※これは妄想腐小説ですBL要素が含まれます
~間違われた方、苦手な方はお戻り下さい~
―蒼威―
耳を塞ぐなよ、バカ。
ちゃんと聞いてくれないと話しが進まないだろうが。
ああ、でもそうだ。
先ずはちゃんと選択させてやらないとな。
それによって話す内容も変わるからな。
『でもその前に、お前に選ばせてやるよ。』
《…?》
『本当に俺でいいのかどうかを。』
《!!》
『いいかよく考えて___ 』
《ちょっ!ちょっと待て!》
『あ?もう答えでたのか?』
《は!?》
『なんだよ?ちゃんと考えてから喋れよな。』
《いや!考えてからとかの問題じなくて!》
『あん?』
《“選ぶ”って何をだ?“俺でいい”ってなんだ!?》
『は?そのままだぞ?
“俺でいいのか”を聞いてる。
選ばせてやるって言ったのは、本当に俺とは“遊び”じゃなくていいのかって事だ。』
《なっ……》
『あのな?
遊びなら、都合がつけば相手してやるよ。
記者とかに見つからないように、最新の注意をはらってな。』
《っ!》
『それに遊びなら終わる時は後腐れ無く離れられるから、その方がお前の為だろ?』
《…俺が、気が変わるって言いたいのか?》
『それは分からないな。
だけど、無いとも言えないだろう?
例えば子供が欲しくなったりとかな。』
《無い!》
『…お前に無くても周りは煩くなるぞ?
芸能人なんだから、週刊誌は躍起になって相手を探す。
その相手が分からなければ根も葉もない記事を出す。
それに耐えられるか?
いつか隠す事に疲れて嫌になるとは思わないか?』
《思わない!》
『…そんなに言い切っていいのか?』
《構わない!
俺は今でも隠そうとは思っていない。
週刊誌が騒ぐのなら、直ぐにでも公言してやる!》
『いや、それはさせねぇけどな?』
《なんでだよ!?
あ…事務所か?俺が公言したら仕事も減り、最悪干されて事務所の損害になるからか?》
『…まぁ、1人で暴走して勝手に公言なんてしたら、そりゃ迷惑しかかけないだろうけど、1番は違う。』
《…違うのか?》
『ああ。
言っただろう?俺はその場所で輝いてるお前が見ていたいんだって。』
《……》
『だからそんな事はさせない。』
《…それでも…俺も譲らない。
お前との事を隠したい訳じゃないから。
お前の存在を隠してコソコソしたい訳じゃないから。》
『……』
《だから俺は遊びなんて嫌だ。
後腐れなんて考えないくらいに真剣にお前と付き合いたい。》
…こいつは本当に____
『…よく喋るよな。』
《…そういう仕事をしてる俺が、お前はいいんだろ?》
『…違ぇよ。
俺は、落ち着いてて格好よくみえる画面の向こうのお前が見てたいんだっつうの。』
《……》
『…でもまぁ……キャンキャン吠えるけど、潤んだでっかい目で俺を見てくるワンコのお前も悪くはないよ。』
《っ!…大城…それって___ 》
『“蒼威”だ。そう呼んでいい。』
《……蒼威…》
『お前は“遊び”を選ばなかった。
つう事で……覚悟はいいか?』
《覚悟…?》
『そう覚悟だ。』
《?》
『折角俺が “マジ” にならずにいてやったのに…逃げ道も用意してやったのに……でも仕方ないよな?
お前が選んだんだから。』
《蒼威?何の話だ?》
『お前さ?色々と俺に似てるんだよ。』
《は?》
『まぁ俺は、お前みたいに思った事をポンポン言ったりしないけどな。
でも嫉妬深い所とか、1つの事に執着する所とか、欲しい物はどうしても手に入れたくなる所とかは似てる。』
《…蒼威がか?
何にも縛られたくないように俺には見えるのにか?》
『縛るのはお互いが同意してれば問題ないな。』
《…なんか、違う意味に聞こえるんだが?》
『執着した奴にはある程度は許せるって事だ。』
《……じゃあ、俺はその“執着”に入るのか?》
『だから言っただろう?覚悟しとけって。』
《……》
『俺は、お前以上に独占欲が強いんだよ。』
《!》
『俺はお前が言う罪悪感なんて、お前には感じてない。
寧ろ、俺から逃がしてやれると思ったから感謝してほしいくらいだった。』
《……》
『でも、責任は感じてる。
…ここまで俺を好きにさせた事にな。』
《っ…》
『それに、こんな事は依頼じゃなくてもお前と話せば直ぐに済むと思ったから俺は、自分の意思でここに来たんだからな?』
《…蒼威……》
『俺と付き合えよ朱鷺弥。』
《!!》
『お前が一番似合うその場所で、これからも輝いていられるように “櫻田 朱鷺弥” と “お喋りワンコ” 両方を俺が守ってやるからさ。』