※これは妄想腐小説ですBL要素が含まれます
~間違われた方、苦手な方はお戻り下さい~
〜№1〜
〈…嘘でしょ?〉
『ん〜?』
〈見た目でも分かる程に痩せてるなんて…〉
『そんなに?』
〈この数日の連休中にいったい何が…〉
『あ〜。いっぱい愛されたからね〜』
〈っ…生々しい話しはいりませんから。〉
『うん。陸は生でしたがるから大変なんだよね〜』
〈だから!なんて話を私に聞かせるんですか!〉
『え〜?だからセッ__ 』
〈黙りなさいよおバカ!〉
『え〜』
休みが終わって数日ぶりに会ったっていうのにイブがなんか怒ってる〜
ま、原因は分かってるから気にしないけどね〜♪
『あ、そうそう♪
トラとキヨとの旅行はどうだった〜?』
〈あなた…弾丸にも程がありますよ!〉
『そう?』
〈そう?…じゃありませんよ!
何ですあの日程!?〉
『2人は楽しそうだった?』
〈ええ、2人はね!〉
『それは良かった♪』
〈わ・た・し・は!?〉
『ンフッ♪』
〈笑って誤魔化さないで下さい!
直ぐに何処かに行こうとする大河の手綱を握って、テンションが上がりきらない岳さんを“よいしょ”し続けたんですよ!?
それだけでも疲労しかないのに4日間でイタリア…バカですか?〉
『ンフッ♪』
〈だから誤魔化さない!〉
『でも〜ちゃんとプライベートジェットにしたし、イブには新作のゲーム渡したよ〜?
それでもダメだったぁ?』
〈…確かにあのゲームは予約しようと思ってましたから嬉しかったですよ。
発売の大分前にあなたから貰えたのでね…〉
『パーティーで知り合あった人に聞いてみたら“いいよ”って譲ってくれたんだよね〜♪』
〈…あなたの交友関係が怖いです。
でもあのゲームは嬉しかったですが、もう1つ分くらいの働きはしましたよ、私?〉
『もぉ〜じゃあ……チュッ♡』
〈!!〉
『ンフッ♪陸には内緒だからね♪』
〈……はい。〉
『じゃあ行こうか?』
〈…行くってでも__ 〉
『イブ早く〜』
〈あ!待って下さいよ!〉
今日は陸とは別で、自分家の車で学園に送られて来たのには訳があるんだよね。
始業時間のギリギリを狙って学園に着くように運転手さんに言ってある陸と一緒じゃ遅いんだもん。
今日から登校してくる、彼を見つけるのはね。
ガチャガチャ
『着いた〜♪』
〈…ここですか?〉
『うん。』
〈…確かにここなら登校する生徒も良く見えますが、まさか理事長室に入るとは。
しかも鍵を持ってるって事は__ 〉
『“YOU好きに使っちゃって〜”だって♪』
〈…ああ、あの理事長ならそう言うでしょうね。〉
『だってここが1番見やすい場所だったんだもん♪』
〈…まぁ、場所はどうであれ1人ではなく私にちゃんと連絡したので良しとしますよ。〉
1人でも良かったんだけどね〜
こんなレアな場所に来る人なんていないだろうし。
でも、1人で行動すると4人が一斉に怒り出すからそっちを収拾する方が面倒だっただけなんだよね。
〈普通科に入るんでしたよね?何組です?〉
『1−6〜』
〈我々の所も入れて全12クラス。
普通科だとすると棟も違いますね。〉
『そうだね〜』
この学園は棟が何棟にも分かれているんだ〜
僕達のクラスはこの理事長室がある棟と同じ東棟。
特進と普通科は西棟で、スポーツ科は体育館や武道館、それにグラウンドが近い南棟。
生徒会室は中央棟にあって、講堂があるのは北棟。
僕は迷わないけど、大河はよく“ここが何処か分からない”って言うね。
特に東棟は…防犯の為に迷いそうな造りになってるしね。
〈あ!あの木の陰にいるの岳さんじゃないですか?
