※これは妄想腐小説ですBL要素が含まれます
~間違われた方、苦手な方はお戻り下さい~
.•*¨*•.¸¸♬
僕は腕の中に絵を抱きながら、3人に話をした。
僕の前には桃井さんとニノさん。
波多野先生は、僕を気づかってくれたのか医者として隣に座ってくれた。
惺史に話す時よりは大分時間がかかった。
途中、何度か話しにつまってしまったから…
そういう時は惺史の言葉を思い出した。
“全部じゃなくていい。知ってもらいたい事や誤解させない為に必要だと思う所だけを話せばいいんだ。”
だから、苛立つ自分の感情をそのまま話した惺史の時とは違って、ちょっと気持ちを飲み込んで考えて話した。
下も何度か見てしまった。
でもその度に左手のブレスレットがキラッと光ってくれる。
叱ってと言っておいたのに、それが“大丈夫”って言ってくれてるように優しいからつい笑ってしまう。
本当に惺史は不思議で優しい人……
僕が話し終わる頃、ニノさんは手をぎゅっと握って俯いてしまっていた。
隣に座る桃井さんは、怒った顔で腕を組んでいた。
そして1番冷静に話を聞いてくれていたのは波多野先生だった。
でも所々、険しい顔をしたのは僕が夢を追えなくなって死のうとしていた事を話したからだと思う。
…波多野先生は初耳だっただろうし、お医者様だから。
僕は過去の事を話せた。
そして、今回の僕の態度だったり行動の事も話して、3人に謝れた。
また僕は“悪くない”と2人に言われたけど、今度は僕もひかなかった。
こうしなきゃ、これからも僕は2人にこの気持ちを持ち続けたままになるから。
そこで間に入ってくれたのが、1番冷静だった波多野先生だった。
「誤解して勝手をした桃井さんも、勝手に帰ってこなかった虹也君も、心配をかけた小野君も皆悪いです。
でも謝ったのでこの話しは…はい!これで終わりです!」
と。
桃井さんは波多野先生から言われたからか少し納得してなかったみたいだけど、僕が嬉しくて笑うと仕方ないって顔で笑ってくれた。
そして、ニノさんも僕を抱きしめて許してくれた。
その後は…お決まりの言い合いになったけど。
僕は話せたよ…惺史。
ありがとう……
夜ご飯は波多野先生が用意してくれた。
どうしてカツ丼だったのか分からないけど…量が多くて僕は桃井さんに手伝って食べてもらったけど、それでも久しぶりに4人で食べたご飯は美味しかった……
トサッ…
お風呂に入って、部屋に戻った僕はさっきニノさんに渡されたスマホを見ていた。
そしてニノさんがさっき部屋に来て僕に言ってくれた事を思い出していた…
〈本当に綺麗な絵だね。写真みたい。
ここが話してくれた秋の…なんだよね。〉
『…はい、綺麗な場所でした。』
〈…秋は帰る気はないの?〉
『…それは…』
〈…帰れないと思ってるとか?〉
『……』
〈秋は…見かけによらず頑固だよね。いや、強情?〉
『…え?』
〈でもね秋。俺も決めたから。〉
『…ニノさん?』
〈秋がバカみたいに遠慮して、バカみたいに我慢するなら、俺がそれを全部とっぱらってやるから!〉
『…なに…?』
〈秋が怒るくらい俺が遠慮なく我が儘してやるって事!〉
『…へ?』
〈覚悟しておいてよね!
俺は本来そういう性格!言っても駄目なら多少強引でも引きずり出すからね!〉
『あの…ニノさん?意味が__ 』
〈だって惚れたんだから仕方ないでしょ?〉
『?』
〈それに冬司さんと違って、俺は皆に見せびらかしたいし自慢したいの!〉
『??』
〈あ、分からないって顔だね。
でも今はそれでいいよ。俺もこれから頑張らなきゃいけない事があるし少し待たせるから。〉
『???』
〈でもこれだけは秋に先に言っておくよ。
俺は諦めない、絶対に。
俺にも“夢”が出来たから。〉
『…え?』
〈秋がいなきゃ生まれなかった夢。
そして秋と一緒じゃなければ叶えられない夢。
だから…俺の我が儘に付き合ってよね、秋。〉
『…は…い?』
〈秋を納得させるだけの材料を作ってくるから、その時は俺の話しを聞いてよ?〉
『え?話し…あ、はい…』
〈ありがとう。
じゃあこの預かってたスマホは返すね。
あ、中の音源はそのままにしてあるよ。だって折角徹夜で作った俺の曲、やっぱり秋に聞いてほしいからさ。
それに退院祝いとしての曲なんだからいいでしょ?〉
『…あ……その事は本当にすみませんでした。
ありがとうございます。ニノさんの曲聞かせてもらいます。』
〈良かった。
あ、俺少し忙しくするけど、絶対に食事は一緒に食べるから!
