※これは妄想腐小説です※
~清雅side~
ピッピッピッピッ カチャ
「はい!どうぞ~入って~♪」
「『 ……… 』」
「ほら!早く早く~そんな所に立ち止まってないで中に入ろ~?ねっ?」
フフ。不安な顔してるね?でも…
「はい!こっちだよ~♪」
『…………っ! 』
「あっ!トモ君!…待って 」
そうそう。彼を引っ張って来たら山中君は絶対付いてくるよね?…ま、どっちでもいいけどね。
「それじゃあ山中君!この部屋使って?ベットも有るからね~シーツは新しいのがそのクローゼットの中に有るから!1人でできる?」
「…できるけど……」
「そ?良かった~じゃあ次はこっち~お風呂場はそこで、トイレはそこ。
あとはキッチンだけど料理できる?
…冷蔵庫何も入って無いんだよね~あ、後で何か買いに行こうね♪あ、日用品も買わなきゃね~」
「…所長…手放して……」
「ん?山中君なに?」
「…トモ君から手を放して!」
「ああ。ごめんね?」
そんなに慌てて奪わなくてもいいのにね…
まぁ、さっきから手を離さなかったのは俺だけど。
彼を見てたのも俺だけど。
ここで山中君と拗れちゃうと折角考えた計画が台無しになっちゃうしね…
はぁ~。
面倒だけど仕方ないか…
「ごめんごめん山中君!そんなに怒らないで~」
ほら、こうやって手を合わせて謝れば…
「何?トモ君?
…………。大丈夫だよ。僕は怒ってないよ。トモ君が側に居るしね 」
ほらね?すかさず彼が気にしてる。
でもそれ…嘘でしょ?さっきの顔は怒ってたよね?
あ~でも、今は彼が隣に居るから怒ってないのか…
ふ~ん。
「それじゃ先に何しようか?ここでダラダラしてるのもいいけど、買い物に行かなきゃいけないんだよなぁ~」
ん?どうしたの?そんな慌てた顔して何書いてるの…?
『僕 仕事に行かなきゃいけないから帰ります』
「………え?」
「ヤダ!!トモ君が行くなら僕も行く!」
『一緒はダメなの ごめんね』
「ヤダヤダ!!側にいる!仕事の邪魔しないよ!大人しくしてるから!!」
…山中君が離れまいとしがみついてる。駄々っ子みたい…。あ~まだ子どもだったな…。
そして彼はずっと困った顔してるな…何を言ったら分かってもらえるかって考えてる顔かな?
たぶん、君が何を言っても山中君は納得しないだろうけどね…
それよりもまずは確認。
「ねぇトモ君?君は働いてるの?」
『…?』
「あ~ごめんね?でも君の事何も知らなくて…」
『…………?』
どうしてそこで山中君を見るのかな?君に聞いてるのは俺なのに?
「……僕は言ってないよ 」
『__!』
「………」
『どうして?昨日涼君が話すって言ったよね?』
「…嫌だったの!トモ君の事詮索されそうで!」
『でも見ず知らずの男が涼君を連れて行ったら心配するだろうから 僕の事話さないとって言ったよね?』
「…言われたよ……それで僕が伝えるからって言った…でも……嫌だったの!僕が___」
『…………』
「…ごめんなさいトモ君………」
なるほどね~俺も誤解して酷いメール送っちゃったなぁ~でもそのお陰で彼に会えたから感謝しかないけどね~
じゃあそろそろ助け船だしますか…
「じゃあ、今教えてくれないかな?」
「…所長?」
「1日ずれたけど、今日聞けば山中君の約束は守られるでしょ?」
「……でも」
「ならトモ君に聞いたらいい?丁度ここにいるんだしね?」
「………」
『僕が答えます』
「トモ君!!」
『僕の事だからね でも僕書くの遅いから涼君が側にいてくれると助かるよ 』
「うん!側にいる!」
あ~あ。そんな嬉しそうな顔しちゃって。
ま、そんな優しく微笑まれたらその顔になっちゃうんだろうけどさ…
「じゃあ質問!君の名前はトモ?」
「大澤智仁。それでトモ君。」
『……………クスクスっ』
「…早いね山中君。彼が書く前に答えてるよ 」
「僕が知っている事は僕が話します 」
「………そう。じゃあ次、仕事って言っていたけど学校には言ってないの?」
「トモ君は学校には行ってません」
「そうなの?」
「そもそも学生じゃないから」
「え?でも10代だよね?山中君とそんなに変わらないくらいでしょ?」
「違う。トモ君は28歳だよ」
「……は?28ーーーーー!?」
「…何も叫ばなくてもいいのに 」
待って!その顔で!?その容姿で俺より年上?
絶対10代にしか見えないから!あり得ない!
『涼君も最初叫んでたよ』
「…それはそうだけど 」
『僕そんなに変かな?』
「変じゃないよ!何言ってるの!!トモ君は十分可愛いんだから!」
『それは僕はなんて答えればいいの?』
「っ!ごめん!今の無し!忘れて!?」
『うん 分かった』
……若いな~。真っ赤になってるけどそこ否定しちゃうんだ。
それで君も納得しちゃうんだ?
へ~~~。
……まっ、俺は否定なんかしないけどね
でも、また1つ分かった事がある。
彼は未成年じゃ無かった。
それにさっきから彼は拒否の言葉も態度もださない。それはただ優しい性格だから?それとも…そこまで山中君を受け入れてるの?
……俺的にはおもしろくないかな
俺、計画とか苦手なんだよね…章じゃあるまいし直ぐにボロが出るに決まってる…
だから良かった。
これで俺は待つ必要ないんだね…
「ねぇ、話続けてもいいかな?………智仁君?」