僕らも知らない僕らーUNKNOWNー（關於未知的我們）第１話　感想

僕らも知らない僕らーUNKNOWNー 第１話「一緒に帰りたい」（我想跟你回家）

 

あらすじ

幼い頃に両親を亡くしたウェイ・チエン（クリス・チウ）は、偶然出会った男の子を弟としジーユエン（シュエン・ホアン・ホンシュエン）妹リーリーと共に面倒を見る事になった。必死で働いたお陰でウェイ・チエンはなんとか生活を送れるようになるが、シャオユエンから好きだと告白され、戸惑う。 悩んだ末ウェイ・チエアンはシャオユエンを海外に行かせるが、自分の心に何かが欠けているのではと思うようになり…。

(c)Youku information technology (Beijing) co., LTD

楽天TV HPより。

第１話のテーマ

家族その１　決して捨てたりしない（第一種家人　總是不會把你丟掉）

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（エピソードの最後に表示される字幕より）

 

登場人物等

 

 

感想

 

1話は二人の少年時代の話です。

 

2007年頃、二人は出会い（魏謙14歳、魏之遠8歳くらい？）、ホームレス状態だった之遠を魏謙は弟として家に迎え入れます。

まだ中学生だった魏謙は、弟、妹を養うため、放課後にギャングの手下のような仕事をするようになり、喧嘩が多く怪我が絶えない生活を送り、弟たちにも心配を掛けていましたが、

2011年頃？親友の三胖に、弟たちのためにもまっとうな生活を送るように言われ、組織を抜ける決意をします。

 

組織を抜ける話を持ち掛けると、魏謙を目の敵にしていた阿虎は小遠を拉致し、楽哥からは、抜ける条件としてファイトクラブの試合で三勝するように言われ、魏謙はこれを引き受け、命からがら何とか三勝します。

 

その後、魏謙は無事に組織を抜けて、身を粉にして働きながら弟たちを養いつつも、熊社長との出会いもあり、勉強のできた魏謙は同級生と2年遅れで大学に行くことになります（2013年頃？この頃小遠は飛び級して高校に入学）。

 

魏謙は働きながら勉強も真面目に頑張ったため、大学は単位を稼いで3年間で卒業することになり（2016年頃？）、希望の光が見えてきたところで、1話は終わります。

 

貧困・闇社会の中での暗黒時代が長々と続く原作と違い、ドラマの闇時代は1話でほぼ終わりますが、子役たちの熱演もあり、切なくて胸が締め付けられます。

現代の中国や台湾で、こんな過酷な状況で子供たちだけで置き去りにされることがあるのか？と思ってしまいますが…。

 

ヤングケアラーだった魏謙は、弟・妹に当たることもなく、文句ひとつ言わず、体を張って弟たちを守ります。

出会った頃は、大人に傷つけられ、尖ったホームレス少年だった之遠は、魏謙の優しさに触れ、心を開くようになり、また命懸けで之遠を守ってくれる魏謙は、之遠にとって絶対的な存在になっていきます。

 

個人的なハイライトは、組織を抜けるために、試合に参加し、無事三勝した後の二人のやり取り。

自分が拉致されたせいで、魏謙が危険な目に遭ってしまったと思った之遠に「僕を捨てれば楽になる？」と聞かれた魏謙が、「捨てたら俺には何もない」と言い、「泣くな」（不哭）と言って、オデコをゴツンとして之遠の頭を撫でるシーンが、切なくて感動的です。

 

二周目以降に気付いた点

 

１．魏之遠の名前の由来

 

初見の時は気にしていなかったけれども、見返して、ああそうか！と思ったのは、之遠の名前の由来。

之遠という名前を付けたのは楽哥で、「遠」までは決まっていたけれども（小遠が自分で名乗ったのか、魏謙が名付けたのか不明）、それを聞いた楽哥が、「軟弱だ」と言って、「之」を足して、之遠と命名。魏の遠、つまり「お前のもの」という意味だと説明しています。

 

1話の後半で、中学生になった之遠は、その名のとおり、「僕は兄さんのものだ」と発言しており、楽哥による名付けエピソードは、二人の今後の関係を暗示していたのだと気付きました。

 

２．屋台のオヤジさんの存在

 

魏謙たちの行きつけの屋台のオヤジさん（龍哥）がいい味を出しており、無口ながらも気の利いた差し入れなどをしてくれるのですが（二人の初デートでも大活躍）、魏謙のチンピラ少年時代にも組織にいたことに気付きました。

 

魏謙を目の敵にする阿虎とは正反対に、楽哥の隣にひっそりと寄り添い、少年・魏謙を見守っているように見えます。

お正月に魏謙が楽哥から紅包（お年玉のようなもの）をもらうシーンでは、紅包を渡すことに反対しているように見えるのですが、紅包を受け取ってしまうと、危険な仕事をさせられるので（もらった直後に喧嘩させられていた）、魏謙にはまだ早いと、反対してくれていたのかなーと思いました。

 

この屋台は1話の終盤で初登場しますが、社長の熊哥と三胖が、弟妹のために努力し続けてきた魏謙を称賛するのを聞いて、龍哥はコッソリ優しくほほ笑んでいます。

 

之遠と私がノックアウトされた、ファイトクラブの試合で三勝後の「泣くな」のシーンは、以下の左上の画像です↓

1話の魏謙は、ワイルドな魅力に溢れております…。