皆さん
『アントマン&ワスプ/クアントマニア』は好きですか?

私は…大好きです!爆笑

しかしネット上では厳しい意見が多く見られ、中には「黒歴史」のように扱われることもあります真顔

否定的な意見も理解出来ますし、かく言う私も初めて劇場で観たとき少なからずガッカリしてしまったのも事実です

ですが最近過剰に叩かれたりネタにされ過ぎている気がするので、私なりにこの作品の良かった点・悪かった点を整理して、『クアントマニア』の魅力を伝えるべく記事を書きました!!


まず先にこの映画で私が不満だったことから話していこうと思います

不満点①
量子世界の描き方


『アントマン』シリーズを通じて描かれてきた「量子世界」
3作目にして満を持してその量子世界が舞台になるということで、どんな世界観が描かれるのか楽しみにしていたんですが…期待を超えるようなものではありませんでした

結論から言ってしまうと「宇宙にある別の惑星」に置き換えても成立するような世界観だったんですよねえー

さらにもう一つ問題なのが、アントマンの魅力のひとつ「人や物のサイズが変化する」の面白さが損なわれてしまっているところなんですよ凝視


この面白さが一番実感出来るのは「身近にあるものとの対比」だと思っていて、それが物語規模が小さいアントマンというシリーズとマッチしていたと思うんですよ

それが今作ではあらゆるものが現実世界とは異なる環境に行ったことで、画的な面白さが半減してしまったように感じましたショボーン

これらに関しては「じゃあどうすれば良かったのか?」と言われれば明確な答えは分かりませんし、そういうものだと割り切って観れば面白い世界観ではあるのですが…やはり2作目までで描かれていた量子世界が独特かつ異質に表現されていたのでハードルが上がりまくっていたのかもしれません


スター・ウォーズみたいな、異種族がいっぱい出てくるのは楽しかったですね照れ

不満点②
カーンの脅威が伝わりづらかった


今作のもう一つの目玉が「マルチバースサーガのメインヴィランと目されているカーンのお披露目」だったんですが、「サノスに比肩するヴィラン」と印象づけるには少し描写が弱かったと感じました真顔

ただこれに関しては、私個人としては①ほど不満には思っていなくてですね

「アントマン映画のヴィラン」としては十分だけど、「サーガのメインヴィラン」としては物足りないというのが私の印象です


彼がマルチバースにおいて何をしてきたかは語られましたし、理屈として十分脅威たりうることは理解出来るのですが…
「コイツが本当にソーや他のアベンジャーズを殺せるのか?」とイマイチ説得力に欠けている感じが否めません凝視

いっそ本当にアベンジャーズを殺戮するシーンを入れたりしていたらもう少し脅威を感じやすかったかもしれません


このポスクレシーンも「マルチバース上に無数に存在する」というカーンの脅威を描いていますが、正直絶望感よりも「(作劇的に)どうやって処理するんだろう」という感想しか出てきませんでした昇天


カーンのビジュアルは完璧
今後もジョナサン・メジャースが演じてくれないかなぁ…口笛

改めてこの作品に期待していたポイントをまとめると

・アントマンシリーズの集大成にして、いよいよ描かれる量子世界の全貌
・フェイズ5の幕開け、サーガヴィランと目されるカーンの本格参戦

この2点において満足のいく描き方がされていなかったことが、世間的にも不評になっている要因ではないかと思います

しかし、再鑑賞したときに気付いたのです

私にとって、これらの要素はさほど重要ではなかったことに

『クアントマニア』は、「サイズ変化」「量子世界」と並ぶアントマンの重要なテーマである「家族の絆」を描いた人間ドラマが素晴らしいのです!!おねがい




今作では「スコット&キャシー」と「ピム博士&ジャネット&ホープ」という2つの軸で家族の物語が描かれています

まず語りたいのが
「ピム博士&ジャネット&ホープ」ですが、今作でのジャネットの描き方すごく好きなんですよ!!ラブ


前作『アントマン&ワスプ』で量子世界から救出されたジャネット

その後は夫ハンク、娘ホープと失った時間を取り戻すように共に暮らし始めますが…何故か量子世界での出来事は語ろうとしません

実はジャネットは、量子世界に追放されてきたカーンを手助けしてしまったことを家族に打ち明けられずにいたんですね


知らぬこととは言え結果的に量子世界が征服されるキッカケを作ってしまい、その後はレジスタンスとしてカーンと戦い続けていましたが…そこへなんとピム博士が迎えに来るんですよねぐすん


