久しぶりの著者:東野圭吾の本。昔、著者の本ばかり読んでいた時期があって、何がなんだかわからなくなったので、当分読まないでおこうと思ってあえて読んでいませんでした。
が、今回、思わず手にとった本「分身」。やはり時間を忘れて読んでしまいました。
物語は、函館生まれの氏家鞠子と東京生まれの小林双葉。鞠子の家で起こった家事で母が亡くなったことから物語は進み始めます。鞠子から見た物語と双葉から見た物語が微妙に交差しながら進むお話は、さすが東野圭吾。鞠子が母の死を不審に思い、さらに双葉がアマチュアバンドでテレビ出演をしたことから、二人が結びつき、二人の秘密が明らかになっていく・・・。現代医学の危険な領域を感じさせ、本当に普通に接している隣の人がもしかしたら、誰かの分身であるかもしれない、などと思ってしまいます。さすが、です。
これが17年も前の1996年に発行されたことも驚き。また当分東野圭吾は封印しないと、睡眠時間が削られてしまいそうです。
分身
東野圭吾
集英社文庫