※これは妄想腐小説ですBL要素が含まれます
~間違われた方、苦手な方はお戻り下さい~



























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脱ぐ…脱ぐってどこまで?




僕、ロンT1枚だから直ぐ脱げるけどさぁ……

もしかして、下も?



え?まさかパンツも?











う~ん……まず初めに、家族が連れてきた恋人の裸を見る事がしきたりとかなのかなぁ?






…どんなしきたりなの?って、思うけど、まぁ恋人の家のしきたりならするしかないよね。












《お言葉ですがお祖父様。
私がいてもいなくても変わりませんよ。》



「なぜそう言いきれる?」



《大羽 智早の生けた花を知っていても、大羽 智早という人間を知らないからです。
わざわざ脱がせる必要なんてどこにもありませんよ。》



「…そうなのか?」









……え?









チョンチョン
《…ん?どうした智早?》



『僕、脱ぐよ?』



《……》



『そういうお家のしきたりなんでしょ?
おじいちゃんが僕の裸なんて見て何が楽しいか分かんないけどね?』



「…おじい…ちゃん……とな。」



《ククク。分かりましたかお祖父様?
これが大羽 智早なんです。裃を脱がせる必要なんてないくらい最初から何も構えてないんですよ。
それとな智早。》



『ん~?』



《俺以外の前で簡単に“脱ぐ”とか言うんじゃない。》



『だっておじいちゃんが脱げって言うからぁ~』



《意味が違うぞ。》



『え?』



《裃を脱いでというのは、本音で話そうという意味だ。》










あ、そうなの?










『なんだぁ~。
それならそうと早く教えてよぉ~。
脱ぐのがしきたりなんて、僕ちょっとエッチなお家だなぁ~とか思ってたよぉ。
でも、櫻木 翔琉が育った家ならそれもおかしくないなぁ~って。』



《…まさか、俺のも遺伝だとか思ったのか?》



『うん。だから櫻木 翔琉はエッチなんだぁ~って納得もした。』



《…フッ。お祖父様だけじゃなくて両親を前に息子の俺を堂々とエロいと言うとは…流石だな智早。》



『えっ!?』










さっきまで頭を下げていたし、櫻木 翔琉ばかり見て話していたから部屋の中に誰がいるなんて確認はしてなくて……



バッ!と顔をあげると、櫻木 翔琉のおじいちゃんが机を挟んで前にいて、両親っぽい人がおじいちゃん側の奥の襖の近くに並んで座っていた。







あ、お父さんは櫻木 翔琉に似てる。



そして隣のお母さんらしき人は……うん、若くて綺麗な人。

あの人がユキちゃんの弱味かぁ……







んふふ。

こうしてご本人さんも見たから今度、僕もユキちゃんをからかってあげよぉ~♪



“綺麗な人だよね~”なんてね。









あ、挨拶挨拶!











ペコッ
『櫻木 翔琉のお父さん、お母さんこんちには。
初めまして大羽 智早です。よろしくお願いします。ニコ。』



グッ
『わっ!…な、なに?』



《…智早…俺の両親にそんな顔を向けなくていい。》



『…え?それで僕の目を手で覆ってるの?
僕が笑ったから?』



《ああ。》










“ああ”って……









ペシッ!
『お父さんとお母さんにまでやきもち妬かないの!』



《いや、智早は俺の恋人だ。》



『その通りだよ?
だからこうして君のご両親に挨拶してるんでしょ!』



《…ああ、そうか。》



『分かったなら早く手を__ 』



《あ、しまったぞ…》



『…へ?』



《智早のご両親への挨拶を先に済まていない。》



『…はい?』



《俺の予定では先に“息子さんを下さい”と智早の両親からの許可を貰ってから、家の両親への紹介だったんだ。
くそ、順番が逆だ。
智早、こうなったら今すぐに智早のご両親に会いに行くぞ。
家の両親とはその後だ。》











…いやいや。




君の中で何かの決まり事があるのかもしれないけどさぁ~?





それ、この状況で言う事じゃなくない?





もぉここには君のご両親もおじいちゃんもいるんだよ?


というか既に挨拶しちゃってるからね、僕。









ってか!









『手、手!』



《ん?》









いつまで目隠しされてなきゃいけないのよ、僕!


早く外してよぉ!










《ああ、そうか。》



ギュ…







……え?








『…どうして手を握るの?』



《智早が“手”と言ったからだろ?》



『…僕が言いたかったのは、この僕の目の所にある手を退けてって事なんだけど?』



《ん?ああ……智早、やっぱり顔が小さいな。
片手で顔の半分以上が隠れて…ぷるぷるしてる唇が…フッ。》











…いや、君はなにを言ってるの?


手を退けてって言ってるのに、僕の顔の大きさと唇の感想?






しかも、顔が見えないけど……君、喜んでない?

声がそんな感じするんだけど?










《…キス…していいか?》









…君、おバカちゃんすぎるでしょ?










カタン
「お主達の仲はよく分かった。
だが、もうそろそろいいだろう翔琉。儂とも話をさせなさい。」



スッ
《…はい、お祖父様。》











あ、今度はおじいちゃんには素直じゃん。



おじいちゃんに言われて櫻木 翔琉はやっと僕の目から手を外し、握っていた手も元に。




そしておじいちゃんの正面に正座している僕達…






なんか重々しい空気だけど、僕はおじいちゃんの頭ばかり見ちゃってた。


だって、なんか……パンパンって拝みたくなるくらいツルツルでピカピカの頭してるんだもん。






櫻木 翔琉からもらったブラックBOOKには、その人の名前とか年齢とか文章ばっかりで写真はついてなかったからなぁ~。














「磯貝。あれを持ってきなさい。」



「かしこまりました。」










……ん?“あれ”って何だろう?




それから直ぐに磯貝さんとメイドさん達が部屋の中に持ってきたのは、沢山の種類の花瓶と色とりどりの綺麗なお花達。







…これは?











「さあ大羽青年。自由に花をいけなさい。」











……え、なんで?