ロールアップ100回 | NYでピラティス三昧

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NYで教え・学ぶピラティスインストラクターのブログ

金曜日。ピラティス・エルダーのロリータ・サン・ミゲルさんのリフォーマーワークショップに参加してきました。

参加、といっても今回は見学のみですが。


3時間のワークショップでしたが、そのうちの1時間以上は、私たちが最も聞きたいこと・・・・彼女がピラティスを始めた経緯や、どのようにしてピラティス氏と出会ったか、また、他のエルダーの人柄についての話や、ピラティス氏のレッスンがどのようなものであったかなど・・・の話をしてくれました。エクイップメントの仕様についての裏話なども聞くことができ、あーもっともっともっと聞きたい!


さて、リフォーマーエクササイズに入ると、「5人のエルダーと呼ばれる人たちの中では私が一番"Baby"なの」。と笑うロリータさん、73歳。彼女はその場にいる誰よりも、無理・無駄のない美しい動きをしていました。今年がピラティスを初めて50年(!)の記念の年だそうで、50年間一度としてピラティスを止めたことはない、と言っていました。やはり背骨の柔軟性と骨盤の安定感が抜群に違います。どひゃーDASH!言葉は悪いですが、「すげえばぁちゃん(笑)」



50年モノの「ピラティス・ボディ」を間近で見て、ふと先日先生に言われたことと同じことが頭に浮かびました。

みんな、教えの幅を広げたいあまり、教えの経験もあまり無いどころか(こちらではフル資格をとって教え始めて少なくとも数年はビギナー・インストラクターと呼ばれます)、フル資格も取らないうちから解剖学やら、ロルフィング等他のボディワークを必死になって勉強をしたがるけれど、それよりロールアップ100回するほうが先じゃない?と。


ロリータさんは「ピラティス氏は、生徒たちに解剖学を教えた事は無かった」とも言っていました。クライアントさんが「このエクササイズはどこに効くんですか」と聞いたりしたときには「黙ってやれ!『体』に良いんだ!」と怒鳴ったものです、とも。


骨盤底筋とか、アナトミーとレインとか、フェルデンクライスとか、もちろん知っていて損するものではありません。でも、ピラティスさんは・・・クライアントを教えるとき、決して解剖学の話はしませんでした。ピラティスをするときに解剖学の知識は少なくとも必要ない、あるいはプラスにはならない、と考えられていたではないかと私は思います。

たとえばお医者さんが体のことをよく知っているからといって理想的にコントロールできるかといえばそうではありませんし(当たり前ですね)、頭でコントロールしようと思いすぎて返って体がガチガチに固まり動かなくなってしまうこと、ありますよね。思い当たりませんか?


いろいろお話を伺ってみて、やはり、『まず黙って100回でも1000回でもエクササイズを繰り返すことで自分の体でエクササイズを刻み込む』という、ピラティスの本来のプロセスが、私を含め多くの第3世代インストラクターには欠けているんじゃないか、という気がしました。今は(一部を除き)たいていどこのスクールのトレーニングプログラムも、丁寧すぎるほどのテキストブックが用意されていますし、テキストを暗記してエクササイズの形を覚えてしまえばなんとなく「できた気」になってしまうのもわかります。

でも、ピラティスを学ぶとは、資格を取るとか取らないかという話でもなければ、解剖学的にエクササイズを分析することでもなく、いかに自分の体でエクササイズを繰り返すかということ。100回やって見えてくること、1000回やって始めて気がつくことも、あるに違いありません。


ピラティスは、マットエクササイズだけでも34のエクササイズがあります。リフォーマーやキャデラック、チェアーなど全てのエクイップメントをあわせたら、それこそ何百という数に目 それらのエクササイズを100回ずつ、1000回ずつ行なって、はじめて理解できることは、きっと解剖学の勉強や、他のボディワークによるアプローチではたどり着くことのできない、自分の教えの強力なコアになっていくでしょう。


やっぱり、ピラティスって奥が深い!と改めて思ったワークショップでした。



さぁあなたも一緒にロールアップ100回!!!にひひ


※ PMAのガイドブックによる