先日大阪再発見、大阪七坂を巡る散歩に参加させていただきました。

いつも自転車でぴゅーっと通り過ぎるところに、こんな大阪の良いところがあったのか、と。まさに大阪再発見。またまた大阪が好きになりました。

ひとつめ、真言坂。もともと真言宗のお寺が並んでいたことから名付けられたとか。この坂を登り切ると生國魂(いくたま)神社に行き着きました。

いくたまさんでおなじみのこの神社も、参拝したのは実は初めて。広い境内に由緒正しきお社。落語の祖、米澤彦八や井原西鶴の像などもあります。
ふたつめ、天神坂。安居天神に通じる坂で、真田幸村の像があります。
みっつめ、口縄坂。くちなわとは蛇のこと。くねくねしているわけではなく、坂の下から眺めると起伏が蛇のように見えるからそう名付けられたとか。坂を上ったところに「夫婦善哉」でおなじみの大阪の作家、織田作之助の「木の都」の一説が刻まれた碑があります。愛する妻を亡くした作之助が詠んだと言われていて、この坂の雰囲気に合ってます。
口縄坂は寒々と木が枯れて白い風が走っていた
私は石段を降りて行きながらもうこの坂を登り落ちすることも等分あるまいと思った 
青春の回想の甘さは終わり 新しい現実が私に向き直って来たように思われた 
風は木の梢にはげしく突っ掛っていた
                        織田作之助「木の都」より
 
よっつめ、愛染坂。愛染さん、そして大阪の夏祭りのひとつ「愛染祭り」でおなじみの勝鬘院・愛染堂。聖徳太子が創建したと伝えられています。また、多宝塔は、国の重要文化財にも指定されています。
いつつめ、清水坂。京都の清水さんから名付けられたそうです。坂を上ると、まさしく清水寺があります。そして、驚くことに「玉出の滝」と呼ばれる滝が流れているのです。京都の清水さん、そっくり!大阪のそれもこんなど真ん中にこんな風景に出会うとは、これまた驚きでした。
むっつめ、逢阪。一心寺に向かう坂ですが、ここだけ阪と書くそうです。
あれ?もうひとつ。
源聖寺坂。松屋町筋をずっと天王寺方面へ。今でもお寺さんがずら~っと並んでいる道沿いにこの坂はありました。確かに。
 
今回、結構坂巡りというだけあって、かなり疲れた散歩だったけど、凜とした空気の中での冬のひととき。今度は、ゆっくりひとつひとつ巡ってみたいです。
 
口縄坂を見下ろす(大阪のこんな中心地にこんな風景があるとは驚きです!)