栄養療法実践整形外科医の今日の独り言です。

動脈硬化の治療のため
キレーション治療を受けている私です。

前回は
ホモシステイン値が上がった話でした。

今回はフェリチンが上がった話をします。

4月〜5月の間に、
ストレスから
    糖質をちょっとだけ多く食べただけで、

私はまたまた脂肪肝になってしまい、
ビタミンB群の不足に陥り、
ホモシステインが増えてしまいました。

前にblogで話した通りに、
糖質をちょっと増やしただけで、
簡単に脂肪肝になります。

脂肪肝になると、

肝細胞は脂肪で膨らみ
              簡単に壊れてしまい、

肝細胞は " パンッ " と弾けて、
           その中身の物質が漏れ出てきます。

どんなものが漏れ出て来るのか?

まずは酵素です。

代表的なのが AST と ALT です。

ASTとALTは共に補酵素として
ビタミンB6を必要としています。

私は普段から
ビタミンB6を充分に摂取しているために、

ちょっとでも脂肪肝になると
すぐにASTとALTの値が高くなり、

脂肪肝に特徴的な所見が見られます。

ビタミンB6不足だと、
ASTとALTの値は敏感に変化しないので、
軽い脂肪肝になっていても気づきません。

"先生は脂肪肝になりやすいんだなー"
って思っていませんか?

私だけではなく、
皆さんも簡単に脂肪肝になるんです。

何度も強調しますが私は普段から
ビタミンB6を充分に摂取しているので、

肝細胞にちょっとでも脂肪が溜まり出すと

"あっ、脂肪肝になっている!"
とわかってすぐに食事を改められるのです。

そしてもう一つ、
脂肪肝になったら
肝細胞から漏れてくるものがあります。

なんだと思いますか?

読書の方がよく目にするものです。

フェリチンです。

6月の私のフェリチン値、
いくつだったと思いますか?

  なんと      500nmol/mL 越え ‼︎

データを見た瞬間の私の気持ちは
 
                         ガーン

だって、
栄養療法に出会う前ですら

             450nmol/mL だったのに、

ワースト更新です!えーん

               ショボーン     テンション⤵️

フェリチンは
           あらゆる細胞の中にあります。

もともと肝臓にはミトコンドリアが多く
凄く鉄が必要な臓器なので、

肝細胞の中には
フェリチンがたくさんあります。

だから、
脂肪肝になると肝細胞が壊われて
それが外にたくさん飛び出して来るんです!

たった1〜2ヶ月のストレスのために、
1〜2ヶ月の短い期間だけ
ちょっと糖質摂取を増やしただけで、

誰だって超〜簡単に脂肪肝になります。

脂肪肝になると、
更にインスリン抵抗性になり、
睡眠の質も落ちて、
起床時の空腹時血糖値が上がり、
もちろん空腹時インスリンも上昇します。

私の6月の血液検査では
正にそうなっていました。


プンプン 自分を戒めました。


フェリチン値が高くなった時には、
単純に "貯蔵鉄が増えた" と喜べないのが
私のような脂肪肝になった場合などです。

"フェリチンはあらゆる細胞の中にある"

と言いましたが、
短期間でフェリチン値が上がったら、

"どこかの細胞から漏れ出てきたのでは?"

と疑ってかかる必要もあります。

ずっと昔のblogで、

"腸に炎症があってもフェリチンが上がる"

と書きました。

貧血や鉄欠乏症でその治療をした時に、
自覚症状が真っ先に良くなってくるのが、
ちゃんとその治療ができている証拠です。

もし、
貧血や鉄欠乏症で治療をしているのに、
自覚症状が変わらないで
真っ先にフェリチン値が上がってきたら、

" あれっ?なんか変だぞ?"

