※これは妄想腐小説です※





















~~~♪


「…………」


「もしもし?潤哉?」


「……………」


「…潤哉?……お~い?」


「……慧さん。今何時……?」


「今?___あっ!」


「…かけ直すから 」


「…ああ。悪い!じゃあ待ってるから__」


「……うん」


潤哉との通話はそれで切れ、慧翔は頭を抱え大きなため息をついた




30分後テーブルに置いてあるスマホが着信を知らせた

慧翔は飲んでいた珈琲を置いてスマホをタップした






「もしもし?潤哉?さっきは悪かったな…」


「慧さんお早う。こっちこそごめん 」


「…いや、俺が考え無しに電話したから…潤哉が朝苦手なの知ってんのに、こっちもやっと落ち着いたからさ 」


「…忙しかったんだ?」


「ちょっとな…」


「今は大丈夫なの?」 


「ああ、やっと家に帰ってこれた。あとは連絡待ちかな 」


「…そうなんだ 」


「それで?お前の話だと章がキレたって話だけど?」


「そうなんだよ!聞いてよ!?」

潤哉は先程の低かったテンションが嘘のように鼻息荒く話し始めた











「…なるほどね~それはキレるだろうな。章のあの性格じゃ。」


「だよね?俺じゃ止められないから__」


「止める必要あるか?」


「え?慧さん?何言ってんの!」


「だってそうだろ?清雅が何を思ってそんな行動に移したのか分かんないけど結局は2人の問題だろ?
だったらお互いに解決すれしかない。章が納得しなければまた同じ事になるだけだろ?違うか?」


「…分かるけど……だからって俺は捨て置けないよ 」


「お前は優しいからな…でもどっちを見方するんだ?
章を止められたとしてその後は?
章の中でずっと燻ったままにする気か?
大学の時もあっただろ?あの時も結局救えたのは清雅だった。…これは俺達が間に入れる事じゃない。」


「…慧さん。じゃあ清雅君は?
清雅君には誰も寄り添ってあげないの?」


「清雅は大丈夫だろ?あいつは章よりも強いから 」


「それじゃ不公平だ!章君が駄目で清雅君が大丈夫なんて誰にも分からないじゃんか!」


「…だから俺はどっちの援護もしない。こうなったらもう2人で解決させるしかない。
そもそもこんな原因を作ったのは清雅なんだから仕方ないとも言うだろ?」


「__!慧さん何でそんな冷たい事言うの?信じられない!もういい!!」


プッと通話が切れると、慧翔はため息と共に頭を乱暴に掻いた








(怒ったか…ハァ~

潤哉は分かってないんだ。俺達が間に入っても結局は章が何かしらの行動に出るはず…
それが分かるんだ。伊達に長く幼なじみをやっていないからな。
一番長く一緒にいるから…余計な……。

だから、章和の気持ちも1番最初に気づいた。
自分で言う奴じゃないからそんな素振りを見せる事もなかったけど…それでも章の目がそうだと言っていたから

俺は応援したいと思った。大事な幼なじみの恋を陰からでも応援してやりたいってそう思ってたのに…


もう…限界なのか?関係がどうなってもいいのか?

確かに清雅の行動に腹をたてている自分もいる。俺達の誰1人行った事のない家に余所者をあげるんだ。
それを潤哉から聞いた時…正直ムカついた。
俺達はお前にとってその余所者より下なのか?

俺でこんなだ。お前を想っている章はそれ以上だろうよ…

でも、本当に大切な2人には変わりないんだ…
また前みたいに4人で楽しくできないのか……?)




「…不味い」


慧翔はカップに口を付けたが、冷えてしまった珈琲は苦味が強く顔を顰めた


そしてハァ~と一層大きなため息を吐き仕方なく珈琲を入れ直しに立ち上がりキッチンへと向かった…