静寂という要素 | “迷い”と“願い”の街角で

“迷い”と“願い”の街角で

確固たる理想や深い信念があるわけではない。ひとかけらの“願い”をかなえるために、今出来ることを探して。

昨日、ある楽団の演奏会を聴いてきました。クラシックが中心であり、私自身クラシックに造詣が深いわけではないのですが、やはり生の演奏はいいものでした。


ところで、開演前のアナウンスでは、演奏中に音をたてないようにという注意が、かなり強調されてなされ、ここまで言う必要があるのかという印象も、正直持ちました。しかし、開演後、なんとなくその意味がわかったような気がするのです。


音楽の演奏中、なぜ音をたててはまずいのでしょう。当たり前。音楽の邪魔になるから。しかしながら、大きな音で演奏された場合、多少の音が観客席から発せられても、音楽が聞こえなくなるなどということはありません。


聴くにあたって気が散るから。確かに言えるでしょうが、逆に、気が散らないように集中すれば問題ない、ということにはならないでしょう。


私は、音楽には、各楽器の音のほかに、「静寂」というものが、重要な要素としてあるのではないかと思います。演奏中の、楽器の音以外には音が鳴らないという「静寂」、演奏前、演奏後の完全なる「静寂」、それは非常に大切なものなのではないでしょうか。


そんな意味では、演奏後、ひと時の静寂の後に拍手があった方がいいようにも感じました。音楽は、音のコラボレーションですが、もっと言えば、音と無音のコラボレーションといえるのかもしれません。