このときのジャネットが、笑顔の裏にそんな複雑な感情を抱いていたなんて…ぐすん

そこでジャネットは「カーンとの戦いを放棄して、自分だけ元の世界へ帰る」という選択をすることになります

人によっては無責任だと感じるかもしれませんが、私はこのあまりに人間臭いジャネットの選択がすごく好きなんですよえーん

カーンとの勝ち目も無く終わりの見えない戦いを強いられるなかで、もう永遠に会えないと思っていた家族が迎えに来たんですよ?
私がジャネットなら絶対同じことしてますよ!!えーん


私の心の中の形兆兄貴も力強く「おれもそーする」と叫んでました

ジャネットは元の生活に戻ってからも、量子世界での出来事にずっと後ろめたさを感じながら過ごしていたことを思うと切なくなるのですよショボーン

しかし今作で再び量子世界へ足を踏み入れることになり、結果的には家族に全てを打ち明け、カーンの支配を終わらせたことでようやくジャネットは本当の意味で自由になれたのです!

家族に自分の罪を受け入れられて、共に乗り越えていく「ジャネットの贖罪」の物語でもあるんですおねがい


ピム博士とジャネットの、会話の中でさりげなく愛を伝える「素敵夫婦漫才」も最高なのです照れ


クライマックスでアリの大群を引き連れて登場するピム博士は鳥肌立つレベルでカッコいい…ラブ

そしてもちろん忘れてはいけないのが、「スコット&キャシー」親子ですよ!


アントマンといえば、娘キャシーのために戦う父親としての側面が魅力のひとつですが

そんなアントマンシリーズ集大成ともいえる、親子の絆を描いた名シーンが今作にはあるんです!おねがい
それが、物語後半に描かれる「可能性の嵐」のシーンです!


カーンに娘キャシーを人質に取られたスコットが、巨大化したエネルギーコアを縮小させるべく飛び込んだ「可能性の嵐」

そこはあらゆる選択をした「可能性」の数だけ自分が同時に存在出来る空間(ダレン…もといモードック曰く「シュレディンガーの箱の中にいる猫」)
まさに枝分かれしていくマルチバースの縮図のような場所で、スコットは無限に増え続け収拾がつかなくなってしまいますガーン

みんな好き勝手に行動し、挙句増えすぎた自分自身に押し潰されそうになりますが…

そこに無線でキャシーが声援を送ると、それまでてんでバラバラに行動していたスコットたちが一致団結するのです!!


これは「たとえどんな選択をした自分でも、キャシーのためなら何でも出来るという思いは変わらない」ことが示されたシーンなんですよ!!えーん
キャシーの声を聞いてスコットがピンチを乗り越える描写は、一作目のラストを彷彿とさせますね

あとこれは私見ですけど
あらゆる可能性の自分が同時に存在するという「量子」の要素、無数のスコットが群がる様は「アリ」の要素、そしてキャシーの声援で奮起する「家族愛」の要素と『アントマン』シリーズを構成している主な要素が詰まったまさに集大成的な名シーンだと思うのですよ!ニコニコ

ちなみにその後ホープがスコットを助けに現れ、その瞬間無数に存在した「あらゆる可能性の自分」が一人に収束していくシーンもとても美しく芸術的なのですが

これは「あらゆる可能性が同時に存在している状態が、観測によって一つの結果に収束する」という量子論的な解釈のシーンで、スコットとホープが互いを“観測”したことで可能性の嵐を収束させることが出来たと考えてまして

スコットだけでは乗り越えられないところをホープが補う、「アントマン&ワスプ」であることがしっかり活かされてて良かったと思います!


成長したキャシーの陰に隠れがちですが、ホープもスコットの良きパートナーとして活躍してましたぞラブ


キャシー…大きくなったなぁえーん
まだまだ未熟だけど、「人助けをしたい」という真っ直ぐな気持ちのまま行動する姿は応援したくなってしまいますねニコニコ
カーン打倒の演説をするシーンも良かった…今後の活躍にも期待したい魅力的なキャラになりましたなおねがい

あとスコットがキャシーに「俺の人生はしくじり続きだ。だが唯一しくじらなかったのはキャシーだ」と語る場面も本当に好きなシーンですよだれ

このように、「家族愛」というテーマの部分においては前二作以上の魅力が詰まっていると私は思います!


いかがでしたでしょうか?
『クアントマニア』は確かに期待外れだった部分や不満もありますが、アントマンらしい魅力もたくさんあるんです!

「小さき者を見逃すな」

これを読んだ方が、『クアントマニア』を見返して新たな魅力を発見するキッカケになれば幸いです照れ

ではまた〜