皆様、こんばんは。おだろーです。
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さて、
いよいよのラストです。
四の五の言わず、
早速
いってみよ![]()
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■第十話 煩悩滅却できるんか?編
何とか会計を済ませた私。
受付のお姉さんが丁寧にドアを開けてくださる。
「ありがとうございました」
オトナ女子の私は、
ようやく僅かに口角を持ち上げ会釈した。
ドア付近の席で接客についていた
スタイリスト彼。
ドアを出ようとする私を発見し、
「ありがとうございました!
じゃあ次回は、ね‼」
親指を立ててグッドサイン。
「またのご来店、お待ちしていまーす!」
90度に折れる彼の背中。
完璧な所作。
完璧ないつもの私の仕上がり。
(…次回か…あるんかな?どやろ?)
自問自答しながら店の外へ出る。
そう言えば…
美容室の大きな窓から見えた施術中の暴風雨。
「晴れオンナなんできっと、私が帰る頃には、
雨も止んでいるはずなんです、あは」
なんて、
『春色艶髪オトナ女子』
での帰宅を楽しみにしていたあの頃…
私はアシスタントの彼女にそう
笑顔で話していたんだよな…
しかしてそこはやはり、
晴れオンナを自負する私。
快晴!
とまではいなないが、
雨は静かに止んでいた。
(まぁ、ええか…)
私は駐車場までの短い距離に向かって
その一歩を踏み出した。
―せやのにや。
いきなり突風に吹かれる私。
いや、正確には、
いきなり突風に吹かれて乱れる
『いつもの私』
である。
(あかん、もっと
ぐちゃぐちゃや…
ここで泣かんかたっら私の人生、
一体いつ泣くねん?)
私は髪を両手で押さえ、
駐車場まで小走りに向かう。
「ふぅ…」
とりあえずこのままでは、
モヤつく気持ちの置き場所が
見つからない…
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実はこの数か月前から、
『紅茶』
にすっかり沼っている。
最も大切な安全地帯である
我が家へ戻り、
気持ちを落ち着かせるべく
まずは紅茶を入れることにした。
オトナ女子の嗜みである。
紅茶の香りに大きく息を吸い込みながら、
私の煩悩は静かにそして確実に、
その姿を小さくしてゆく。
「はぁ…」
深呼吸をしたその瞬間、
リビングのドアがガチャリと開いた。
娘の帰宅だ。
「お帰り」
娘は私の髪を撫でる様に見渡して―
「あれ?ママ―
今日、美容室行くって
言ってなかったっけ?」
…私の煩悩、
ご臨終。
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煩悩があるから、
人は期待して、夢見て、
どうでもいいことで一喜一憂して、
勝手にストーリーを作ってしまう。
人生に物語が生じるのは、
まさに
『煩悩のなせる業』
と言ってもきっと
過言ではないのだろう。
しかし——
その煩悩に振り回されたら、
しんどくなるのもまた事実。
…分かってる。
けれど私は今日もまた、
その煩悩に手を引かれて生きている。
お釈迦様は仰った。
『煩悩を滅却せよ』
と。
せやけどな、
所詮、人間。
いや、正確には、
一般人。
煩悩滅却できるんやったら私はきっと、
頭を丸め、
尼僧にでもなってるはず。
せやからな―
大切な事は、
『煩悩に振り回されない 』
ということなのだ。
『煩悩のご利用は計画的に』
きっとこのくらいが
…正解なんやろな。
…完
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