栄養整形医学実践医の今日の独り言です。
『両腕、お腹の
皮膚の痒みがなかなか治らない』
という、
50代の男性が来院しました。
皮膚は
カサカサ、
ガサガサ、
ブツブツ、
赤味あり、
カサブタあり、
掻き壊しあり、
とにかく痒そうでした。
軟膏を出して1週間様子を見ましたが、
改善はほとんどなしでした。
栄養の問題がありそうなので、
患者さんと相談して血液検査をしました。
そして、
健康保険で出せるビタミン類を処方しました。
1週間後、
少しだけ痒みはおさまりましたが、
まだまだ皮膚は荒れていました。
血液検査で目立ったのは、
血清亜鉛値の低さでした。
γ-GPTも高く、
これはアイツの仕業だなと思いました。
患者さんに聞くと、
やはりアイツの仕業だと確信しました。
患者さんに、
「皮膚が治らないのはアイツのせいです。」
と告げて、
"しばらくアイツと縁を切るように"
と約束しました。
引き続き、
ビタミン類、
ミネラル類、
を継続処方しました。
2週間後、
『先生、かなり良くなりました。』
と、
患者さんがやって来ました。
『先生に言われてから、アイツをやめたら本当にどんどん良くなって来ました。』
「アイツは身体には毒なので、毎日身体に入ってくると、身体はアイツを無毒化しなくちゃいけないから、身体はたくさんの栄養を使って、アイツを解毒しなくてはならないんで、皮膚に必要な栄養が不足することになって、あんな皮膚の状態が続いてしまったんです。」と、説明しました。
『でも、先生。良くなったから、またアイツを始めちゃダメですか?』
「アイツと付き合いたいなら、今まで以上に栄養補給しないと行けません。付き合うなら程々にして下さい。』
『あー、じゃあこれからは
チーズや牡蠣を肴に晩酌するわー。』
皆さん、
お分かりのように、
アイツの正体はアルコールです。
アルコールは身体には毒なので、
肝臓ではアルコールを解毒するために、
沢山の栄養を使います。
沢山のビタミン、ミネラルが必要です。
でも、
アルコールは胃腸の粘膜にも悪さして、
ビタミン、ミネラルの吸収がわるくなり、
しかもアルコールには利尿作用があって、
オシッコと一緒に
沢山のミネラルが出て行ってしまいます。
アルコールを飲むという事は、
身体にそういったことが起こるという事です。
ビタミン、ミネラルが必要な皮膚に
栄養補給ができない状態を作ったアイツの話、
皆さんはどう思いましたか?
では、また。
書籍も紹介します。