※これは妄想腐小説です※











カッチカッチカッチカッチ


遠くでハザードランプが点滅する音と誰かの呼ぶ声がする




「_お客さん!お客さん!?着きましたよ?」


「っ!あ!…すみません!!じゃ、これで…」

潤哉は運転手の声で慌てて起きて支払いのためのカードを渡した






「ありがとうございました」

潤哉は運転手に礼を言い急いでタクシーから降りた






“グリーンハート”のセキュリティーゲートに着くと潤哉はIDを翳しロックが解除されるのを待った


機械音とともに扉のロックが解除されると潤哉は正面入り口へと走った


しかし入り口にもセキュリティーがあるため再度IDを翳さないといけなかった






「あー!もう!急いでる時はこれ面倒なんだよ!」

潤哉はブツブツ文句を言いながらIDを手に持ったその時__






「すみませんねー面倒で。」

中から扉が開き、章和が顔を出した






「わっ!あ、章和君!」


「お帰りなさい潤哉君。ご苦労さまでした」


「章和君もお疲れ様!」


「さ、中にどうぞ。面倒なセキュリティーは解除したので。」


「あ!ごめん!別に章君に文句言った訳じゃないよ?ただ、急いでる時にはちょっとな…って思って。
でも!必要な事はちゃんと分かってるよ!
ここは特に厳重にしなきゃいけない事もわかってるからね!?」


「分かってますよ。潤哉君が開発者である私を批判してる訳じゃないという事くらいね」


「そ、その通りだよ!」


「はいはい。じゃこっちに」


「あ、うん!皆はどこ?」


「今、作戦会議をしようと思ってまして__」


「作戦会議?また?」


「はい。これからの事を 」


「えっ?でも山中君は帰って来たんでしょ?
だったらもう心配する事なんてないんじゃないの?」


「あの子は…」


「え?なに?彼になにかあったの?どこか怪我とかしたの?」


「いえ。見たところ怪我はありませんでした」


「よかった……んっ??見たところ…?え!?」


「はい。私が見ました。」


「えっ?見えたの?…だって見れないって…」


「ねっ?私もビックリですよ…あんな子だったんですね。初めて見ましたよ」


「皆も!?皆も見れたの?」


「はい。それで作戦会議です。相田さん抜きですけど」


「どうして?今度こそ4人で今後の事を話あうんじゃないの?」


「あ~。そのつもりでしたが、相田さんが使い物にならないので仕方なくです」


「清雅君どうしたの?」


「倒れました。」


「た、倒れた!?」


「はい。安心と疲労でしょうけど___」


「大変だ!場所は?どこ!所長室!?」

潤哉は章和の答えを聞く前に既に走りだしていた






「アハハハ!慧さんと同じ行動してるよ!」


章和はそんな潤哉の後ろ姿を見て大声で笑った











タッタッタッタッタッ


バンッ!


「清雅君大丈夫!?」


「しーーーー!」


「あっ、慧さん…ごめん!」

潤哉は慌てて手を口にあてた






「フフフッ先程とは逆ですね?」


「えっ?」

慧翔が座っているソファーの反対側に座っていた風見が慧翔の顔を見て笑いながら言った






「逆って?」


「先程は櫻庭さんが二條さんに怒られていましたので…」


「風見君?余計な事は言わなくていいんだよ」


「…失礼しました。」


「それで?清雅君は大丈夫なの!?」


「大丈夫ですよ。潤哉君も私の話を聞かずに走り出すんですから…どこかの誰かさんと一緒で!」

潤哉は慧翔に向かって聞いたが、後ろから入ってきた章和が話に割って入った







「「すみませんでした…」」

2人は同時に謝った







「分かればいいんですよ。分かれば。」


「「……。」」


「さて、じゃあ詳しく話してもらえますか?風見君?」


「はい!分かりました。二條さん」





風見は2人がソファーに座ったのを確認した後、涼が自分で“グリーンハート”に戻ってきた時の事


そして、涼が言葉にした事を3人に伝えた。