※これは妄想腐小説です BL要素が含まれます
~間違われた方、苦手な方はお戻り下さい~



































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よく晴れた日。


今日はここ嵐志野学園高等部の入学式だ。












チラッ…

『……はぁ。』












まさか俺が高校に受かるとは…












カシャ
「…まあ、そんな顔の写真が1枚くらいあってもいいと私は思うけどね。
でもこれは大野さん達には送らない方がいいかな?」



『あ、すみません…』



「謝らなくていいんだよ。
そうだ。少し早く着きすぎたからちょっと歩こうか。」



『…はい。』













俺と綾野さんは校舎へと続く坂を上り辺りを見て回る事にした。







…受験の時もきたけど、ほんとでかい学校だよな。













「フフ。まだ信じられないんですね。
今日も1ヶ月前と同じ顔してますよ。」



『…ずっと信じられないままですよ。
まさか受かると思ってなかったので。』



「私達は受かると思ってましたよ。
大嶺君は櫻井さんが用意した問題集をあんなに頑張って解いていましたからね。」



『…というか、あれのお陰で合格したようなものだと思いますけど……』



「確かに試験に出た内容はほぼ同じでしたね。
でも、問題の意味を理解していないと解けていないと櫻井さんにも言われたじゃないですか?
しっかり勉強に取り組んだ大嶺君の努力あってこその合格だとも。」














…確かに勉強はした。


特に櫻井さんが俺に熱心に勉強を教えてくれるから断れなくて。







それに高校受験は受けなきゃならない雰囲気だから受けただけだったんだ。

願書もただ1番近い高校を選んだだけで、どうせ俺は落ちると思っていたから何も考えてなくて……








だから受かったと知って、周りがおめでとうと言う中俺はどうしようという気持ちでいっぱいになった。


俺が受けたのが私立校だったからだ。








だけど、“行けない”と言うタイミングを俺は逃してしまった。

余りにも周りがお祝いムードになってしまったから。






それに入学式を払ったと言われて、制服や靴やスクールバッグなどお祝いとして貰ったからだ……










こうなるんだったらもっと考えれば良かったと思った。


近い高校を受験するんじゃなくて、せめて公立とかの高校を選んでおけば良かったと…









でも、こうなったからには___











「それとも今から帰りますか?
大野さんもそれでいいと言ってましたしね。」



『…いえ……ここまで来たらもう帰りません。』



「フフ。大嶺君は負けず嫌いな所もありますものね。
あとはその制服や靴を渡された人達の笑顔も過ってしまうんでしょうね。
大嶺君は優しいから。」



『……』



「フフ。じゃあ帰らないと言うならそろそろ入学式の会場に向かいましょうか?
広いので迷わないといいんですけど。」



『はい、そうですね。』



「では__ 」



『綾野さん。』



「…はい?」



『卒業式もでしたけど、今日も来てくれて…ありがとうございます。』



「フフ。当然の事をしているだけですよ。」














当然か……


こんな“当然”を俺は長い間知らなかったけどな……

















それから会場に向かった俺達。


校舎内も広くて、会場となる講堂にたどり着くのに迷いそうになった。












「…これを右ですかね?」



『…もっと奥じゃないですか?』



「ですかね?」



_スッ
《突然すみません。
講堂ならこの奥を右に曲がった所にありますよ。》



『!』









ビックリした……













「そうでしたか。ありがとうございます。」



《いいえ。では失礼します。ペコッ



『……』



「親切な方ですね。先輩ですかね?」














いや、襟についてる学年バッチは同じ1年だったけど……



しかも、入学式が行われる講堂とは反対方向に行くって…なんでだ?















「では行きましょうか。」



『あ、はい。』
















まあ、他の人の事なんてどうでもいいか。