最近は、政治がらみの経済の本を読んでいます。
まあ、このブログでも何度も言っているように、政治をしっかり理解するためには、
経済は必須ですからね。
というより、日本のこれからだったりをみるための、明確な数値みたいなものって、
経済が裏付けてくれますからね。
- 新自由主義の復権 - 日本経済はなぜ停滞しているのか (中公新書)/中央公論新社

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- 若者を殺すのは誰か? (扶桑社新書)/扶桑社

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これら2冊は、内容の雰囲気こそ違う分があるとはいえ、
大体の主張は同じ。
今の日本の停滞感、まあ、今に限った停滞感ではないのですが、
「失われた20年」だなんていわれる近年の日本のデフレ状態ていうのは、決して規制を緩和しすぎたためではないということ。
逆に、規制がまだまだ強いことが大きな要因の一つであるという主張が一致している。
僕も、NPOを通じて労働問題や生活問題を扱っていて、比較的を若い人たちが貧困状態に陥っている理由としても、大きな要因としてあげられるのは、正社員の規制が強すぎるということ。
このことは、ただ単に今の雇用形態のまま、40代50代の人たちを容易にクビにできるようにしろ!といったことを意味しない。
つまり、もっと雇用に関して流動性を高めない(中途採用や新卒一斉をやめないと)と今の経済体制、グローバル資本主義で日本の企業が勝ち残っていけませんよということ。
パナソニックを見てもわかるように、日本型雇用(終身雇用、年功賃金)ではもう勝ち残っていくのは難しい。
確かにパナソニックは、今新卒の80パーセント以上を日本人以外の外国人が占めている。
どんどん企業体質がグローバル化していていっているではないのか!という部分も多い。
しかし、その一方で、パナソニックの従業員の平均年齢は約45歳。
そう、いくら新卒がグローバルになっても、一番給料をもらっているおっさん達がいつまでも甘い蜜を吸い続けているという日本独特の雇用形態が、グローバル企業の中でさえも残っているといえる。
つまり、日本の法律では、よほどの明確な理由がない限り、正社員を解雇することができないのである。
「早期退職募集」という形でしか、上の年代の人々のクビを切って、コストカットすることができない。
このことは、若者の貧困や最近の激しい就職活動ともつながってくる。
要は、日本の企業は「一度正社員として雇った人間は、よほどのことがない限りきることができない」ため、競争が激化した今、新しく採る新卒に対して慎重にならざるを得ない。
つまり、新卒の人数を減らすとこはもちろんのこと、今まで正社員としての枠であった部分を非正規雇用にして容易にクビを切れる、尚且つコストが安い派遣や契約社員にすることしか方法がない。
企業の苦しさが、若者の雇用形態にはけ口としてなされている。
世の中のおっさんやおばさんが誤解しているのは、
若者は好きでフリーターをやっているわけではないということ。(確かに少数はいるかもしれない)
実際は、就活で多くの人が安泰な大企業や公務員に走ることからを狩るように、
こういう時代だからこそ、絶対に非正規にはなりたくないと思っている人が大多数である。
少子化で、若い人の絶対数事態減っているにもかかわらず、
過去にないほど、若年の失業者が多かったり、若者の1/3以上は非正規雇用者であるという今の状況は、異常であるともう少し認識したほうがいい。
そりゃ、少子化にもなるでしょう。
結婚したくても、子供を産みたくても、経済的にできないから。
またできるポジションにしても、今の日本の社会保障の状況などを見ても分かるとおり、そういう選択をすることは特に男性にとって、とてもリスクが高いように思えてしまう。
この雇用問題は、いろんな問題につながっている。
にもかかわらず、政治家は反対の方向に今も走り続けている。
というのは、2012年8月に「高年齢者雇用安定法」という法律が制定され、60歳定年を65歳に引き伸ばした。これは、さらに若者の首を絞める。
従来は65歳になろうが70歳になろうが、有能な人材は企業に残っていた。
つまり、企業が60歳で定年させる人とそうでない人を選ぶことができた。
しかし、この法律が制定されたことにより、従業員が65歳まで働きたいといえば、65歳まではやめさせることができないようになった。有能であろうがなかろうが・・。
その結果、日本企業の約4割がこの法案により、新卒採用を見直すといっている。
新卒はさらに冷え込む一方・・・。
そうしたなかで、非正規雇用なのに正社員のように働かされる(賃金激安の)人だったり、
正社員だけれども、今の会社が相当ブラックである、一日14時間働かされる、賃金が最低賃金ぎりぎりだ、でもやめたらもう正社員になれないからしがみつくしかない、といった悩みをもった人が多く、相談に来ている。これが若者の現状だ。
そういう意味でも、労働問題を見ることは、ほとんどの日本の問題と結びついていく。
自分がこれからそういう世界に飛び込むという意味でも、興味深い分野であるといえる。