※これは妄想腐小説です BL要素が含まれます
~間違われた方、苦手な方はお戻り下さい~




































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〈はい、あーんちてくだしゃい。〉
〔おねちゅはかりましゅよー。〕



『…フフ。』



〈あーんでしゅよ?〉
〔おててもあげてくだしゃい?〕



『はい、分かりました。小さなお医者様たち。』



















……なんとも微笑ましい光景だな。










家に来る事を了承してくれた大隈君。



セキュリティアラームが鳴っていたのにずっと止めずにいたからか、セキュリティ会社の人から電話があったりと対応に追われていたけど、それが終わって直ぐにタクシーで家に帰ってきた。










大隈君の家でもそうだったけど、大隈君が今日家に泊まると知ってタクシーの中でも興奮しっぱなしの和臣と潤己。



でも家につけば大隈君相手にお医者さんごっこが始まった。









最初は座っているように言って、次は自分たちの寝ている布団を持ってきてそこに大隈君に横になるように指示していた。


そして今、言われた通りに横になった大隈君に口を開けるように言ったり体温計を脇に挟むように言ったり……







でも、その体温計も場所が分からなくて大隈君に聞いたんだけどな…

















〈う-ん。むちばはないでしゅね。〉

〔ありぇ?ぴぴっていわないよ?〕
















虫歯って……


和臣は何を知りたかったんだ?






ああ、潤己……まだ鳴ってないのに体温計を取ったら意味がないぞ?

















『フフ。はい、僕は虫歯はないです。
熱もないので大丈夫だと思います。』



〈ふむふむ。〉
〔なりゅほど。〕



『ですからそろそろ起きてもいいですか?』



〈〔だめでしゅ!〕〉



『…えぇ……』



〈ちゃんとねてくだしゃい!〉
〔おいちゃのゆうことはきいてくだちゃいね!〕



『……はーい。』



〈いいこでちゅね。〉
〔いっちょにねんねちてあげまちゅからね。〕



『…ンフッ。
はい、ありがとうございますお医者さま…フフフ。』



















もしかしてあれは潤己達が大隈君に言われた事がある言葉なのかも……


それを真似して言ったのか……












がっちり両脇を押さえるように大隈君と並んで寝転んだ和臣と潤己…


布団を直したりポンポンと体を優しく叩いたり…











お医者さんごっこから、どうやら大隈君ごっこになった2人…





大隈君は困っているだろうけど、俺は2人を褒めてやりたい。

和臣達のお陰で大隈君はああして笑顔になれているんだろうから……














家に来る前、大隈君は濡れているからと服を着替えてきた。


赤くなっている腕が見えないように長い袖の物に…









セキュリティ会社から電話がきて何があったのか事情を聞かれていた時も、その腕を気にしていたのを俺は見ていた…


タクシーの運転手さんが声をかけてきた時、一瞬体がビクッとしたのを知っている…










だから今……
















〈…ねまちたか?〉
〔…ねまちたね?〕



『……クスクス…』



〈あ!もぉ-。だめでちゅよ!〉
〔はやくねんねちてくだちゃい!〕























俺がもう少し早ければ……それはどうしても思ってしまう。


大隈君が受けた恐怖や痛みを考えれば尚更……











だけど、それだけを考えていてはいけないんだってあの純粋な2人を見ていて思う。


だから俺もあの2人を見習う事にする…















『は-い。すみませーん。クスクス』
















あの笑顔を守れて本当に良かった……