前回書かせていただきました管理組合さまとして
の「想い」「明日のマンションのデザイン」を明確に
することは一方で「管理会社に何を頼むのか」に
連なってまいります。
マンション管理はすべて管理会社に頼む、発注し
なければならないものでは決してありません。
そして!!
必ずしも「一社の管理会社である必然性」は全く
ありません。
さて、では実際に管理を管理会社に頼む、発注す
るとしたら「いい、よい管理会社」ってどうやって
見分ければいいのでしょうか。
そこに話を進めていきたいと思います。
良い管理会社って
どうやって見分ければいいの?
~私の想い~
●いきなり、なのですがここで敢えて用いておりま
す、「見分ける」の言葉。
●みなさま、マンションを購入され、住み始めた時
に「管理会社を選ばれましたでしょうか」。
★ここまでにも語らせていただきましたが、そうでは
ない、と思います。
★マンションを購入したら管理会社は「セットで
ついてきていた」のではないのでしょうか。
◆マンションにお住いのみなさまが管理会社を
選ばなくてはいけない、いくつかの管理会社の
中から自分たちの「想い」実現をサポートして
くれる管理会社を選んでいく、これが「当たり前
の動き」なのです。
●この動きがあって初めて「管理会社を見分ける」
この動きが必要になってまいります。
●皆様が眼にされている管理会社選別指標?は
いくつかの会社が発表している、ごらんいただいて
いる管理会社ランキングに用いられている指標
なのではと思います。
★間違った指標であるとは私も想いませんが、私
なりの表現を許していただければ「第一次書類審
査項目」にしかすぎない、と思っております。
★たくさんの管理会社の中から「私たちのマンショ
ンの明日のデザイン実現のためにどこの管理会
社にサポートを依頼しようか」と言う時に、各管理
会社のご覧いただいているシートに示されているよう
な定量的なデータで「まず篩(ふるい)にかける」時
には使ってもいいかな、と感じます。
◆これらの「点数」がよければ「良い管理会社」
なのではない、のです。
◆テストの点が80点以上の人が全員「良い人」
でない、のと全く同じなのです。
●さきほど申しあげました「篩(ふるい)にかける」の
は100人の中から先ずは「点数80点以上の人」の
ものさしで篩にかけ、残った、例えば15人を第一次
選考通過者として第二次、第三次・・・選考を進めて
いくことになります。
●管理会社選びも全く同じとお考えください。
管理会社に関して世の中に出ております各種の指
標は繰り返しますが「それがすべてを決める」ので
は絶対にありません。
●たくさん存在している管理会社からご自身たちの
マンションの特性そして明日のデザイン(マンションに
お住いのみなさまの「明日の幸せの最大公約数」を
実現していくために何をどの管理会社に頼むのか、
その時の第一次選考(ショルイセンコウ)の「篩(ふるい)の
目」としては使えるものであると重ねて語らせてい
ただきます。
★そして!!
ここでも「管理だから」「管理会社だから」とみな
さまが勝手に決め込まないこと、です。
★マンションにお住いのみなさまも日常は会社に
務めておられるか、ご自身で経営されておられるか
あるいはかつてその経験がある、そのような方々が
多いと思います。
★会社、仕事で発注するときにはどんなところに留
意されて依頼・発注先を選定される、のでしょうか。
◆管理会社選びも同じでいい、のです。
同じなのです。
●提出を求めた「決算書」「会社概要」などですべて
決めておられますでしょうか。
●大きな会社にだけ発注している、発注する、で
しょうか。
★単純に表現してしまえばそんなことで決めていき
ますと「良い会社=大きな会社」と多分、なってしま
います。
★数値データ以外にあるものは何か?