あと、何処にも行かずに部屋にいるから!〉
『はい、分かりました。』
〈よし。
じゃあ、俺の…いや、俺達の我が儘を覚悟して待っててね。じゃね!〉
『分かりま………はい?俺達?』
〈アハハハハ。〉
という、疑問ばかりが残るあの話を…
僕には意味が分からない事だらけで、ニノさんが何を言いたかったのか謎…。
でも、ニノさんが凄く楽しそうに話すから、きっとニノさんにとって嬉しい何かなんだろうな…とは思うんだけど……
ただ…覚悟して待っててってなんだろう?
いや、待つよ?
話す事は大事だから、その日まで待つけど……
俺達の我が儘って…なに?
でも“達”って事は……
ガチャ! バンッ!
《やっぱりこっちにいたか!
ったく直ぐ忘れやがって。》
スタスタスタ
『…桃井さん。』
《あ?》
『あの、ニノさんが___ 』
《おいアキ!これから寝るって時に他の男の名前なんて出すんじゃねぇよ!》
『…え?…あのでも僕分からない事が___ 』
ヒョイッ!
『ゎっ!』
《よし、行くぞ。》
『え!あの桃井さん?』
《なんだよ?》
『お、降ろして下さい!』
《なんでだよ?》
『なんでって……』
《寝るんだからこの部屋じゃねぇに決まってんだろ?
それに1人にしとく危なっかしいからなお前は。》
『いや…あの…あとは寝るだけ___ 』
《だから寝るだろ、俺と。言った事を忘れたのか?》
『…あ……』
そうだった……
スタスタスタ
《ったく、忘れんなよ。
だが、ま、今度からはアキが拒否っても、もう1人寝なんて絶対にさせねぇから。
何かに怒ってても、こうやって抱き抱えて強制連行だ。
もう、遠慮してやんねぇからな、覚えとけよ!》
『…あの…分かりましたから…降ろして__ 』
《誰が降ろすか。ベッドに行く前に逃げられたらどうすんだよ。》
『逃げませんから…』
《……言ったな。》
『はい?』
《今、逃げねぇって言ったな?》
『はい。だから歩き__ 』
《そうかそうか。逃げねぇか。よし!よく言ったなアキ!》
『え?…あの…いつ降ろして__ 』
バンッ!
《もう着いたから必要なし!》
部屋が隣り…だから、そうだよね……
…トサッ…
これは一応お礼を言うべきだよね…
『…運んで下さってありがとうございます。』
《気にすんな。
準備ができてても、お前がいなきゃ何もはじまらないんだからな。》
『え…?』
カタッ…
《さて、と。》
『え?あの…桃井さん?それは何ですか?
僕ならお風呂あがりにクリームちゃんと塗りましたけど…』
《あ?ああ、これはお前のだな。》
『だから僕はさっき___ 』
《それは表面に塗るもんだろ?
これは、お前の中を解すもんだよ。》
『…中……?』
スル…
『っ!』
《そ、この中だ。
さてと、邪魔な物は剥ぎ取るぞ~。
あ、お前が逃げないって言ったんだから、無駄な抵抗はすんなよ?》
『ま、待って下さ__ 』
《俺は大分待ってやったぞ。》
『っ…話し…そう!僕、先に話しをしたいです!』
《それは後でいくらでも聞いてやる。
だから先ずは……グッ!》
『ンッ…ぁ……』
チュパッ
《俺を安心させろよ。》
『!』
《お前はここにいるって…もう、手が出せないような所には行かねぇって言えよ。
俺の怒りも不安も治せよ…お前にしかできねぇんだからよ。》
『桃井…さん…』
《…お前がいなくて狂うかと思っただろうが。》
『…ごめんなさい……』
《お前は俺が好きなんだから側にいないと駄目だろうが。》
『……はい…』
《いいか?
いくら怒ってもいい。感情をぶつけてもいい。
偶には…本当に偶には外泊許可を出してやってもいい。
でも、何があってもこの家はお前の…そして俺達の家なんだからお前が帰るのはここだ。》
『…はい……桃井さん…』
《よし、話しは一旦終わりだ。
次は俺の詫びだな。》
『……え?』
《“もう謝るのは無し”とかエロ医者に言われたからな。
その代わりの詫びをお前の体にする事にした。》
スル
『え…』
《あと、俺の恋人はフラフラしちまうみたいだから、しっかりと教え込ませてやらないとな。》
『…なに…を…』
《あ?そんなの決まってんだろ?
快感を与えまくって体が疼くようにして、2日も俺から離れられないようにしてやるんだよ。
ま、簡単に言えば帰省本能ってやつを体に教えるって事だな。》
『っ///////!』
《まあ、そう身構えんなって。
詫びなんだから、最高に気持ちよくするって。
それに、体も学習して覚えんだから一石二鳥だろ?な?》
な?…って……僕は全然特しない気がするんだけど……
《アキ、脱がせらんねぇだろ。ほら力抜けよ。》
…でも……桃井さんに言われたら従っちゃうんだけど…ね……//////