※これは妄想腐小説ですBL要素が含まれます
~間違われた方、苦手な方はお戻り下さい~
………やっちゃった…
匂いにつられて鉄さんと離れちゃった…
帰り道なんて絶対分からなくなると思って離れないようにしようと思ってたのに…
やっちゃったよぉ💦
これ、絶対怒られるよね?
ヤバいよね?
とうする?僕、どうすればいいのぉ―!?
クンクン
…はぁ
色んな匂いがする…
鼻はいいと思うんだけど、肝心の鉄さんの匂いが分からないよ…
ブッサンがあの時止めなきゃちゃんと覚えてたのに…
クンクン
猫さんの匂いあるけど、どれが鉄さんのかな?
数匹の猫さんの匂いがするの…
はぁ…困ったよぉ……
「おーい、おーい!そこの白猫ちゃ~ん待ってー!」
……。
「白猫ちゃんってばぁ!!おーい!」
……?
白猫…?
ふぁっ!僕か!?
って誰だろう?
…わぁ。人間がこっちに走ってくるけど、僕こんな人知らないよ?
でも…周りに白猫はいないから僕の事だよね?
僕に用事かなぁ?
一応待ってみる?
「ハァハァ…やっと追いついた…ってか細い道行くの無しだよ!俺めっちゃ遠回りしちゃったじゃん!」
……?
えっと…知らない人間が追い掛けてきて、僕怒られてる?
なんで…?
「…その首傾げてんのも可愛いねぇ♪っていうか俺の事待っててくれたの?」
ミャア~
『だって待ってって言ったよね?』
「えっ……なんか返事してるみたい?」
ミャッ?
『あれ?待ってじゃなかったの?』
「……俺、菅田っていうんだけど…」
ミャッミャー
『あ……。僕、マソラです』
「…やばいね。なんか白猫ちゃんが俺の言葉分かってる気になってくるわ!」
ミャ?
『え?分かるよ?』
「なんて、そんな訳ないかぁ♪」
ミャゥ?
『…分かるんだけどなぁ?』
「あ、そうだ!さっきうちの店の裏口にいたでしょう?
そこで見かけてさぁ~可愛いなぁ♪って思って後追い掛けてきたんだけど…。
あれ?俺危ない奴になってない?
これじゃまるでナンパじゃね?猫ちゃん相手に…?ヤバくね?」
ミャアゥ?
『ヤバい?なんのこと?』
「…ま、いっか?いちいち考えても埒あかないし、行動あるのみ!だしね♪」
……。
『…よく分かんないなぁ』
「白猫ちゃんはここら辺の猫なの?君みたいな白猫見た事ないんだけど、またうちの店にくる?
っていっても店の裏口だけど…
来てくれたら俺、嬉しいな♪
なんか分かんないけど、換気扇の下にいる君を見て運命感じちゃったんだよね♪」
……ミャ?
『…この人間さん何言ってるのかな?』
「ねぇ、また来てくれる?来てくれたら俺とデートしようよ♪猫ちゃんだから、日なたぼっことかして遊ぼうよ♪
あ、うちの店覚えてる?ここからね__」
………?
『本当にこの人間さん大丈夫?やっぱり逃げた方がいい?』
「あっ!!待って待って!俺、危ない奴じゃないって!そうだ!匂い!うちの店の匂い好きなんだよね?」
………ミャゥ?
『…匂いってアレのこと?』
クンクン
あ!たしかに少しだけどこの人間さんからもあの匂いする♪
そっかぁ~あのお店の人なんだぁ~
あの匂いは良かった~♪僕好きぃ♪
「おっ♪近寄ってきてくれたぁ♪なになに?俺からも匂いする?」
ミャ♪
『するぅ♪』
「やっぱり可愛いぃなぁ~♪アレは店長が焼いたパンの匂いだよ!焼きたてだったから冷ましてたんだけど…
そっかぁ~俺は分かんないけど猫ちゃんには分かるのかぁ♪さすが猫だね♪」
ミャア♪
『褒められた♪ンフフ♪』
「やっぱり俺の言ってる事分かるの?
