※これは妄想腐小説です BL要素が含まれます
~間違われた方、苦手な方はお戻り下さい~



































𓏸𓈒𓂃𓂃𓂃☾°̥࿐໒꒱ 𓂃𓂃𓂃𓏸𓈒











『…俺……今を楽しむなんて……出来るのかな……?』













こんな俺が……
















【……それは姫乃さんが言っていた事だね。】



『……』



【大嶺君は出来ないと思うの?】



『俺は……そんな資格はないと…思ってる……』



【それは何故?】



『…大野さんはお殿様が言った事を聞いてたんだよね?』



【聞こえたね。】



『…じゃあ、分かったでしょ?
俺に資格がないって事を…
だって、あの言葉は全部…当たってたんだから……』



【……】



『弄ぶとか…俺はそんなつもりはなかった……
でも、他の人からはそう見えていたんだと思う……』



【……】



『そりゃそうだよね…
今日だって俺は逃げた……また…暁翔から逃げた……
今日のあれが真剣に言ったかは分からないけど、この前は真剣だった…
それなのに俺はどうしていいか分からなくて今日までずっと避けてた…』



【……】



『反応を楽しんでるとか、そんな事をしてた訳じゃないけど…今日…俺……暁翔の前で笑ったかもしれない……
そんな俺を暁翔はどう思ったのかとか、俺は酷い事をしてるって思ったら……“今を楽しむ”なんて…俺にはそんな資格ないなって思って……』



【……】



『……』












…何も言ってくれない…か……



そうだよな…流石に___















『俺が悪いって分かりすぎて呆れたよ…ね……』



【…え?】



『え?』



【ああ、ごめんね。
やっぱりどうしても大嶺君が資格がないと言うのか分からなくてちょっと考えてた。】



『……え…?どう考えてもその通り…でしょ?』



【どこが?】













……え?














『…俺の話し……聞いてた…?』














いや、大野さんを疑うとかじゃないけど余りにも___














【フフ、聞いてたよ。】



『じゃあ__ 』



【それでも分からないものは分からないよ。
だって1つも当たってないんだから。】



『……は?』



【弄ぶ気もなかったし、反応を楽しんでいた訳じゃないって、そう大嶺君も言ってたじゃない?】



『っ、そうだけど…でも、周りからは__ 』



【周りは関係ないよ。
これは君とあの彼の話しなんだから、2人がどう思っているかだけだよ。】



『!』



【そしてもし君がした事に“酷い”と言えるとしたらその彼だけ。
でも彼はどうだった?
君にそんな言葉を掛けてきた?】













暁翔は……













【言ってないでしょ?
それどころか、彼は君と会えて笑ってたんじゃない?】














暁翔は……








《着地が綺麗だね智夜君!》


《うん、ありがとう智夜君!》


《智夜君お待たせ!1人にしてごめんね!?》


《智夜君の作ったピザだから美味しそうだよね。》
















『…暁翔は……高い所がダメで全然進まなくて……
でも俺が迎えに行ったらついてきて……』



【うん。】



『好きだとか大声で叫ぶから俺は恥ずかしいのに、あいつは手を叩いて“着地が綺麗だね”とか言うし……』



【うん。】



『俺は別に待ってないのに、“1人にしてごめん”とか謝ってくるし…
不器用だからピザの生地を伸ばすのが下手で破ったり……
俺の作ったピザは本当に美味そうに食ったり……』



【うん。】



『………あいつ…笑ってた……』



【…フフ。】



『俺と会っても“久しぶり”ってだけで、返信しない事とか避けてた事も何も責めてこなくて…俺の前で笑ってた……』



【そして智夜君も彼の前で笑ってた。】



『!』



【ほら、周りは関係ないんだよ。
君と彼は笑えていたんだから。】



『……』



【確かにどうしていいか分からなくて智夜君は彼を避けてしまったんだろうけど、それがそこまで悪い事かな?】



『…え?』



【初めての事で戸惑ってもおかしくなんかない。
どうしていいか分からなくなって臆病になったって仕方ない。
だけど君は蔑ろになんかしてなかった。
1人でいっぱい悩んで苦しんでいるのを俺も綾ちゃんもちゃんと知っているから。】



『!』



【だから誰も君を責められない。
唯一言えるのは彼だけど……フフ。彼はもう前を向いてるみたいだね。
それこそ、“今を楽しめ” を実行しているみたいだ。】



『………』



【だから大嶺君。
君も今を楽しんでいいんだ。】



『っ、だけど…俺はそんな気持ちになれるか……』



【大丈夫。もう君の中には答えがあるよ。】



『……え?……答え?』



【そう。“楽しんではいけない”と思ってる君の心を“今を楽しむ” に変えられる答えがね。】



『…それって…もしかして暁翔と面と向かって話しをするって事…?』



【フフ。うん、最終的にはそうだね。】















でも、それだと暁翔を悲しませて終わるだけだ…



あの暁翔が悲しむ顔なんて俺は__
















【今、なにを考えたの?】



『…え?』



【今考えた事……ううん、今、誰のどういう顔が浮かんだの?】



『…今は……暁翔が悲しむ顔…だけど…?』



【フフ…。あともう少しかな。】

















……もう少しって…なにが?