◆私の想い、私の実践経験から結論を先に申しあ
げます。
★それは「人」、「にんげん」です。
★その会社に働いている人たちです。
★「にんげん」を選定のものさしとしていくことが
大切で間違いのない選定に繋がっていくとも感じま
す。
●とんなに小さな会社でも、逆にどんなに大きな会
社でも最後は「にんげん」の差、となります。
●お客さまであるみなさまも「にんげん」。
●全てのビジネス・仕事は究極「にんげんとにん
げん」。私の強い想いでもあります。
そして皆様の今日までもそうなのではありませんで
しょうか。
★形式的データから会社を選ぶのではなく
日常的にみなさまと接する担当者その上司、設備
担当の技術者・・・「人」で判断していくこと、だと
思います。
◆そして「ひとりひとりのにんげん」に関する数値は
全くありませんし、公表・報道も当然にされません。
◆「合って確かめる」これしかないのです。
●管理会社に限らずお客さまにとって
「良い会社」とは「お客さまと接する、お客さま
にお会いするにんげんがそのお客さまにとって
よい人」の時にお客さまは「その人がいる会社を
「良い会社」とする、これがあたりまえなのだと思
います。
●難しく考えこまないでみなさまの「日常体験」と
照らし合せてみてください、とお願いいたします。
★会社データを難しくひも解いて理解してから、
そこで物品を購入されていますでしょうか。
★あいさつが気持ちいいから、俺の名前を覚えて
いてくれたから、おまけしてくれるから、清潔だから
・・・・心が明るくなるから、嫌な思いしないで済むから
だから、次も足を運びます。
★会社先にありき、ではなく「自分と直接に接する
数人」で結果として「いい悪い」を決めているのです。
★管理会社の「良い悪い」も現実的に考えると同じ。
「人」にいきつく、「どんな人間が自分たちのマンショ
ン」管理をサポートするのか、ポイントを置くべき、と
私は思っています。
●データ的にいい会社に働く人たちは「みんないい
人」なのではありません。
★今は「良いひとたち」が働いている会社が
「いい会社・良い会社」なのです。
●例えば、私が今、社長をさせていただいている
会社、約2700人の仲間が一緒にお客さまのため
に沢山の汗を流してくれています。
(注:2005年この講演時点)
●例えばみなさまがこの私が社長を務めさせて
いただいている会社と取引をした、としてお尋ねさ
せていただきます。
●みなさまは私の会社の2700名全員ひとりひとり
と会い、語り合って「この会社はいい」「この会社は
だめ」と決められますでしょうか。
●そんなことは絶対にあり得ない、ですよね。
●たぶん、3人とか4人か5人程度の人間とお会
いいただき、そこから「この会社はどうなのか」を
判断される、のだと思います。
★では、「良い会社」を決める?「良い人」とは
どんな人なのでしょうか。
★人間と人間ですので単純に「合う合わない」は
必ずあり得ます。従いまして皆様おひとりお一人
全員の方に適合する「良い人像」を語ることは
できませんし、語っても意味はない、と感じてお
ります。
★でも、私の経験から「人となり」は横に置いたと
しても、次の「3点」は共通なのだと感じておりま
す。そして当然にそれが「良い(管理)会社」にも
適用されるものさしだと思っています。
★その「3点」とは。
●単純、そしてあたりまえのことに私は行き着い
ております。
●「良い人」「良い(管理)会社」を形成する
「3つ」の動き。
①ウソをつかない。正直である。
②約束は必ず守る。
その場しのぎでのできない約束はしない。
③助けあっている。
(他人に責任を押し付け合っていない)
★あたりまえの3つです。仕事場面だけでなく人生
に置いても多分、この3つができていない人たち
とは付き合いたくない、のではと感じるのですが
いかかでしょうか。
★人間としてあたりまえのことをあたりまえに
できている人たちの集まりの管理会社が
「良い管理会社」である、
私はそう断言してしまいたいと思います。
◆できるできないを含めて「うそをつかない管理
会社」。
◆「約束したことは必ず守る管理会社」。
約束が守れそうにない時には十分な余裕期間を
もって報せ、次の約束を明快に提示できる管理
会社」。
「その場しのぎのできない約束はしない管理会社」。
◆担当者だけでなくその上司など「会社組織をあ
げて『みんなで』課題解決に動く会社」。
「責任のなすり合いを絶対にしない管理会社」。