…なんか会話してる気になるんだけど…」
ミャア~
『だから、分かるよ?』
「…君は不思議な猫ちゃんだね。可愛いだけじゃないんだ…ねぇ?このままうちに来ない?」
ミャア?
『うち?』
「っ!ヤバ…また女の子に言うみたいに言っちゃったよ…相手猫なのに…ん?そういえば君ってメス?ちょっと確認していい?」
ミャッ!ミャア~?
『僕はオスなの!…って確認ってなに?』
「ちょっと触らせてね?」
ミャウ?
『なにするの?』
ニャアニャー!ニ゙ャア!!
〈姐さんに何してんだこのクソ人間がぁ!!〉
「うっわぁ!?えっ?何?」
ニ゙ャーォォーオ゙ォォォー
〈姐さんに近寄んじゃねぇよ!〉
「え…なんで威嚇されてんの?俺まだ何もしてないよ!?」
ニ゙ャ!シャー―ーー
〈まだってなんだよ!このヤロ―!〉
「え?え?怖い怖い!なんで?何もしないってば!だからそんな怖い顔して唸らないでよ!
俺はただその白猫ちゃんに…」
ニ゙ャォォ!
〈まだ言うか!〉
「はいぃ!ごめんなさいごめんなさい!!」
ニャアニャー!
〈姐さん行きやすぜ!〉
ミャア?
『鉄さん?どうしたの?』
ニャーニャーニャ
〈この人間から一刻も早く離れやしょう!〉
ミャアミャ?
『ふぇ?どうして?』
ニャア!
〈いいからこっちです!〉
ミャウ
『…分かったぁ』
「あっ!白猫ちゃんも行っちゃうの!そんなぁ~!お店!お店で待ってるから―!」
人間さんに待ってるって言われて、僕返事しようと思ったんだけど鉄さんに凄い顔で睨まれちゃった…
怒ってる?やっぱり怒ってるよね?
鉄さんが何も言わないから僕も何も言えないまま、駆け足で連れてこられたのがここ…
どこかのお家のお庭…
たぶんさっき鉄さんが言ってた、知り合いさんがいる場所だと思う
鉄さんはお庭の真ん中で座っちゃった…
僕…ちゃんと謝らないといけないの…
だから側まで行って隣に座ったけど、鉄さんは僕を見てくれない…
うぅ…
やっぱり怒ってるぅ~
でも僕が悪いのは分かる…ちゃんと言わなきゃ
『…鉄さんごめんなさい…なの…』
〈…勘弁して下さいよ 〉
『本当に本当にごめんなさい💦』
〈姐さんに何かあったら…俺…俺…〉
『心配かけてごめんなさい…』
〈……この事はボスに秘密にしやしょう 〉
『…えっ?……ブッサン?』
〈はい…ボスがこの事を知ったら、俺は…俺は…〉
『…鉄さん?』
〈俺の毛が確実になくなりますから!〉
『……そっち?』
〈重大です!寒くて俺死ぬっす!ボスに言われてるんっす!姐さんにもしもの事があれば覚悟しとけって……あぁ怖っ!
だ、だからこの事はどうか内密にお願いしやす!〉
『…う、うん』
〈姐さんもボスに怒られるのは嫌でしょう?〉
『どうして?』
〈は…?〉
『どうしてブッサンに怒られるの?
