ようやく再鑑賞。
この作品、随分前に観たと思うのですが、
あまり内容を覚えていなくて、新鮮な気持ちで観ることができました。
ブレッソン監督らしく、無駄のないストーリー運びで、
無駄というか説明がなさすぎて、うっかりすると人間関係がよく分からなかったりします^^;
バルタザールの苦難を見せつけられ、
人間がみんな愚かで身勝手で下品であることを思い知らされて
あまりいい気分にはならないのですが、
(特にジェラールがどうしようもなく○○○○野郎←ここには罵詈雑言が入ります)
ラストのバルタザールが羊に囲まれているシーンがすごく好きで、
そう、この映画の主役はバルタザールだったんだなぁ…と納得したのでした。
アンヌ・ヴィアゼムスキー演じるマリーは
自ら進んで不幸になっていくように見えて
最初から不幸なムシェットとは違うのですが、
同じように無表情でいろいろとやらかすので
途中から重なって見えてしまいました。
最後家出して行方知らずなのは、ムシェットよりはよかったのかもしれません。
余談
途中バルタザールがパンを運ぶお仕事をしているシーンで
「リアルロバのパン屋だ」と思い、家に帰ってから調べたのですが、
ロバのパンはずっと前から存在しておりました。
この作品の影響ではなかったのですね^^;
ロベール・ブレッソンの『少女ムシェット』についてはこちら
(そのほかのブレッソン作品へのリンクもあります)