台湾巨匠傑作選2021にて鑑賞。
この作品、だいぶ前に観たことがあるのですが、
見事なくらい覚えていなくて。
どうしてかな…?と思ったら、もう一度観てなんとなく納得しました。
内容的には特に注目するところはなく、
上海のイギリス租界にある高級娼館の中で繰り広げられる人間模様といったところ。
この状況が映画や歌舞伎などで見る遊郭(吉原あたり)とそっくりなのです。
だから新しさを感じなかったし記憶にも残らなかったのだろうな…と^^;
籠の鳥の女性たちと、室内の調度品や衣装、宝飾品など
「美」という観点からいえば、この上なく美しい作品です。
でも、登場する男性陣はほとんど、ひたすらお酒を飲んでジャンケンをして美味しそうなご飯を食べて阿片を吸っているだけ。
哀しそうな表情のトニー・レオン様も例外ではなく。今ひとつ影が薄い感じでした^^;
羽田美智子さんのキャスティングについては、
制作に松竹が加わっているようなので
日本の人を…ということがあったのかもしれませんが
独特の美しさがこの作品の雰囲気にマッチしていて、もちろんとても美しくて
結果的によかったのではないかと思います。
吹き替えの音と口の開きのタイミングもすばらしくて、どうやって当てたのだろうと、
変なところで気になってしまいました。
余談
ほとんどの台詞は上海語なのですが、トニーさんと羽田さんの吹き替え部分だけ広東語だったらしく。
トニーさん、『悲情城市』に続いて、ここでも言葉の問題があったのでしょうか…?
なんて勘繰り過ぎ?