●さて、管理組合みなさま、日常的に管理会社の
「誰」に合っていますでしょうか。
●管理会社の誰がどんな時に皆さまを訪ねてきて
いますでしょうか。
◆管理開始の時に管理会社のどんな人があいさつ
にきていますでしょうか。
◆これも「管理会社」だけ「あたりまえのものさし」
から除外しているのでは、と思っております。
★契約に基づいて「管理業務」を管理会社がおこ
なっている、のです。契約です。そしてみなさまは
「発注者」「依頼主」「対価としてお金を支払う側」
なんです。
★これも「ビジネスのあたりまえ」として考えてみ
ればいい、のだと私は思っています。
●例えば、ビジネスの世界で年間500万円の仕
事をいただいている会社には誰がお礼を込めて
お客さまを訪ねるのでしょうか。年間1000万円
だったら、年間5000万円だったら、年間1億円
だったら・・・。
●定時総会は多くの場合、管理会社との契約の
場です。自動更新ではなく新たに契約。その相手
を含めて管理会社を総会で選定する。その場、
あるいは総会議案を決める理事会に管理会社の
「誰が」くるのかである意味、その管理会社の
考え方が伺い知れると思います。
●いつも担当フロントマンと管理員さんだけ・・・。
●支店長などの役職者は全く姿をみせない・・。
●取締役なんて、まして社長なんか全く・・。
◆もし一般の会社でそんな対応の相手会社と気
持ちよく取引できますでしょうか。継続したくなりま
す、でしょうか。わかり易く「あいさつ訪問」で話を
させていただいておりますが、そのような動きで
「会社全体、組織全体として自分たちを大切な顧
客と認識しているか」が伺いしれるものと思えます。
◆いろんな役職の人たちが適切なタイミングで
言わないのに来てくれる、来る、そんな会社で
あれば何か起こった時にもきっと「担当者任せ
にするのではなく会社としてどうするのか」の
動きを取ってくれるのではと思うのです。
★そして!!来ないのであれば、是非、みなさまから
訪ねてでも管理会社の「トップ」「社長」に合って
管理に対してどんな想いで経営をしているのか、
どんな人物なのかを直接、感じられる動きをと
られるようアドバイスさせていただきます。
★なぜなら、会社は組織。組織は「トップの想い」
によって動き方・対応の仕方が大きく異なって
いくものだから、です。
★同じ会社であっても「社長が変わればいきなり、
はないとは思いますが時間と共に変化していく」
これが組織のあたりまえでもございます。
★できるだけ「トップ」に会い、想いを確認し続け、
その語られたトップの想いと現場の言動
に不一致がない会社であれば安心できると
想えます。
●トップにあわなくともその会社の体質を知ること
ができる機会が実はあります。
★それは不祥事などまずい事態になった時に、
会社の誰がすっとんでくるのか、によって伺い
しれると思います。
・時間経っても担当任せの会社。
・事態は一向に変わらない、良くならないのに
形だけの謝罪のために訪れてくる人間が段々に
偉くなっていく会社。
・役職者が飛んできてすぐに対処を指示して実行
していく会社。(役職者だからできること)
★みなさまにとって「良い管理会社」はどれなので
しょうか。
★そして、それはマスコミなどで報らされている「管
理会社選定指標から見えてきますでしょか」。
★データではなくみなさまが体験され感じたこと
からしか見えては参りません。
◆でも、皆様が「こんな管理会社がいい」、この選定
項目はたぶん、ビジネスで考えれば「あたりまえの
ことをあたりまえにしている会社」「あたりまえにでき
る会社」となるのではないのでしょうか。
●「人間としてあたりまえのことをきちんとでき
る人たちが集まっている管理会社」「組織として
お互いに助け合って事に対応する会社」となり
ます、そう想います。
★決して「学問的に、管理学とか難しく考え悩む
ことはない」のです。
トップ・社長面談を実施すること」だとも思います。
今回も最終行までお眼を進めていただきまして
ありがとうございます。
ブログ掲載文字数制限にかかりましたので
シート・言葉共に途中を割愛して
書かせていただきました。
管理だけでなく世の中全ての事象について
頭で賢く難しく考えるのではなく
人間としての心で
優しく易しく「感じる」ことで
いけばいい、これが私の根幹でもあります。
ありがとうございます。
にんげん・しあわせ・ゆめ・こころ 入道(入村 道夫)






