※これは妄想腐小説です BL要素が含まれます
~間違われた方、苦手な方はお戻り下さい~
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ガバッ
{結翔。すまなかった…}
《っ!!》
…親父が……謝った?
俺はこんな親父は知らない…
親父が謝るとかそんなの今まで………いや、そもそもなんで今謝ったんだ…?
母さんは親父は悪くないってあれ程言っていたのに……
《……なんで謝るんだ…よ…?》
{…私がした事に謝罪が必要だと思ったからだ。}
《っ、だから何でだよ!
母さんが説明してくれた通りなんだろ!?
そうするしかなかったんだろ!?違うのかよ!?》
{…確かにあの時の決断は間違っていなかったと思っている。}
《なら謝る必要なんてどこにも__ 》
{だが私は結翔に言葉をかけなかった。}
《……は?》
{何が起きているかを説明して納得してもらう事を省いてしまった。
結翔は私の言葉に聞く耳を持たないだろうと勝手に決めつけてしまったからだ。}
それは外れているとは言えない…
たぶん話があるなんて言われても俺は無視して__
{そんな訳ないのにな…。}
《……え?》
{大学を休学してまで母さんの療養に一緒についていってくれた結翔なんだから、母さんの身が危ないかもしれないと言えば私の言葉をちゃんと聞いてくれたはずなんだ…
母さんのお陰で結翔は優しく頼もしい男に育ってくれたんだから……}
《!》
{…だからすまなかった。
母さんを頼むと言えたはずなのに言わなくて…結翔自身の身も守って欲しい事も伝えなくて……本当にすまなかった。}
《っ……》
{それと……昔の事でも謝らなきゃならない事がある。
結翔はまだ小さいから言っても分かってもらえない。
“だがいつかは理解してくれる” と私は思ってしまった。
そこでもまた私は説明する事を省いてしまった…
当時はそれでいいと…間違っていないとさえ思っていた……}
《……》
{…でも、間違っていたんだな。
幼いから理解できないなんてこっちが勝手に決めつけただけで、話しはちゃんとできていた。
“分からない”じゃなくて、私が“分かってもらう努力”をしなかっただけだったんだ…
分かってもらうまで何度も何度も話せばよかったのにそれをしなかった……
私はいつも言葉が足りなかった……
その所為で結翔に辛く悲しい思いをさせてしまった……
本当にすまなかった……}
やめてくれよ……
《…今更…そんな事……》
{ああ、そうだな…
でも今更だとしても…時は戻らないとしても言わないとならないとある人の言葉を聞いて気づかされたんだ…
だから結翔聞いて欲しい……
今更だけどずっと変わらずに思っている事を言わせて欲しい…}
やめてく…れ……
{結翔、母さんの側にいてくれてありがとう。
母さんも…そして結翔が無事で本当に良かった。
昔からそうだったが、今もそうだ…
結翔は本当に私の自慢の息子だ。}
《っ!》
{私達の元に産まれてきてくれて、こんな立派な大人に成長してくれてありがとう結翔…}
…だから…やめてくれって言ったんだ……
そんな言葉は聞かなくてよかった…
聞かなければこんな風に顔を隠さなくて済んだのに…
「やっと父さんは直接言えたのね…
いつも寝ている結翔に愛していると言って頭を撫でていたものね?
今日はそれはいいの?」
{…母さん。流石にそれは結翔に嫌がられてしまうよ。}
「そうかしら?
この子、今泣く程嬉しいみたいだから何を言っても大丈夫じゃない?」
《っ、泣いてないし……》
「あら、そう?じゃあ顔をあげてごらんなさい?」
《……》
{…母さん。意地悪はやめてあげなさい。}
「ふふ。お父さんがそう言うなら分かったわ。
…ねぇ結翔。そのままでいいから聞いて頂戴。
さっきのでお父さんもお母さんも結翔が大切だと分かってくれたと思うの。
だから……また一緒に暮らさない?
5人で一緒によ。どうかしら?」
……え?