『髪結いの亭主』のパトリス・ルコント監督作品。
昨年のフランス映画祭にゲストで来場する予定がキャンセルになってしまい、
がっかりした人も多かったのではないでしょうか。
さて作品について。
私メグレシリーズは読んだ記憶があるようなないような…
なので、ストーリーは全く知らなかったのですが、
早い段階で犯人と思わしき人物が分かってしまうため、
推理する内容が動機や方法になります。
そしてこの作品は、事件そのものよりも、
ジェラール・ドパルデュー演じるメグレ警視の人物像や、
映像的には、フィルターをかけたようなくすんだ色合いのパリの街、
クラシックな衣装、車など、1950年代の雰囲気を楽しむものになっています。
映像が妙に色っぽいのもパトリス・ルコント作品ならでは。
ミステリー作品としてはちょっと異質かもしれないけれど、
パトリス・ルコント監督の作品が好きな人なら
気にいるのではないかと思います。