※これは妄想腐小説です BL要素が含まれます
~間違われた方、苦手な方はお戻り下さい~



































𓏸𓈒𓂃𓂃𓂃☾°̥࿐໒꒱ 𓂃𓂃𓂃𓏸𓈒









夏休み…


今までの俺だったらいかに体調を崩さずにいるかの勝負だった。


あと、限られた金で1ヶ月の飯をどう乗り切るかの問題も…













だけど今はそんな心配も必要ない。



涼しい家の中にいられるし、ご飯も3食用意されている…毎日違うおやつ付きで。







綾野さんがいない事の方が多いお昼はいらないと言ったけど、食べないといけないと強めに言われてしまった。

夏はいかに体力を落とさないかが大事らしいからな…













休みに入ってから俺は1歩も外に出る事がなかった。



宿題が多いんだよ…

高校になるとこんなにあるのかってくらい…







だから、早めに終わらせようと初日から机に向かっていた。

宿題が提出できないなんて事になったら大変だからな。








……いや、それも勿論あるけど……ただ単に何も用事が無いというのもある。


俺に友達なんていないからな。











…つい2週間前までは、その友達っぽい奴に “一緒に出掛けよう” なんて誘われてもいたけど……今じゃ連絡すらないしな。


いや、きたメッセージを返してないんだから来なくなって当然なんだろうけど……










………。









トントンッ…


…この問題、やっぱり分からないな。



こんな時あいつがいたら___











…って、なに考えてんだ俺。


避けまくってた奴がよく言う。







スッ

…マソラ達の様子を見てこよう。
















休みに入ってブルーが泊まりに来るようになった。


なんでも、相葉さんのマンションで真夏に停電になった事があったらしく、それから夏にブルーを1人で留守番させる事が怖くなったらしい。





だから、今年は俺が大野さんの家にいるという事で相葉さんに見守りをお願いされたんだ。


見守りといっても空調が適温なこの家で俺ができる事なんてあまりないけど、“いざ”という時に近くに人がいるといないとじゃ全然違うらしい。






それに俺も頼られて嬉しくない訳じゃなかったし、この家で役にたてる事があると分かって嬉しかった…













ヒョイッ

『マソラ、ブルー。そろそろおやつの時間に……』



‹ スピー ›
⦅ zzz…⦆














お昼寝中だな…


起きるまで静かに待ってるか…




















夕方、大野さんと綾野さんが帰ってきた。



最近、忙しそうな2人。

綾野さんのスーツ姿は珍しくないけど、今日は大野さんもちゃんとした服を着ていて驚いた。




いや、いつもちゃんと服は着ているんだけどどちらかというとカジュアルな感じなんだ。

夏でも関係なくマソラが大野さんの服の中に入るのが好きだからゆったりした服をよく着ている。







でも、今日はなんというか……











シュルッ…

【……はぁ。】



「お疲れ様でした。ネクタイもお預かりします。」



【……ありがとう。トサッ…



「お疲れでしょうが、せめて何か召し上がってから休んで下さいね?直ぐに作りますから。」



【……】



「お願いします。軽くでいいので。」



【……うん、分かったよ。】



「じゃあ先にお風呂の準備してから夕飯を__ 」



『あ…さっき掃除しておきました。』



「!」



『…すみません、勝手に……』



「いいえ、とんでもないです。
ありがとうございます大嶺君。助かります。」














しといて良かった…













「では直ぐに夕飯作りますね。
大嶺君もお腹空きましたよね?スタミナがつく料理を作りますので待っていて下さいね。」



『あ……』













俺、そこまで腹が減ってないんだよな…



家の中で宿題をやっていただけで動いてないし、マソラ達とおやつも食べたし……














【夏は綾ちゃんには逆らわない方がいいよ。
しかも食べないと直ぐ栗原先生が呼ばれる…】



『…それは困るね。』



【…うん。……はぁ。】



『…疲れてるね。大丈夫?』



【……ちょっと…人がね。】



『……』














大野さんは人が苦手だ。


特に大勢人がいる所は気分が悪くなるのだと、綾野さんが教えてくれた。






今日はそれだったんだろうな……


日が沈んだとしても外は暑いだろうに、顔色が見るからに白い……












スリスリ

‹ ミャゥ~? ›

⦅ニャァ?⦆












あ、今日初めてブルーの声を聞いた。


俺の前では滅多に鳴かないからな…












【……フフ。ありがとう。でも俺は大丈夫だよ。】













横になっている大野さんの上に乗ったマソラとブルー…


この光景を見たら櫻井さんは迷わずスマホで写真を撮るだろうな。












コトッ

「大野さん。温かいお茶です。
先ずはこれで少しでもお腹をあたためておいて下さいね。」



【…うん。】



スッ
「それと、これを。預かっていた大嶺君に渡す物です。」













ん?













【…あ、そうだった。綾ちゃん渡して。】



スイッ
「ではどうぞ大嶺君。」



…スッ
『…あの…これ何ですか?封筒?』



【君への招待状らしいよ。】



『…招待状?』



【そう。個別で君宛にも寄越すなんてね…しかも俺も断れない人を使うとは……】



「流石にそういう所もあの方はお上手ですよね。」



【…だね。】














…なんの話しだ?














「ああ、その中はグランピング施設が新たに出来たのでお越し下さいというご招待ですよ。」














……へぇ?

……でも、なんで俺に?





というか、グランピングって……なんだ?