※これは妄想腐小説です BL要素が含まれます
~間違われた方、苦手な方はお戻り下さい~



































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“いいか” って…そりゃお前の家なんだから俺が何か言える事じゃねぇじゃん。













サッ
『…じゃあ俺は帰__ 』



ガシッ!

『……なんだよ?』



《…まだいて…欲しい…です……》



『…なんでだ?
お殿様が来たんだったら俺は邪魔だろ?』



《…逆だと思う……》



『逆?』












pi カチャ

《!》



『おい今玄関が勝手に__ 』



《殿様は鍵を持ってるんだ!バタバタ

















鍵を持ってるのになんでさっき鳴らしたんだ?


あ、もしかして綾野さんと同じで出迎えたい……いや、この場合は櫻谷に出迎えられたいって事か?













《あの、どうしたんですか?
今日は仕事だったはずじゃ__ 》



「少し抜けてきたんだ。」



《え?どうしてですか?何か急用があったんですか?》



「“何か” は今現在ここで起きてるだろ?」



《ギクッ!》



「ハハハ。別に責めてる訳じゃないって。
寧ろ手が早い所は褒めてやりたいくらいだからさ。」



《っ!違います!誤解です!》



「ハハハ。そんなに焦るなよ。
まあ、いいから中に入れろって。」



《あ!翔夜さんちょっと待って__ 》



「邪魔するぞ。」













……へぇ?


櫻谷はお殿様の前ではああいう喋り方になるのか。





尊敬してるって言ってたし、そうなるのも___






スタスタ


おっと……こっちに来るな。






お殿様達は大野さんを知ってる。


そんな人に挨拶も出来ないような奴という印象を与えるのはよくないから、挨拶だけは済ませてとっとと帰ろう。












__スタッ

「おお、君がそうだね?」



『…初めまして。大嶺 智夜です。』



「やあ、大嶺君初めまして。家の暁翔と仲良くしてくれてるようで…ありがとう。
君の話しは暁翔からもよく聞いていてね?だからこうして会えて俺も嬉しいよ。」














俺の話し…?



…あぁ、あの件か。

確かアドバイス的なものをもらったって櫻谷も言ってたな。















『仲良く…というのはどこまでを言うのか分かりませんが、櫻谷君にはお世話になりました。
こちらこそありがとうございました。』















間接的にお殿様達にも世話になったみたいだし、ここで礼を言っとけば間違いないだろう…
















《っ……智夜君……?》



『?』



《…智夜君…敬語とか使えるんだね……》














……失礼だな、おい。













『…お前、綾野さんと話してる俺を見たよな?』



《あっ!そっか!
あの時は綾野さんの方も丁寧に話してくれてたから智夜君の違和感は感じなかったのかも!
でもそっか。智夜君にも出来るんだね。》















だから、俺に失礼だろって。





というか、俺はあの家でほぼ敬語だからな?

大野さんが特別なだけであって、世話になってる人達への礼儀くらい知ってるっつうの。














《あっ!怒った!?
ゴメンね!?悪く言ったつもりはなかったんだけど…今のは俺が悪いよね!ゴメンね!》

















いや、こっちはそうとしか聞こえなかったけどな…。














「ハハハ!」



『!』



「あー、うん。いいね。いいよ。」












…何がだ?













「何で大嶺君の服が濡れているのか気になったけど、どうやら“まだ”そういう事をしようとしていた訳じゃないみたいだね。」















そういう事…?













「という事はただ事故で水がかかっただけか…それとも暁翔が口実を作る為にしたか__ 」



《っ!翔夜さん!何言ってるんですか/////!
俺はそういうつもりじゃ__ 》



「と言うと暁翔が大嶺君の服を汚したって事は当たってるんだな?」



《え?あ、はい。洗い物してもらってる時に……あ!そうだった!
智夜君、早く用意した服に着替えて!》



『あ?あぁ、別にいいって。その内乾くだろ。』



《ダメだよ!》



「暁翔の言う通りだよ大嶺君。
君が風邪でもひいたら大変だ。」



『…いや、この位なら大丈夫ですから__ 』



「暁翔。服とタオルを早く大嶺君に。」



《あ、はい!タタッ















いや、ほんと……別に平気なんだけど……














サッ
《はい智夜君!》















…ここで断ると印象悪くなるか。
















『……ハァ。じゃあ借りる。』



《うん!》



「それじゃあ暁翔。」



《はい。》



「お前は俺と大嶺君に温かい珈琲でもいれてくれ。」



《…え?》



「どうした?その為の機械もこの部屋にはあるよな?」



《…ぺ、ペットボトルの水じゃダメですか?
あ、お茶やコーラなんかも冷蔵庫に__ 》



「大嶺君の腹をこれ以上冷やせとでも言いたいのか?」



《っ!分かりました!使った事はないけど頑張ってなんとかします!》



「おお。頑張れ。」













バタバタ!





……確かにそれらしきカプセル式で珈琲ができあがる機械はあったけど、本当に大丈夫か?


あそこら辺にあるの全部未使用っぽかったぞ?















「暁翔が気になるのかな?」



『…え?……まぁ、そうですね……』















高そうな機械の方が壊れないかっていう心配がな……















スッ
「ハハハ、そうか。
でも取り敢えず大嶺君はこれに着替えてようか。」



『…あ、はい。』



「そして待ってる間に少し俺と話をしよう。」



『……え?』



「同じ名前に“夜”がつくもの同士、俺も君と仲良くしたいんだ。いいよね?」
















…いいよねって……



俺は挨拶したら直ぐにでも帰りたかったのに……











………マジか。