栄養療法実践整形外科医の今日の独り言です。

意外と知られていない
パワープレートの凄さを知ってもらうために

書き始めたシリーズも
                    いよいよ今日でFinalです。

 

パワープレートはただ振動しているだけ。



だけど、

振動の仕方が規則的で、
       振動の質が良く、
              振動の方向も3方向に動き、 

その振動が
筋トレ、脳トレだけでなく、
      身体の機能向上もしてくれます。

パワープレートの振動が、
筋肉、
神経、
脳、
にどんなことをしているからなのか?


Finalではそんな話をしてみます。


まずは筋肉と腱についてのお勉強。



筋肉の伸び縮みを感知するセンサーを
ご存知でしょうか?

筋紡錘。

正確には筋線維の伸びを感知するもの。

そして、
腱の伸びを感知するのは、

腱紡錘。

例えば躓いた時、
膝のお皿の膝蓋腱がわずかに伸び、
それに繋がっている大腿四頭筋が
ちょっとだけ引っ張られます。

つまり、
ちょっと筋肉が伸ばされるんです。

腱は " 伸ばされた " という情報を
腱紡錘で感知し、
感覚神経を介して脊髄に伝えます。

腱に引っ張られた筋線維も、
 " 伸ばされた " という情報を
筋紡錘で感知し、
感覚神経を介して脊髄に伝えます。

脊髄はその情報を脳に送り、
同時に運動神経に " 筋肉を縮めろ " 
と命令を出します。

すると、大腿四頭筋が収縮して、
膝がとっさに伸びて踏ん張れる
という事になります。

更に、
筋紡錘から" 筋が伸びたよ "
という情報を受けた脊髄は、
膝を曲げる筋肉である大腿二頭筋に
" 筋肉を緩めろ "と命令します。

そうすることで、
余計に躓いた時に
さっと足が前に出易くなります。

刺激が脳に送られてから、
脳で " あっ転びそう " と考えてから、
転ばないように命令を出していたら、
時間がかかり過ぎて転んでしまいます。

だから、
転ぶのを避けるために、
脊髄は危ない情報を察知して、
脳からの命令を待たずに、
筋肉に命令を出すんです。

これが 反射 です。

転ばないようにとっさに手が出る人は、
脳からの命令も早い人と言えます。

反射も鈍く、
脳からの命令が届くのも遅い人は、
残念ながら転んで怪我をしてしまいます。

筋紡錘や腱紡錘を介した反射は、
伸長反射と呼ばれます。

腱と腱紡錘、
筋と筋紡錘、
そして神経との関係はこんな感じです。





(ゴルジ腱器官 = 腱紡錘)

この伸長反射を利用したトレーニング、
それがパワープレートトレーニングです。

1秒間に30回〜50回、
伸長反射のシステムを刺激する、

それがパワープレートトレーニングです。

凄いでしょ!

凄いんです。

神経も脳も鍛えられちゃう理由も
わかって頂けましたか?

筋肉が動けば、
血管も動かされて血流が増し、
リンパ管も動かされて流れが良くなり、
むくみも取れていきます。

毎日5分乗れたら最高、
週に3回15分乗れればかなりいい感じ、
週に1回でも30分乗れば、
地球の重力に負けない身体の出来上がり。

身体も機能的になっていきます。

運動大好きな人にも、
運動が嫌いな人にも、
パワープレートは平等に振動を与え、
まったく同じ効果をもたらしてくれます。

世の中にはいろんな乗り物がありますが、
パワープレートのように
乗るだけで身体の機能をあげるものは
なかなかありません。

何処かで見かけたら、
是非乗ってみて下さいね。

では、また。