北大路魯山人の展覧会「魯山人の美 和食の天才」を京都国立近代美術館にて観てきました。
テレビ大阪の「なんでも鑑定団」でも、その人の器や書が出てきて本物だったら、ものすごい高値が出て驚かされるあの魯山人です。でも、私自身テレビ番組でその存在を知ったぐらいで、詳しくは知りませんでした。
今回、展覧会を観て、魯山人の生涯を追いたくなりました。それほど、展示されていた書や器などが目や心を引きつけてやまなかったのです。
「食器(うつわ)は、料理の着物」と話されていたという器の数々は、ダイナミックでありつつもどこかかわいらしさを宿しているものが多かった。いとまきの模様が描かれた平皿や椿が大きく描かれた大鉢。晩年に描かれた蟹の平皿は何ともユーモラスな感じを受けました。もっと繊細で薄手の磁器が多いのかと思ったら、信楽、瀬戸、そして織部など先の言葉通り、料理を美しく飾り付けるためには窯や土はそれから選ぶ・・・のような自由奔放さが感じられます。
美食倶楽部を創設するなど、私の中のイメージは、漫画「美味しんぼ」の海原雄山のような頑固で成金な感じを受けていたが、少しその生涯を追ってみると、幼少のころはかなり苦労された様子。しかし、3歳で見た山躑躅の美しさが目に焼き付き、そこから美というものへのこだわりが始まったという。
自然を愛し、作陶していた魯山人。今のこの自然破壊を見て、どのように感じるのか気になった。

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魯山人の美 和食の天才
京都国立近代美術館
8月16日まで
http://www.momak.go.jp/Japanese/exhibitionArchive/2015/408.html