栄養療法実践整形外科医の今日の独り言です。

細胞膜は油で出来ています。

自分が食べた油で出来ています。

もし細胞膜が傷つくような事があったら、 
酵素であるPLA2が働いて
トリグリセリドの鎖が切れて、
エイコサノイドが作られて、
身体にまず炎症を起こします。

細胞膜を作る油の種類によって、
炎症が広がるのか、
炎症がすぐに治るのか、
が決まります。

と、
油の話①〜③で語りました。



細胞膜を見てみましょう。

(https://eiyouryouhou.jp/others/より引用)

細胞膜についてのお勉強をサラっとします。

リン脂質によって二重になっている
リン脂質二重膜という構造をしている
細胞膜ですが、

図のようにただの膜ではありません。

図の上側が細胞外膜、
下側が細胞内膜。

それを貫くようにタンパク質があります。
これは膜タンパクと呼ばれるもの。

膜タンパクが
細胞内外の物質のやりとりをしています。

またある膜タンパクは、
糖鎖というアンテナを立てて、
情報のやり取りをしています。

膜と膜の間にはコレステロールがあり、
膜の強度を高める
補強材として働いています。

そして、
細胞内膜には細胞骨格繊維があり、
細胞の形が変わっても
また元の形に戻す働きをしています。

生まれてから120日間毎日、
自分よりも細い毛細血管というトンネルを
何度も通り抜ける赤血球では、
特に細胞骨格繊維が発達しています。

変形しては元に戻る、

これを繰る返す赤血球は
質が良くなければ
120日間も生きられません。

だから、
私達の細胞膜の質を調べるには、
赤血球の細胞膜の質を見ればいいのです。

どうしたら分かるのか?

血を採って調べればいいんです。

血液検査です。

赤血球は核がなく、
細胞膜でできていて、
細胞膜には

油、
コレステロール、
タンパク質、
糖、

がある訳ですから、
これらがちょっとでも足りなかったら、

赤血球は質が悪くなり、

上手に変形と復元ができなくなり、
すぐに壊れてしまい
120日間も生きていられません。

赤血球は
細胞膜の栄養不足を見抜くための
情報をいっぱい持っているんです。

しかも、
ヒトの身体で一番多い細胞です。

その細胞の質が悪ければ、
そのヒトの細胞の質が悪いと言っても
過言ではありません。

私のような栄養療法実践医師は、

赤血球の質を血液検査の結果から見抜く
訓練を受けて、

それを毎日毎日実践しています。

医師なら誰でも
それができる訳ではありません。

自分の赤血球の質が知りたければ、
栄養療法実践医師のもとに行かれて下さい。

"そんな先生、何処にいるの?"

ですよね〜。

このサイトを参考にして下さいね。
            ↓




さあ、
今日の本題に入ります。




赤血球が壊れる原因は2つに分けます。

①ひとつは細胞膜の質が悪いから壊れる。

②もう一つは細胞膜が何者かによって攻撃されて壊される。

今日は②にスポットを当てて語ります。

細胞膜が壊れる状態を
栄養療法実践医師は、

膜障害がある

と理解しています。

膜障害?

つまり、
細胞膜が壊れているって事。

栄養不足と言ってしまえば、
それだけで終わってしまいますが、
今日はもっと絞り込んでいきます。

細胞膜は油で出来ています。
油、つまりは脂質です。

これは、
分子レベルでの話になりますが、
脂質は H C O で出来ています。

H →水素原子
C →炭素原子
O →酸素原子

原子同士が結合して分子を作ります。

飽和脂肪酸も
不飽和脂肪酸も
巨大な分子です。

分子の周りには
電子が飛び回っていましたね。

つまり、
細胞膜は分子レベルで言えば、
電子の宝庫なんです。

だったら
電子が欲しくてたまらない!
っていう奴がいたら、

細胞膜はたくさん電子を持っているから、
1個くらいもらってもいいじゃん!

って悪巧みをする奴がいても
おかしくありません。


"先生、そんな奴がいるんですか?"


はい。
残念ながらいるんです。


"一体誰ですか?"


有名な電子泥棒で

その名は、

              活性酸素です。

活性酸素が
細胞膜の脂質分子から電子を引っこ抜くと、
その脂質は酸化を受けて、
過酸化脂質に変わってしまいます。

過酸化脂質は、
悪玉脂質。

すぐ隣の脂質から電子を奪います。

電子を奪われた脂質も過酸化脂質になり、
その隣の脂質から電子を奪い、

電子を奪われた脂質も過酸化脂質になり、
その隣の脂質から電子を奪い、

電子を・・・

暴走は止まりません。

暴走が止まらないと、
細胞膜の質が悪くなり、
細胞膜が壊れてしまいます。

これが膜障害です。

怖い、怖い膜障害。

放ったらかしにしたら、
いい事は起こりません。

膜障害から細胞膜を守る方法は
ないものでしょうか?


長くなるから、
また次回に!ウインク


しつこくお知らせです。
Amazonでも購入できる私の著書。
レビューを投稿してくださった方々、
誠にありがとうございます。

沢山の書店にも置いて頂き、
感謝しております。

栄養療法が
もっと広がりますように願って書きました。

よろしくお願い致します。


では、また!