※これは妄想腐小説ですBL要素が含まれます※
~間違われた方、苦手な方はお戻り下さい~
「逢ってる……」
その言葉を聞いた智仁は慌てて首を横に振った。そして握りしめていたメモ帳に急いで書きだし清雅に見せた
『あり得ない』
「あり得ない?…どうしてそう思うの?
俺はその時確かに君と話をしたよ?」
『それもあり得ない』
「…どうして?」
『だって・・・』
智仁は続きを書こうとしたがペンを持っていた手を止めてしまった…
何を書いていいか、どう言ったらいいか分からなくなったからだった
そして、新しいページを捲り違う言葉を書いて見せた
『人違いです それは僕じゃありません』
「人違い?」
『はい』
「…俺の勘違いってこと?」
智仁はコクッと頷いた。
それを見た清雅は次第に口角が上がりニヤッと笑って言った
「どうしてそんなに否定したいのかな?」
『違います 本当に僕じゃないんです』
「そう言い切る根拠はなに?」
『………。』
「…フフ。言ってくれないんだ?それとも………言えないの?」
『………。』
「言えないんだ~。君は自分じゃないって言うけど確かに君なんだよね~これは間違いない。」
『__!?』
智仁は自分じゃないと首を横に振るが清雅は笑いながら続ける
「俺には分かるんだよ?
だってあの時も、コレッ…つけていたからね 」
そういうと清雅は智仁の顎を持って上を向かせ、首に着けている黒い物を上から触った
智仁は驚き清雅から離れる為に後ろに身体を反らせたが、清雅は智仁の首を後から掴み、逆に引き寄せた
『っ!』
智仁は強い力で引き寄せられた為にバランスを崩し清雅の胸になだれ込んでしまった
賺さず手で清雅の胸を押し身体を離そうとするが首の後から力を入れられ中々離れる事ができない
困った智仁は離してほしくて清雅を見ると、怒っているように睨む清雅と目が合った
「これさぁ~、なんか改良されてるよね?」
『??』
「へぇ~。本人は知らないんだ?ということは最初からかぁ…へぇ~それもムカつくな。」
智仁は言っている事が分からなかった。
でも何かを知っている事は確かな言い方に智仁は怖くなった。
そしてその目が怒りを表している事も分かると、智仁は逃げたくなり更に手に力を入れて離れようと試みるがびくともしなかった。
「フフ。たぶん無理だと思うよ?俺、これでも力全然入れてないからね?…諦めたら?」
『………』
「そうそう。大人しくしてくれてた方が俺も助かるなぁ~。
さてとじゃあ、コレ…。外そうか?」
『!?』
「俺さぁ~外し方知ってるからね~」
『!!』
智仁は慌てて首を振り、やめて!と、口を動かしながら清雅を見た
「やめて欲しいの?」
『コクッ コクッ』
「必死だね~?……でも残念!
俺もコレに用があるんだよね~。だから外すよ?」
『っ!?』
智仁は慌てて清雅の手から逃げるようにもがくが、片方の手は首に、もう片方は腰を抱くように回されており身動きが取れない。
だか、どうしても外されたくなかった智仁も必死で抵抗したが、清雅は直接見えていないのに、どこに何があるか完璧に分かっており、器用にロック解除のボタンがあるカバーを外した
その僅かなカチッという音と振動で、気づいた智仁は身体の動きをピタッと止め、知らず知らずに身体に力が入り強張って震えていった
次に何がおきるか知っていたためだった…
清雅はカバーで隠されていたボタンに手探りで触れると、動きを止めた智仁をチラッと見たが、その顔は俯いていて顔色、表情さえ分からなかった
そして躊躇うことなくボタンを押すと
[ビーーー] という音と共に目の前の智仁が身体を仰け反らせた
『っーーー!!』
智仁の声なき叫びと共に顔が苦しそうに歪むと、首につけていた装置が外れ床にガチャンと音を出して落ちた
それと同時に智仁の身体も力無くソファーの上に倒れた
一瞬の事に驚いた清雅は、倒れた智仁を抱き起こし顔を覗き込むと、固く閉じた瞼からは一筋涙が流れていた
揺すったり、声をかけてみるが、気を失った智仁からは反応がない
しかし脈があり、呼吸をちゃんとしている事が分かるとそのまま抱き上げベッドへと運び横にした
「…まさかあんな事になるなんて……」
清雅はどこか哀しそうに呟いたが、ソファーに戻り先程、智仁から外れ床に転がっていた黒い装置を拾うと、ギュッと握りしめた。
そして微動だにせず睨むように見た
その顔は、鋭い目つきのまま………笑っていた