『サンタクロースっているんでしょうか?』
アメリカで一番有名な社説が絵本として残されたんですね。
この事実、そしてこの絵本を知ったときの感動が本屋さんの店頭で再会し蘇りました。
あまりの感動に勤めていた幼稚園の園だよりにもこの話題を書いたこと、昨日のことのように覚えています。
私の出会いは毎日新聞の余禄でした。
今年もどこかの新聞が取り上げてくれるかしら。
取り上げてほしい話題です!
副題にあるように『こどものしつもんにこたえて』なんですよね。
バージニアという8歳の少女の質問に社説で答えたという。
なんて素晴らしい出来事なんでしょう。
繰り返し繰り返し毎年のように読んでいても感動ものなんです!
本の帯には1977年12月に朝日新聞天声人語に開催された記事が載っています。
1897年9月21日 ニューヨーク・サン新聞『社説』の翻訳です。
奥付を見てみると、2011年の改訂版で110刷とあります。
本当に愛読され続けているんですね!!!
全部素敵だけど一番大好きな部分はここです。
そうです。バージニア。サンタクロースがいるというのは、けっしてうそではありません。この世の中に、愛や人への思いやりや、まごころがあるのとおなじように、サンタクロースもたしかにいるのです。
あなたにも、わかっているでしょう。世界にみちあふれている愛やまごころこそ、あなたのまいにちの生活を、うつくしくたのしくしているのだということを。
訳者の後書きによるとバージニアは教職に就いた。
そしてもう一つのエピソード
81歳でバージニアがなくなったとき、アメリカのニューヨーク・タイムズに『サンタの友達バージニア』としてその死を悼む一文が載せられたという。
サン新聞記者のフランシス・P・チャーチさんに心から感謝。
8歳の少女の質問への返事を社説の書くように薦めた編集長。
そして、バージニアの疑問に新聞社に聞くと逸ヒントを与えたお父さん、
生まれるべくして生まれた社説。
自分がかつて子どもだったことを忘れない大人たちが少女の思いに見事応えてくれた事実。
ノンフィクションであること。
知っている人はもう一度読み返してみませんか。
知らない人は本屋さんへ行ってみませんか。
『サンタクロースっているんでしょうか?』by偕成社
家に置いておきたい一冊です。
日本知育玩具協会 認定講師 山川眞智子でした。