12.01.13 畑菜という菜っぱ ① | おがのおーがにっくらいふ(★´ひ`★)ゞ

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おがのおーがにっくらいふ(★´ひ`★)ゞ-1
11.05.12 撮影

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京都駅のJR在来線と新幹線、近鉄電車と地下鉄の改札口の間にある
アスティロードの一画で、
週に4日間、野菜の直売所が開かれています。

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12.01.22 撮影

でも、最近のポスターを見ると、
2月の27日までに変更になったみたいです。

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そこで気になったのは畑菜という野菜。なんと大雑把な名前。
(* ´Д`*)
畑にある菜っ葉はこれだけではないのに...。
(^_^;)(^_^!)

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そんな畑菜も京の伝統野菜のひとつ。
高槻市のデパ地下のさつまいもとは違うのです。
(´σー`)

語弊のある野菜の謳い文句 ② 10.11.23


名前だけでは分かりませんが、
畑菜は、西洋アブラナの一種
その中でも、特に良質な野菜になるものを畑菜というらしいです。

江戸時代の文献にも記載があることから、 ※1
その頃から食用になっていたようで、
要するに京都に古くからある野菜としてのアブラナだそう。


アブラナは油菜と書き、
その名の通り油を採るためにも栽培されています。
ちなみに、広く市販されている
キャノーラオイルのキャノーラとは、西洋アブラナの1品種のことです。
畑菜もかつては油用に栽培されていました。

明治時代、主軸の花を摘み取ると、
葉の腋から出る横枝が大きくなって花の開花が揃い、
しかも花が増えることから、主軸の花は摘み取られるようになりました。 ※2

摘み取った花は捨てるのが勿体ないので、樽に入れて塩漬けにされ、
量が少ないので、主に農家で自家消費されました。

大正時代、松ヶ崎大黒天の縁日に出し、 ※3
参拝者に売ったところ好評だったので、
以後は販売目的でつくられるようになりました。

その当時はアブラナの種子から採種した菜種油に火を灯し、
行灯などの光源燃料としての需要がありましたが、
その需要は石油・ガスへと移り、
やがて畑菜は完全に食用としての利用に変わりました。


現在は、生産量が少なく、
このように店頭で見かけることは少なくなりましたが、
松ヶ崎では現在でも生産が続いているそうです。



※1 貝原益軒の『菜譜』。
   貝原益軒(かいばら えきけん)は、
   1630年12月17日(寛永7年11月14日)生まれ、
   1714年10月5日(正徳4年8月27日)没の、江戸時代の本草学者、儒学者。



※2 これは、同じアブラナ科野菜のブロッコリーでも同様のことが言える。

   株の中心や先端にできる主軸の花を頂花蕾(ちょうからい)といい、
   葉の腋から出る横枝にできる花を側花蕾(そくからい)というが、
   ブロッコリーは品種によっては、頂花蕾のみの収穫になるものもある。

   カリフラワーはブロッコリーの突然変異とされているが、
   カリフラワーの場合は頂花蕾の収穫後、側花蕾の収穫は無い。  


※3 松ヶ崎大黒天は、京都市左京区にある松崎山妙円寺の通称。
   大文字の送り火として知られる、
   五山の送り火の“妙法”の『法』の字の火床の側にある
   日蓮宗の寺院である。



■参照および引用した資料
・「京の野菜 味と育ち」
 林義雄・岩城由子・著 ナカニシヤ出版
・「おいしい京野菜 おばんざい160」
 岩城由子・著 ナカニシヤ出版
・「歳時記 京の伝統野菜と旬野菜」
 髙嶋四郎・編著 トンボ出版
・「別冊やさい畑 野菜づくり名人虎の巻」
 家庭菜園検定委員会 家の光協会
・wikipedoa:貝原益軒
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B2%9D%E5%8E%9F%E7%9B%8A%E8%BB%92