※これは妄想腐小説です BL要素が含まれます
~間違われた方、苦手な方はお戻り下さい~
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スタスタ…
家を出てくるなんて……やりすぎたかな…?
でも…
相良さんの言葉をあれ以上この子達に聞かせたくないと思ったのは本当…
だってこの子達は、言わないだけで自分達が置かれている状態を分かっているから…
この前幼稚園から持って帰ってきた教材の中に、お母さんが幼稚園に迎えに来てくれて嬉しい…という内容のお話しがあった。
そのページを捲った時に絵を見て気づいたのか、僕が読む前に2人は両方からその本をパタンと閉じた。
”これは読まなくていいの?“ と聞いた時の2人の顔…
あんな泣きそうな顔をした2人を前に僕は”どうして?“なんて聞けなかった。
だから僕は後でこっそりとその本を見た。
そして、2人がどうしてそんな顔をしたのか分かった…
幼いから理解していないなんて間違いだ。
2人は忘れてなんかない。
忘れたら楽だとしても忘れられる訳ないよ…
だって…どんな事をされても2人にとってはお母さんなんだもん……
だから僕は、相良さんの言葉に耐えられなかった。
2人は理由もなく喋らないんじゃない。
2人は会いたくても会いたいなんて言えない事を分かってる。
それなのに……
グッ…
『……』
〈…くましゃん?〉
〔どこか…いたいいたい?〕
『ハッ!』
〈……〉
〔……〕
『ううん。僕はどこも痛くないよ。
心配してくれたんだね。2人ともありがとう。ギュ…』
〈うん♪〉
〔うん♪〕
優しい子達…
2人はこんな小さな身体で沢山の我慢をしているというのに…何も分かっていない人があんな風に言うなんて……
うん、やっぱり間違ってないよね…
この子達の笑顔は僕が絶対に守るから……
『今日はここの公園空いてるからいっぱい遊べるね。
次は何をしようか?ブランコ?』
〈うん!〉
〔じゅんも!〕
『フフ。でも危ないから1人ずつ順番にしようね?』
〈じゅん…しゃきいいよ?〉
〔かじゅがしゃき!〕
お互いに譲りあうなんて凄く可愛い。フフ。
それから1人ずつ交換しながらブランコを楽しんでいた2人。
そんな中、僕は空が気になってきていた。
天気予報では今日は雨マークはついていなかったはずなんだけど……
ピタッ
『……』
〈ん?〉
〔ありぇ?〕
櫻坂さんには今公園にいる事はメッセージで送ってる…
でも、お仕事が終わって帰ってくるのはもっと先…
……どうしよう。
この子達が雨に濡れちゃうなんて絶対に考えれないし……
〈くましゃん?〉
〔どちたの?〕
『…ねぇ和臣君、潤己君?』
〈うん?〉
〔なぁに?〕
『…もしかすると雨がふってきちゃうかもしれないんだ。』
〈あめ?〉
〔ざーざー?〕
『…うん。それでね?
もし2人がよければなんだけど……雨に濡れちゃう前に僕のお家で雨宿りしませんか?』