と思った方がいいと私は思います。

貧血や鉄欠乏症の治療の目的は、
鉄の利用障害を正して、
自覚症状を改善していくことです。

貯蔵鉄としてのフェリチン値は
鉄の利用障害が改善し、
自覚症状が改善してきて初めて、
ジワジワとしかもゆっくり上がって来ます。

貧血や鉄欠乏症の治療を始めて、
数ヶ月以内にフェリチン値が上がり、
更にドンドン上がったら、

"何だか、おかしくねー?"えー

って、疑った方がいいと思います。

ヒトの身体は、
鉄が足りなくなったら、
まず貯蔵鉄である
フェリチンの鉄を使います。

貧血や鉄欠乏症の人に鉄を補充していくと、
まず自覚症状が改善しヘモグロビンが増え、
赤血球の質が改善するので
                                MCV、MCHCが改善し、
最後に
ちょっとずつフェリチン値が増え始めます。

増え方は本当にゆっくりなんです。

フェリチン値が増え始めるのに
半年〜数年かかる人もいます。

貧血や鉄欠乏症の人に鉄を補充して、
数ヶ月でフェリチン値が増えてるのに
自覚症状が続いていて、
ヘモグロビンが上がって来なかったら、

それは鉄の利用障害があるので、

"絶対に何かおかしいぞ?"

と思って下さいね。

腸の炎症があったり、
肝臓に脂肪が溜まっているかもしれません。

それだけではなく、
鉄の利用障害から来る
鉄過剰状態だってあり得るんです。

鉄の利用障害をみる方法は、
それをみるための血液検査しかありません。

貧血や鉄欠乏症を改善したくて
本やSNSやblogやネット検索を参考にして、

そこで推奨している食事やサプリメントを
自分で摂取や購入するのは自由ですが、

医師である私からすれば、

それで良くなればただのラッキー、
悪くなったら自業自得です。

貧血や鉄欠乏症の改善を心から望むなら、
しっかりした診断に基づいた
                                     治療をすべきです。

更に、
もう一つだけアドバイスします。

何か鉄欠乏症の自覚症状があって
医療機関を受診して血液検査までしたのに、

"貧血はない"
"鉄欠乏症はない"
"治療は必要ない"

と言われた場合には、
違う医療機関を受診しましょう。

違う受診先でまた同じ事を言われたら、
また違う医療機関を受診しましょう。

あなたの自覚症状の原因が
"わからない" と言われたら、
オーソモレキュラー.jp
というサイトを検索して下さい。

そこには、
あなたの不調の原因がわかる
ヒントがあると思います。

更に、

"貧血です。鉄剤を出しましょう。"

とアッサリ言われた場合には、

"どんな副作用がありますか?"

と聞いてみましょう。
そして、副作用の説明後に

"どうしてその副作用が起こるのですか?
副作用の少ない方法はありませんか?"

と聞いてみましょう。

そこでヘム鉄の話が聞けなかったら、
" 調べてから考えてもいいですか?"
と治療を待ってもらって、

オーソモレキュラー.jp

というサイトを検索してみましょう。

非ヘム鉄とヘム鉄のことが、
詳しく説明してありますから
参考にして下さい。

自分の身体のことを詳しく知るなら、
やはり血液検査が一番です。

しかし、

"血液検査をして下さい"

 と医療機関に頼んでも
健康保険は使えません。

自分の身体の事を知るための血液検査は、
病気の治療のために必要なものとは違い、
自費検査になります。

言い換えれば、
血液検査しかしない人間ドックだからです。

私が6月にしてもらった血液検査は、
もちろん自費検査です。

ホモシステインもフェリチンも、
健康保険ではなかなか出来ないものです。

血液検査だけの人間ドックは、
普通の人間ドックより簡易で安価で、
結構有用な情報が多いのです。

健康保険ではできない検査、
自分がして欲しい検査をする事ができます。

私は自分の身体が大事なので、
そこにお金を使っています。

今日で夏休みは終わりです。

また、明日から仕事を頑張ります。

では、また!