※これは妄想腐小説です BL要素が含まれます
~間違われた方、苦手な方はお戻り下さい~



































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テスト期間まで1週間…











ヒョイ
《モグモグ…うまっ。》













俺達は予定していた通り放課後に勉強会を始める事になった。


そして、こっちの方も予定通り…なんだろうな……















《パクパク……ゴクンッ。あ、ほら智夜君も食べてよ。》















…ポテトだけじゃなくセットを頼んだこいつ。



腹が減ったと言っていたから図書館に行く前に寄るんだろうな…とは思ってたけど、まさかセットとは……











ズズ
『…俺、これだけでいい。』



《シェイクだけなんて言わずに……ヒョイ!はい、あ~ん。》



『……』



《早く~。このままじゃ恥ずかしいから~。》














……その向けられたポテトを食う俺の方が恥ずかしいとか思わないのか?














プラプラ
《まだ~?》



『………パクッ。』



《♪》













モグモグ

……芋は美味いんけどな…ハァ。









でも、こうして店に来て食べるのは何年ぶりになるんだろうな?






マソラもフライドポテトが好きだから綾野さんが家でよく作ってくれたりするけど、こういうファーストフード店に来る事はないんだよな。


外食に誘われても、マソラが一緒に入れる店だしな…











だから……


でも、いつ来たかなんて覚えてないな。








食べた事があると思うから来た事はあるんだろうけど、大分昔だから覚えてないんだろうな。


…たぶんまだあの人達が俺に感心があった頃…のな。














《モグモグ…フフ♪》



『…腹が満たされてきたから機嫌がいいのか?』



《それもあるよ。でも…1番は智夜君とこうして学生っぽい事ができてるからかな。》



『…学生っぽい?…これがか?』



《…俺ね?今まで放課後にこういうのした事なかったんだ。
というか、こういう事ができる友達というものがそもそもいなかったんだ。》












それって……












《俺、小学生の頃からぶん殴られてたんだけど……あ、でも見た目は服で隠れてたから普通だったんだ。
だけど子供ってそういう事が分かるのかな?
俺には関わらないようにしようっていうのが伝わってきてた。
だから友達なんていなかったし、中学生になったらそういうのもウザくなって学校に行く事も嫌になってたから友達なんてできなかった。》



『……』



《中学2年の時には姫様達に助けてもらって転校なんかもしたんだけど、遅れを取り戻す為に勉強漬けの毎日。
“子供は遊べ”なんて姫様に言われたけど、助けてもらったのに恥ずかしい思いはさせられないなって躍起になっちゃってさ…》



『……』



《でもこういう事をするのが夢…というか、してみたいって本当はずっと思ってたんだ。
だから今、嬉しくて楽しいんだ。ハハ。》
















…本当に俺達は似ている所があるよな。







俺にも“友達”と呼べる人はいない。


いたかもしれないけど、中学3年になる頃にはいなくなった。





だって、“友達”というならたまに話しかけてくるくらいするだろう?

それすらも一切無かったんだから、友達はいなくなった…で合ってるはず。






そもそも俺は買い食いなんて出来る金もなかったしな…











だけど、今はお互い違うんだよな…




俺なんて、“テストが近いから勉強を教えてもらうのでいつもより帰りが遅くなります” と綾野さんに言ったら……







「お小遣いは足りてますか?
夜ご飯は準備しておきますが、お腹が減ったりしたら構わずに買って食べて下さいね?
もし外が暗い時間になるようでしたら迎えに行きますので連絡して下さいね?」








…と、言われたからな。







今は大事にしてもらってる…


そういう所でも、本当に俺達は似てるよな……
















『…そうか。
じゃあ今日はお互いに初めての経験をしてる訳だな。
お前にとって俺が相手でいいのかは微妙だけど…』



《勿論でしょ!寧ろ智夜君じゃなきゃ嫌だから!》



『っ、…フッ。そっか。友達認定してくれてありがとな。』



《っ!それは違うから!》



『…じゃあその下のクラスメートって事か。』



《違う!もっと違うよ!》



『……なら…ただの知り合いか?』



《っ!?》













…俺としてはもっと上位にいると思ったんだけど、勘違いだったみたいだな。
















《…なんで……》



『?』



《なんでそうなるのぉ~……ゴツン













…今、額をテーブルに打った音がしたぞ?


大丈夫か?












モゴモゴ
《デートって言ったじゃん…何度も言ってるじゃん?
それなのになんでクラスメートとか言っちゃうかなぁ~?
ハァァァ…
分かってる…殿様にも焦ったらダメだって言われてるし、今のままじゃ確率低いからもっと頑張れとも言われたし?
…だから、分かってるんだけど……ハァァァ…》
















…テーブルに突っ伏したままなんかモゴモゴ言ってるな。





その姿はまるでショックを受けてるようだけど……


俺、なんかおかしい事言ったか?





“違う”って言われたから当てはまりそうな事を言っただけなんだけどな……














モゴモゴ
《もっと俺の事を意識してもらえるような何か…
でも何かってなんだろ……俺もこういうのは初心者なのに壁が高すぎない…?
越えれるの俺…?というか越させてもらえるの…?》



















……何を言ってるか聞こえないけど、これは話しかけたらダメなやつなんだろうな。



…うん。











スッ
『ズズズ……』



《……え?俺、シェイクにも負けてるの?》



『ズズ……ズズ……』



《っ…》















ハァ…

まだ溶けてないのかよ、このシェイク…




いつになったらちゃんと飲めるんだ?












バッ
《頂戴!》



『……は?』



《俺にそのシェイク頂戴!
代わりに新しいのを買ってくるからそれを頂戴!》














…新しいのを買ってくるならそっちを飲めばよくね?












『なんで__ 』


グイッ
《頂戴!》



『っ、分かったって。
だから座れよ。近いから。スッ…



ギュ
《ふんっ、ありがとう!ズズズズ……》














…なんで今度は怒ってるみたいになってんだよ?













《ズズズズズ……》














…似てるっていっても、こういう所は分かんねぇな。