※これは妄想腐小説です BL要素が含まれます
~間違われた方、苦手な方はお戻り下さい~



































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俺がいい加減に返事をしたのは、どうやら暁翔の部屋で勉強をしようという誘いだったらしい。




なんだそんな事だったのか…と、思った。







俺はもっとこう…突拍子もないような事を提案されたんだと思ったからだ。


何かは想像がつかないけど、こいつなら言いそうだな…と。












でも結果的に、暁翔は大きなため息をついた。



この学園ならではなのか、テスト2日前から殆どの授業が自習になったからわざわざ暁翔の家に行ってまで教えてもらう必要がなくなったからだ。









それが分かった時の暁翔の落ち込みようは…ある意味こっちが怖くなったくらいだ。








そんなにガッカリする程、俺に来て欲しかったのか?




あ、もしかして飯が作れるようになったとか…で?


…でも、テスト前に腹を壊したくはないから俺的には良かったな。









それから、1番苦手な数学の問題を解きながら他の科目は暗記を頑張った。



土日も勉強はしたけど、睡眠は削ってはいけないというのが綾野さんから言われた決まりだったから、テストの前日だというのに物凄くいつも通りに過ごした。








そして5日間のテスト期間が始まった。









午前中で帰れるから弁当はない。




でも弁当がないからお昼は綾野さんの作ってくれる昼食が家で待っている。

しかも、マソラと都合が良ければ大野さんとも一緒に食べれるというおまけ付き。








その話しを、ご飯を一緒に食べないかと誘われた暁翔に言ったらまたガッカリされた。



…やっぱり、俺に何か作ってくれるつもりなんだな。






でも、まだ無理だ。

テストが終わったら考える。












そして、5日間のテスト期間があっという間に終わり、土日を挟んでテストの結果が返される日がきた。















ガヤガヤ





《智夜君おはよう。休みは楽しめた?
確か、テストよく頑張ったね…で遊びに連れて行ってもらったんだよね?》



『…ブルーベリー狩りとか…俺、初めてした。』



《なにそれ凄いね?美味しかった?》














美味かった。

そこで作ってるっていうブルーベリーのチーズケーキとか特に。





ただ…

そのだだっ広いそこの農園を貸し切りにした事の方に驚いたんだよな。





でもそのお陰でマソラと一緒に来たブルーはのびのびと楽しそうに走りまわってたから…良かったんだろうけどな。














『…美味かった。』



《…楽しめたし、ブルーベリーは美味しかったみたいなのに……なんか機嫌悪い?》



『…悪くない。』



《そう?…あ、もしかして緊張してるの?》



『……してる。』



《どうして?大体は書けたって言ってたよね?》



『……言った。
でも、もし赤点なんてとってたら……悪いじゃん。』



《…大丈夫だと思うけど?
だって見た感じあの綾野さんは智夜君に対して怒らないでしょ?》



『…綾野さんもそうだけど……お前にもだよ。』



《え?》



『追試になるなんて…テスト対策のノートとか作ってくれて分からない所もあんなに教えてもらったのに……やっぱ悪ぃじゃん…。』



《っ!!》



『……』



《…どうしよう……》



『……何がだよ。』



《…智夜君が指を噛んだ事を後悔して謝りたいけど勇気が出せないでチラチラ気にしている猫みたいで可愛い…》















…なんて独特な例え話しをしてくるんだよ、お前は。
















『……可愛いとかやめろ。』



《あ、今度は嫌じゃないのに仕方なく撫でさせてやってるんだぞ?ってちょっと偉ぶってみせるツンデレな猫みたい!そこもまた可愛い!》
















…だからなんで俺をその独特な妄想の中の猫に当てはめるんだよ?





……ほんと、意味が分かねぇ。








でも、まぁ……呆れが優先したから緊張はほぐれたといえばほぐれたな。




……もしかして、わざとか?













《ねぇ智夜君?今度猫耳とかつけてみない?》













……いや、わざとじゃねぇだろうな。















それから暁翔の猫耳の話しに付き合わされながら時間が過ぎ、テストの答案がまとめて返される1限目が始まった。













「次、大嶺。」












大嶺だから呼ばれるのは早い。


そして手元に戻ってきた答案の点数は……













『っ!』







パッ!

    スタスタ










スタ…
『暁翔……』



《うん、どうだった?》



スッ!
『なかった。』



《ハハ。やったね。》



『うん。』



《しかも国語なんて93点じゃん。凄いね。》



『うん。数学はやっぱり低いけど__ 』



《でも57点もとれてる。智夜君が頑張ったからだね。》



『いや、それは……暁翔、ありがとな。
俺…ほんと嬉しい。フフ』



《っ!……ヤバい……》



『?』



ボソッ
《…可愛いすぎる……俺の所に直ぐ来たのもそうだけど、フフって……もう、なんか……》















あ?

もしかしてまた俺を猫に例えようとしてんのか?







もうそれは聞き飽きたって。













《…ねぇ、智夜君?今日…さ?》



「次、櫻谷。」



《……》



「…櫻谷?」



『呼ばれてるぞ?』



《…ハァァァ。カタンッ













どうしたんだ?












スッ
《智夜君。
俺もいい点とれただろうからお祝いしよう。
だから、今日こそは家に来てね?》



「櫻谷どうした?早く取りに来い。」



《ね?約束ね?……はい、今行きます。》

















テストが終わったから腹を壊しても問題ないしいいけど…



答案用紙を見てもいないのに“いい点とれた”なんて確信してる所は、流石だな。










でも……


あいつ、なんであんなに顔が真っ赤だったんだ…?