70年代の中ごろ、

同世代の男女を中心に

人気があった松本ちえこさんの

3枚目のアルバムです

(77年3月発売)。

 

6枚目のシングル

「ハイ!授業中」(77年2月発売)

に合わせて発売されました。

 

このシングルは、

再デビュー後のヒット曲

「恋人試験」(76年5月発売)から、

「恋人願書」(76年8月発売)

「ぼく」(76年11月発売)

とつづいてきた

いわゆる学園ソングの系統の曲で、

大きなヒットには

なりませんでしたが、

テレビやラジオでは

結構流れていました。

 

さてこのアルバムですが、

A面はシングル「ハイ!授業中」

のAB面と、

やはり学園ソングのような

新しいオリジナル曲を

4曲加えた計6曲。

 

B面は60年代ポップスの

カヴァーになっていて、

・ロコモーション
・悲しき片想い
・想い出の冬休み
・5匹の子豚とチャールストン
・悲しき16才
・カレンダー・ガール

という6曲が収録されています。

 

多くのカヴァーヴァージョンが

残されている

「悲しき片想い」や

「悲しき16才」ですが、

ちえこさんの

歌手としての表現力に

あらためて気づかされるような、

とてもいいヴァージョンに

なっていると思います。

 

ほかにも、

森山加代子さんでおなじみの

「5匹の子豚とチャールストン」や、

坂本九さん(パラダイスキング)版

(歌い出しが 「♪あの娘はぼくの 

カレンダーガール」、

すなわち、カレンダーガール「を」

歌っている)ではなく、

スリー・グレイセス版の訳詞

(「♪私はすてき カレンダーガール」、

つまりこちらは、

カレンダーガール「が」歌っている)

で歌われている

「カレンダー・ガール」なども

なかなか楽しく聞くことができます。

 

松本ちえこさんの音源は、

CD化されていないものが多く、

合計6枚出されたアルバムのうち、

このアルバムを含む4枚、

すなわち半分以上の音源が、

いまだに未CD化のままのようです。

 

多くの音源を残されているのに、

歌手として評価されることが

極めて少ないのは、

とても不憫だと思います。

 

例えば全音源集に、

ご本人のコメントや、

CMや歌番組映像などの

DVDを付けて発売すれば、

一定数は売れるのではと

考えていたこともあったのですが、

ご本人がお亡くなりに

なられてしまった今、

実現の可能性は低いのでしょうね。

 

 *過去記事

ちえこのViva! Animals!!

ちえこのハロー・ウインター

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