※これは妄想腐小説です BL要素が含まれます
~間違われた方、苦手な方はお戻り下さい~




































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お互いに朝食は取らないという事で意見が一致した俺達。



だからこそ、その分を睡眠に充てていたんだけど珈琲は別?らしく専門店に入り注文。









そして飲み終わり、またもや行き先を教えられず連れてこられたのがここ……絵画展なんてものが催されている施設だった。




















ジー

『……』




















…ほんと、昨日もそうだけど初めてな場所ばかりなんだよな。


















《ん?この絵に惹かれたのか?》



『……いいや、さっぱり。』



《…じゃあなんで止まって見てるんだ?》



『……タイトルが ”大家族“ なのになんで空模様の鳥?
意味が分からない。』



《そうやって立ち止まらせて考えさせるのが目的とかじゃないか?》



『……じゃあ俺はまんまと嵌まったって事か。』



《かもな。》



『ふーん。』



《…なあ?
聞かなくても分かるけど……楽しいか?》



『いや、全く。』



《…だよな。》



『うん。』



《じゃあもう出るか?》



『なんで?』



《は?つまらないんだろ?》



『確かに興味はないけど全部見てから出るよ。』



《いや、無理しなくても__ 》



『金払ったのに途中で帰るとかそんな勿体ない事しないし。』



《……》



『ケチ臭いとか思ってる?
でもこれが俺。
スーパーで値引きされた物を買うし、部屋着は何年も着てるからよれよれ。
値段も聞かずにフルオーダーを注文できる人とは違うんだよ。』



《…俺はSatoshiをケチ臭いとか思ってないぞ?》



『あ、そう。』



《それに金は、大学の頃に暇だったからしていたデイトレードで偶々増やせたから有るだけで、今の収入はSatoshiとそう変わらないと思うぞ?》



『俺は大学行かずに働いてたから”暇“とか分からないけどね。』



《!》



























…あ、嫌味っぽい言い方してしまった。




今のは俺が悪い。



















チラッ
『今のは俺がわ___ 』



《……フッ…》



『……なんで嬉しそうな顔してんの?』



《あ?ああ…まさかこんな所で個人の情報が得られると思ってなかったからつい…な。
そうか……あ、じゃあ勤続年数長いのか。なる程…》



『……』


















……うわぁ。



もぉ、迂闊な事言えないな……


















《あ、因みに俺はスーパーを知らない。》



『…は?』



《食材を買わないから行った事がない。》



『……ボンボンなの?』



《違う。至って普通の親から産まれた。
ただ、料理しないってだけだ。》



『……何を食べてんの?』



《外食かコンビニで買う。》


















……まぁ、一概に悪いって事じゃないよな。



寧ろ野菜とか考えて採ってたらより健康的だろうし、あの筋肉がついて引き締まった身体つきを見たら……うん。








ただ、俺には真似できないってだけだな。



それじゃなくても少ししか貯金できない状況だし。


















《だからそのスーパーに近々行ってみたいと思う。》

















……ん?
















《その時はよろしくな。》



『なんでだよ。』



《初めてだから付添人がいないとダメだろ?》



『だから、なんで俺なの?友人とかに頼んでよ。
そんな”次“もあるみたいな言い方__ 』



《あるだろ。》



『!?』



《食事やらホテル代やら俺が全部払った事が気にくわないんだろ?》



『それはそうでしょ。
この関係で何もかも奢ってもらうとか考えらんない。
いや、そもそも俺は__ 』



《そういうのが元から嫌なんだよな?》



『うん。』



《だから、そんな嫌だと思ってるSatoshiに”次“を提案してるんじゃないか。》



『………あ。』



《ククク。”次“はSatoshiからのもてなしを俺が受ける。
その時にスーパーに行ってみたいって言ってるだけだ。》




















……やられた。



奢られっぱなしが嫌だから払わせろって言ったのに、笑って頑なに受け取らない理由は……これか。



















《ただ”次“をどうするかなんだよな。
平日にまた有給を取れなくもないが、少し先になりそうだしな。》

















…いや。


そっちの提案に全て乗らなくてもいいはず。







大体の金を計算して渡すとか他に手は幾らでも__

















《そういえば、あの店から貰ったショップカードに定休日は祝日とも書いてあったよな?》



『っ…』



《で、丁度10日後は…祝日だよな?ニヤニヤ》

















…あぁ、なんで渡したかな。



いや、客には渡さなきゃならない物だし仕方なかったんだけど…








しっかり見てるなよ…














取り敢えず今は...…知らないフリしてさっさと他の絵を見て回ろう。












スタスタ…




《おい。見るペース早くなってないか?ククク》





















いや、それでもちゃんと見てるしタイトルも読んでるから。










1枚につき約1分。


その位の時間をかけて見て回った俺は、さっさとこの場所から出てしまおうとスタスタと先に歩いていた。










そしてその間にも昨日の寿司屋の金額なんかを考えていたから、ちゃんと周りを確認できていなかった。



そして失敗したと思った時には遅く、人にぶつかってしまってからだった。












ドンッ!

『っ!…すみません。大丈夫で__ 』



  ❬やはりお前だったか。大嶌 智景…❭



『……え?』