と聞いたところで、即答できる人は少ない。
が、この台帳が備え付けられている法務局は、むしろまれで、ローカルルールに近いらしい・・・。
先日も、茨城県のとある法務局で、固定資産評価額を調べようと思ったが、当然、茨城にはこの台帳を備え置く
制度は無いとのこと。新人の司法書士ならではの勝手な思い込みだったというわけであるが、何事も経験が必
要だと痛感した。
ベテランの方なら、「そんなことも知らねーのに開業したのかよ」と思われるかも知れないが・・・。
法務局とはいえ、やっぱりお役所だ。役所ごとにやり方が微妙に異なるのは、よくあることではあるが、できれ
ば、便利な制度は、全国一律で統一して欲しいと常に思う。