久々の本の感想を。
今回の本も、本屋さんでいろいろ見て選んだ1冊。だけど・・・実は以前読んでいたようだった。やっぱり選ぶ基準は変わらないんやなあ。でも、かなり前やったから結末を忘れていたりして今回も楽しめた。
解説によると、司馬遼太郎さんという作家は、男性の登場人物がほとんどでその男性をいかに美しく描くかというのに重点を置いているという。確かに「龍馬がいく」とか「坂の上の雲」とかもそうやった。しかし、本著は、女性に焦点を当てた珍しい本らしい。贅沢と遊行好きの妻、北政所、細川ガラシャ、そして秀吉の妹旭他の短編が収められている。いずれも戦国の世でありながらも、それぞれの女性が現代にも通じる想いを持って立ち上がってくるようだった。私の好きな北政所は今回おいといて、秀吉の旭に焦点をあてた物語に驚いた。旭についての物語を私は本書以外に知らない。
はじめ小百姓に嫁いだが、夫は異例の出世をした兄により侍に取り立てられ早死してしまう。そして今度は兄の部下に嫁がされる。もともと百姓だったためしきたりなど一切分からない。だから息をしているだけと言われるほど無口になってします。しかし、そこでも安楽できず、今度は無理やり離縁させられ、徳川家康に嫁がされる。そして最後には心労がたたって死んでしまう。この悲運の旭の歌が一首も残っていない。まったくもって旭の言葉が残っていないのである。それが無言の抵抗であったように思えてならない。そんな想いを司馬遼太郎は描いた。男性と同じく戦う女たちの物語だった。

今回の本も、本屋さんでいろいろ見て選んだ1冊。だけど・・・実は以前読んでいたようだった。やっぱり選ぶ基準は変わらないんやなあ。でも、かなり前やったから結末を忘れていたりして今回も楽しめた。
解説によると、司馬遼太郎さんという作家は、男性の登場人物がほとんどでその男性をいかに美しく描くかというのに重点を置いているという。確かに「龍馬がいく」とか「坂の上の雲」とかもそうやった。しかし、本著は、女性に焦点を当てた珍しい本らしい。贅沢と遊行好きの妻、北政所、細川ガラシャ、そして秀吉の妹旭他の短編が収められている。いずれも戦国の世でありながらも、それぞれの女性が現代にも通じる想いを持って立ち上がってくるようだった。私の好きな北政所は今回おいといて、秀吉の旭に焦点をあてた物語に驚いた。旭についての物語を私は本書以外に知らない。
はじめ小百姓に嫁いだが、夫は異例の出世をした兄により侍に取り立てられ早死してしまう。そして今度は兄の部下に嫁がされる。もともと百姓だったためしきたりなど一切分からない。だから息をしているだけと言われるほど無口になってします。しかし、そこでも安楽できず、今度は無理やり離縁させられ、徳川家康に嫁がされる。そして最後には心労がたたって死んでしまう。この悲運の旭の歌が一首も残っていない。まったくもって旭の言葉が残っていないのである。それが無言の抵抗であったように思えてならない。そんな想いを司馬遼太郎は描いた。男性と同じく戦う女たちの物語だった。