制服の上着は脱いでマスクもしてますが…そうですよね?〉
『うん。キヨだよ。』
〈え?知ってたんですか?〉
『この窓から1番最初に見つけちゃったからね〜』
〈…流石です。
しかし、上手く隠れているとはいえ岳さん……〉
『キヨも気になるんでしょ。』
〈“もう関わる気は無い”って私には言っていたんですよ?〉
『あれは関わってはいないよ〜僕達と同じ〜。
ん?ちょっと違うか〜。
キヨは彼の復学を心配してるだけでしょ〜』
〈……海寧。〉
『なぁに?』
〈何を考えてます?〉
『ん〜早く来ないかな〜って思ってるよ?』
〈…間違えました。何を、企んでます?〉
『え〜♪』
〈…西門さんと話す訳でも無いのに態々早く来て、こんな所から彼の登校を気にする理由は何ですか?〉
『え〜?それは彼が道に迷わずちゃんと来れるか見守る為だよ〜♪』
〈……〉
そんなに睨まなくたっていいじゃんね〜?
『もぉイブ〜可愛い顔が台無しだよぉ?』
〈海寧答えて下さい。〉
『え〜?だから答えたじゃ〜ん?』
〈海寧!〉
…ハァ。
『なに、伊吹。』
〈っ…〉
『僕、しつこいの嫌い。知ってるよね?
それでも僕にまだ何か言いたい?』
〈…わ、私はただ……すみません。〉
『…ンフッ♪
大丈夫だよ〜危ない事とか考えてないから〜』
〈…本当ですね?
海寧が危険になるような事にはならないんですね?〉
『ンフッ♪
僕の心配をしてくれるイブは可愛い〜』
〈当たり前です。
私達は海寧の心配しかしてません!〉
『嬉しい〜。
だから代わりに僕は4人の心配しかしないんだよ〜』
〈ええ、分かってます。〉
『ンフッ♪…あ、彼が来たよ。』
〈何処です?……ああ、本当ですね。
歩きなんでしょうか?〉
『ううん。バス〜』
〈……そうですか。〉
『よし、じゃあ彼も見たし行こっか〜♪』
〈え?もうですか?〉
『ん?だって、迷わないで彼が来たでしょ?
僕、そう言ったよね?』
〈…あなたって人は本当に……〉
『ん〜?』
〈…いや、いいです。
あなたにもう“嫌い”とは言われたくないので。〉
『ンフッ♪
イブ、トラがいないから手繋いで行くぅ?』
〈ええ、久しぶりにそうします。〉
ンフッ♪
僕の考えてる事なんて教える訳ないじゃんね〜
ましてや陸にも言ってない事を誰かになんてあり得ないもん♪
僕の考えは僕だけが知ってればいい。
誰かに教えた所為で上手くいかなかったなんてなったら……
イラッとしちゃうもんね♪
〈あ、そう言えばどうして最初にスマホの電源を落とすように私に言ったんですか?〉
『え〜?
だって、電話いっぱい鳴ってたら嫌じゃない?』
〈え…?〉
『あ、イブ♪ちょっと遠いけどまたあの自販機に行こっかぁ〜♪』
〈ま、待って下さい!あの自販機は嫌です!〉
『え〜甘くて美味しそうなのまだいっぱいあったのに〜』
〈甘党の大河を誘って下さいよ!
って、そうじゃなくて!
電話が鳴るって事は……あなた、陸都さんにはちゃんと言ったんでしょうね?〉
『陸の家の運転手さんには言ったよ〜?
今日はお迎えはいりませんって。』
〈陸都さんには!?〉
『もぉ〜ちゃんと連絡したよ〜』
〈ホッ…そうですか。〉
『さっきね♪』
〈はぁ!?〉
『ンフッ♪
じゃあ行こうかイブ〜』
〈嫌です!
会ったら絶対に睨まれてキレられるの私じゃないですか!
“なんで電源切ってるんだ”とか色々!〉
『ンフッ♪』
〈っ……もぉ!この悪魔ー!!〉
え〜?
陸は僕の事“天使だ”って言うんだけどなぁ〜?
ンフッ♡