※これは妄想腐小説ですBL要素が含まれます
~間違われた方、苦手な方はお戻り下さい~



























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帽子、マフラー、手袋、マスクと完全防備の友達らきし人と見つめあって仲良く話す大野君…


そのお友達も声が弾んでいるように楽しそうで…ちょっと僕は羨ましいと感じてしまう……












【…あれ?大羽君の恋人は?】



『へ…?』











大野君にそう言われてキョロキョロすると、僕達より少し離れた所に立ち誰かと話す櫻木 翔琉の姿を見つけた。


あれは……











『…あれ?櫻木 翔琉が話してるのって、大野君の彼氏さんじゃ……』



【え?…あ、そうだね。】



『だよね?あれ?でも、知っていたっけ?』



【綾野君がいるからじゃない?】













あ、本当だぁ~。


櫻木 翔琉は綾野さんと挨拶した事があったから、その流れでああして大野君の彼氏さんとも話してるのかも。



綾野さんだけじゃなくて、ああして数人でひとかたまりみたいに…集まって……って!










『なにあそこ♪
すっごく目の保養がいっぱいいる~♪
イケメンのウハウハゾーンじゃん♡』



〖……え?〗
【…フフ。相変わらずだね。】



『へ?……あっ!ごめんつい!』











あぁ…

イケメンがいっぱいいるから、つい興奮して言っちゃったよ……




大野君はこんな僕に慣れてるだろうけど…

大野君のお友達さんは__










【あ、秋人。大羽君の趣味はイケメン……なんだっけ?】



『う……イ、イケメンウォッチング…です…』



【うん、それ。】



〖…イケメンウォッチング?〗



【バードウォッチング的ややつだよ。】



〖ああ、なるほど。〗













…な、納得されちゃった……


いや、納得してもらえるのは嬉しいけど、大野君のお友達さんには変な人って確定しちゃったよね……











【ストレス発散とか、癒されて疲れが飛ぶとか…まぁ、大羽君には必要で大事な事だよ。】



『っ!』










大野君……

そんな風に言ってくれるなんて……











〖うん。それは大事だね。〗



【そう、大事。】











大野君のお友達も優しい…


僕、なんか嬉しい……











『大野君も、大野君のお友達さんもありがとう。
そう言ってもらえて僕嬉しい…』



〖“大野君のお友達”……あ、そっか僕ちゃんと挨拶してなかった……〗



【……】



『…え?』



〖…初めまして…小野です。〗



『えっ、あ、初めまして!大羽 智早です!』



〖大羽さん…〗



【大羽君は俺がお世話になってる花屋さん。】



〖えっ!?〗











え…?

どうしてそんなに驚いてるの?




僕、お花屋っぽく見えないって事?















〖…そう…だったんだ……〗



【うん。】



『…あの?僕はお花屋さんぽくないですか?』



〖え?あ、違います…その……えっと…〗



『?』



グッ!
〖ちょっと惺史、助けてよ…〗











助けてって……え?僕って話しにくいのかなぁ…?













【…助けてって。】



〖だって……〗



『あ、あの…無理に話さなくても……あ、僕、もう行きま__ 』



〖あ!違うんです!〗



『!』



〖あ、あの…その……〗



【…ハァ。秋人、握手とかしてもらったら?】











……はい?

“してもらったら” って…僕、どこぞのアイドルなの?



ただの花屋さんなんだけど……











〖あ、そっか……あの、もし良かったらなんですけど……スッ…〗



『え?あ、ありがとうございます…?』








ギュ…


なんだろ、これ……











〖あの…お花……〗



『あ、はい。』



〖…とても綺麗でした……〗












…お花が?











〖本当にありがとうございました…。〗



『…あの…?』










…どういう事?













【秋人は大羽君のアレンジした花を見てるからね。】











え?

じゃあ僕の作ったお花のアレンジを見て大野君のお友達の小野君は“綺麗”って言ってくれてるのぉ?






え、何それ~♪

すっごく嬉しぃ~♪






…あれ、でもどこで?





大野君は普段は切り花だよね?

