城というと天守があって石垣や堀で囲まれた巨大なものを連想する人は多いと思うけど、全国に残るそのような立派な城は江戸時代(近世)以降の姿であって、本来は陣地に近いものや館であったり、簡素な作りのものがほとんどで今残る立派な城も元々はそんな感じのものだったりする。(近世に作られた城以外は)
そしてその数も全国で2万とも3万とも、5万という説もあったり。
(城の定義も曖昧なので、そして未だに全て把握されていない)
そして東京にも200近い城があったといわれている。23区内だけでも100近い城があったといわれている。
多くは言い伝えのみで痕跡の無いところも多いけど。
今日は渋谷の南の方に用事があるので、そんな城の一つ、渋谷城跡に行ってみた。
渋谷駅の南側、金王八幡宮が渋谷城の跡。
確かに渋谷川に並走する明治通りの場所からは高台にある。
金王八幡宮には何度か行った事はあるけど、城として認識して行くのは初めてなので、今日は城巡りの視点で。
正面の参道より境内へ。
完全に神社の境内で城の痕跡はほとんど無い。
渋谷城は平安時代末期に秩父氏の一族の河崎基家が居館として築城、子孫の重国が渋谷氏を名乗るようになって渋谷城と呼ばれるようになる。渋谷城と渋谷氏、語ると長くなるので詳しく知りたい方はWikipediaを貼っておきますので。
境内を巡るが、城跡らしき痕跡は無い。
ところで、渋谷(東京)と神奈川県大和市の高座渋谷とは意外な繋がりがある。
諸説あるけど、
渋谷氏は相模国渋谷荘(神奈川県の高座渋谷の辺り)を拠点としており、そこから渋谷の名前をとっている。現在の渋谷にも進出して城に居を構えたのだけど、渋谷氏を名乗ったから渋谷城と呼ぶようになった。
つまりは、高座渋谷に領地があったから渋谷氏と名乗り、その渋谷氏の城だから渋谷城。
だから渋谷の名前は神奈川県の高座渋谷の方が先輩にあたるのかもしれない。
(諸説あり)