1.FXで稼いでいる人間が入門書など書かない
書店の経済・マネーコーナーに行けばFX本がずらりと並んでいる。株式投資の本よりその数は多いように見える。
新しい趣味、仕事をもったとしてその基礎的知識を得るために入門書を手にする。ごく当たり前の行為である。
入門書で得られる知識はFXの仕組みまでであり、金の稼ぎ方については期待してはならない。入門書に書かれているような手法ちっくなものでトレードしても決して勝てない。
そもそもFXで稼いでいる人間が入門書など書かない。
一流の画家が「デッサン入門」は書かないし、松井やイチローが「少年野球入門」は書かず、北島さぶちゃんや五木ひろしが「カラオケ入門」を書かないものである。
たまに著名な元凄腕ディーラーなる肩書の著者で表紙に著者の写真(たいてい腕組みしている)を使用した本も見かけるが、中身を読むととうていそのディーラーが書いたとは思えないお粗末なものもある。これは他の業界でもよくあることだが、○○著ではなく○○監修となっておればまだ良心的なほうであろう。
2.入門書の手法は使えない
入門書に必ずといってよいほど載っているトレンドラインのブレイクを例に説明する(サポート、レジスタントラインのブレイク戦略も同じ理屈で使えない)。
まず、画像1を見てほしい。入門書にはトレンドラインを割ったAで売れと書かれている。
しかし現実はAが押し目買いのポイントとなるケースがほとんどである。トレンドラインなんて後からどうにでも引けるものであり、Aで反発したら何事もなかったかのように画像2のように新しく青ラインが引ける。青ライン割って売り参戦してもまたすぐ反発してまた新しいラインが誕生する。
そして3度目のブレイクダウンが起きても2連敗しただけに恐ろしくて手が出ない。ところがこれが本物のブレイクダウンとなる。
このようにトレンドラインを単純に割ったから売れというのはあまりにも不親切であり、丁半博打の戦法である。
ちなみに中級者向けの本なら以下のような戦略が書かれているだろう。
上の画像3でAはスルーしてBの戻りを売る戦略である。これは入門書の画像1より勝率が高く、リスクも小さい(損切りまでの値幅が狭い)ので実戦で使える。
もし私がFX本でトレンドライン戦略を書くなら以下の手法を解説するだろう。
上の画像で当然サポートラインを割ったところで売ってはならない。サポートラインを割ったときが試合のゴングが鳴る瞬間である。ゴングが鳴ってから相手の動きを良く観察し相手のミスを誘って自分の得意パターンで攻めるのである。
なんの脈絡もない画像1のトレンドライン割れは売れないが、画像4のように下げトレンドに入った直後のミニトレンドライン割れは売っていってよい。