僕は鉄さんに迷惑をかけたから鉄さんに怒られるのは分かるの…でもブッサンは関係ないよね?』
〈……えっ?〉
『僕の心配は今、鉄さんが僕の事を許してくれるかって事なの…本当にごめんなさい。どうやったら僕を許してくれますか?』
〈…許す?〉
『勝手に側を離れた僕を怒ってるでしょ?だからどうしたら許してくれるかなぁ…って』
〈いやいや!俺、怒ってないっすよ?〉
『えっ…?』
〈すんげぇ心配しましたけど、いなくて焦りましたけど、怒ってはないっす!〉
『ほ、ほんと?』
〈はいっす!〉
『鉄さ~ん💧』
〈えっ!ちょっ////〉
『本当にごめんなさい。もう勝手に側を離れたりしないの!ありがとう鉄さん♪鉄さんは優しい 』
〈えっ////ま、待って下さい!あの…は、離れて貰えませか////〉
『えっ?ヤダ』
〈やっ!?〉
『だって鉄さんの匂い覚えたいし♪クンクン これが鉄さんの匂いなんだぁ♪ンフフ♪』
〈なっ////// !? プシュー〉
『よし♪覚えたよぉ♪…え?鉄さん?鉄さん!?』
〈///////ピク ピク〉
『えっ!鉄さん?どうしたの!?ねぇ!?』
〔若いわねぇ〕
『ふぇっ?』
お庭に繋がるお家の中から声がして、フッと上を見ると、フサフサな毛をした猫さんがこっちにゆっくりと歩いてきたの
人間がお外に出る為に木で作られた物…確か縁側?っていうんだっけ…?
その真ん中に置かれた紅葉色のクッション…
クッション?
ペナペナしてるけどあれ、クッション?
〔ふふっコレは座布団と言うのよ?〕
…クッションじゃなかったみたい
座布団の上に今は座ってこっちを見てるの
フサフサの毛…
白かと思ったんだけど、曇りの時に見る雲さんの色だったよ
でもフサフサ…気持ちよさそう♪
って違う違う!
アスファル様にも言われてたんだった
先ずは挨拶なの!
『初めまして。僕はマソラです』
〔あら♪ご丁寧にありがとう。私はウーアよ。
でも皆からはマムと呼ばれてるわ♪〕
『…お名前いっぱいなの?』
〔ふふふ そうね?困っちゃうわよね?〕
『うん…なんて呼んでいいか困っちゃうの』
〔マソラの好きな方でいいわよ?〕
『僕の!?いいの?』
〔構わないわ♪〕
『じゃあウーアがいい!』
〔……どうして?〕
『人間さんがつけてくれたお名前でしょ?僕と同じなの♪それにとってもキレイなの♪』
〔ふふ 聞いていた通り、マソラは不思議な仔ね?私もご主人がつけてくれたその名前好きよ♪〕
『でも、マムも好き♪』
〔まぁ?ふふふっマソラが呼びたいように呼んでいいわ 〕
『じゃあウーアマムにする♪ンフフ♪』
〔本当に可愛い仔ね♪ あの子が側に置きたがるのもわかるわ 〕
『あの子?』
〔そこに転がってる鉄がボスって呼ぶ子の事よ 〕
『あぁ!ブッサンの事なの♪』
〔ふふ そうね。そのブッサンね〕
『…あっ!忘れてた!鉄さん!?
……ダメだ起きないよ💦ウーアマムどうすればいいの?』
〔大丈夫よ。そこに転がしておけばそのうち起きるわ 〕
『本当?大丈夫?さっきからピクピクしてるよ?』
〔大丈夫よ。ふふ マソラは罪づくりな子ね?〕
『ふぇ?つみ…?それなぁに?』
〔可愛いって意味よ♪〕
『…僕、オスだよ?赤ちゃんでもないよ?』
〔あら、知ってるわよ?それでも私には可愛いと思うもの。私が可愛いと思ったらいけない?〕
『…ううん!ダメじゃないよ!
ブッサンが言うのは意地悪な気がして嫌だけど、ウーアマムは嫌じゃないの!
なんかお母さんみたいでお腹があったかくなるよ♪』
〔ふふっ可愛い仔…側にいらっしゃい?マソラの事を聞かせて欲しいわ?〕
『ンフフ♪いいよぉ~』