それ以外は花束とかだし、アレンジした花なんて__












「アキ、そろそろ行かないか。」





そんな事を考えていると、イケメン集団の中から小野君を呼ぶ声が…












〖あ、呼んでる……惺史?〗



【うん。そろそろ行く__ 】




グッ!
【……】










あ、つい大野君のコートを掴んじゃってた…










パッ!
『ご、ごめんね!
大野君に話したい事があったから、つい手が……』



【……秋人、先に皆の所に行ってて。】












…え、いいの?











〖え?あ、うん分かった。
大羽さん…お会いできて嬉しかったです。
今度、お花を買いにお店にも行かせて下さい…。〗



『あ、はい是非♪お待ちしてます♪』



〖…ふふ。はい。それじゃまた。〗












小野君は呼ばれたイケメンの元に行っちゃった。



はにかんだ笑顔が素敵な子だったなぁ~♪

お店に来てくれるって言ってたし、また会えるよねぇ~











【…それで、話したい事って?】



『え?あ、そっか…えっとぉ……』










えっと、えっと……


櫻木 翔琉と大野君の彼氏さんがまだ話しているみたいだけど、大野君を待ってるのは間違いないよね……



だから早く話を…って思うんだけど、それとなく聞くのがこんなに難しいなんて……









『えっと、えっと……』



【…フフ。何を話すか忘れた?】



『そうじゃないんだけど……その……』












ド直球に “あなたが天ノ 御空さんですか?” という質問しか思い付かないんだよ…


…どうしよう?










【…この前は薔薇を取りに行けなくてごめんね?】



『っ!そう“花”!!』



【…え?】



『あ……』










これもド直球すぎたかも……













【…花ね。でもどの“花”?】



『っ、それは……』










うぅ、やっぱりいい聞き方が分からないよぉ……











『…ごめん。時間取らせちゃったけど…また今度にしてもいい…?』










お店に来てくれた時の方がゆっくり話しできそうだし…


今回は諦めて__










【大羽君、クリスマスに素敵な歌は聞けた?】



『っ!』



【いつも素敵な花をありがとう。
これからもよろしくね。
あ、でも俺の事も大羽君がファンの人と同じ“シークレット”にしていてくれるとありがたいかな。】



『!!』










それって……それって、そういう事だよね!?


本当に大野君は、あの人なんだね!!






凄い凄い!!


誰にも言えないけど、僕、凄い人と知り合いだぁ!













【じゃあまたお店に行くよ。真空も一緒にね。】



 ‹ ミャァ♪ ›



『うんうん!待ってるね!』



【うん。】



『あ、長々と付き合わせてごめんね?
彼氏さん達怒ってないといいけど…』



【フフ、怒らないから。】










ホッ、良かったぁ~。













【でも、大羽君の恋人は心配で仕方ないだろうけどね?】



『え?どういう事?』



【こんな穴場を教えた人達絡みでね。】



『…え?』











本当にどういう事…?









スッ…
「大野さん。」





【あ、わざわざ迎えに来てくれたみたいだね。
じゃあ先に帰るね。】



 ‹ ミャァ~♪ ›



『うん、マソラ君もバイバイ♪
あ、お友達の小野君にもよろしく言ってね♪』



【…フフ。】



『…え?』



【あ、そうだ大羽君。あのクリスマスに見たラナンキュラスの花のアレンジ、凄く綺麗だったよ。】



『っ!本当に!?ありがとぉ~♪』



【大羽君がファンのあの人も、あの花の花言葉を知って“凄く嬉しい”って喜んでいたしね。】



『っ!!』



【…フフ。じゃあね。】











そう言って大野君は大野君を迎えに来た彼氏さんと綾野さん達と帰っていった。



そして手を振りながらその大野君達を見送った僕は、大野君の言葉が嬉しくて僕の隣に戻ってきてくれた櫻木 翔琉の手をギュッと……












ギュゥゥゥ
《いてててっ……》












あ、力入りすぎてた……?



ごめんね?

でも、嬉しすぎて……だから許してね♡