埼玉県 北本市 大友外科整形外科の
栄養療法実践整形外科医の今日の独り言です。

『先生、また今年も
               花粉症の薬をお願いします。』

同じ顔ぶれの患者さんが受診する、
そんな季節になりました。

私は、
朝にちょっと鼻水が出るくらいで、
あの辛い症状は克服出来ています。

それは、
ビタミンDサプリメントのお陰です。

ビタミンDについては、
後日改めて語りますが、

さて、今日は

お待たせしました、脂肪肝 第4弾です。

私がどうやって
脂肪肝を健康な肝臓にしていったかを
            頑張って語ってみますね。

前にも語ったように、

ちょっとだけ
                  多目に糖質を摂っただけで、

インスリンは
           糖を中性脂肪に変えていきます。

だから、

食事は
インスリンを沢山出さないように
           考えて摂りました。

脂肪肝だった頃は、

何をどう食べるのか、
どういう順番で食べるのか、

全く考えていませんでした。

アレが食べたい、
コレが食べたい、

アレ美味しそう、
コレも美味しそう、

とにかく、

食べたいものを、
食べたいだけ食べていました。

ただ食欲に任せていただけでした。

ただ血糖値を上げる事が
               大事だと思ってました。


"脳にとってブドウ糖は唯一のエネルギー"


そうではないことを、
医師の私が知らないで生きてきたのです。

なんと恥ずかしいことか!


脳はブドウ糖だけでなく、
ケトン体をエネルギーとして使えます。

と、いうより、
脳はケトン体を欲しがっている。

むしろ、
有り余る糖は脳をダメにします。

逆に、
ケトン体は脳の保護作用があります。

恥ずかしながら、

脂肪肝時代の私は、
自分の脳が必要としているものが何かを、
知りませんでした。

つまり、

自分は 
医師なのに

食事の仕方を
        知らなかったのです。

脂肪肝時代
(脂肪肝であることに
                 気づいていなかった時代)
の私は、

空腹で糖質の多い食事を大盛りで、
短時間で胃に流し込んでいました。

そうすると、

血糖値は急上昇して、
インスリンを大量に出して、
中性脂肪が大量に作られていたのです。

更に、
私が
医師になってから身につけた食生活は、
最悪の食べ方でした。

例えば、
大学病院で勤務していた頃の
土曜日の外来は、
朝9:00スタートで終了は16:00過ぎ、
こんな仕事を毎週していました。

忙しいから、
朝食は
           バナナ、
               おにぎり、
                  オレンジジュース。

外来中は水分は摂りますが、
食事は外来終了後ですから、

空腹時間が長く、

食事間隔はなんと7時間。

外来中はテンションが上がりますから、
アドレナリンが出まくっています。

更に
身体は血糖値を上げるために、
沢山の血糖上昇ホルモンを出しています。

外来が終了したら、
食堂に直行して
ドカーンと
大量の糖質を短時間で胃に流し込む。

ヒトは急にリラックス出来ませんから、

私はきっとアドレナリンを出したまま、
食事を摂っていたのかも知れません。

今思い出しただけでも、
''私はなんと酷い食事をしていたんだ!"
と思います。

できることなら、

ドラえもんに頼んで
タイムマシンで過去に行って、

若かりし自分を助けたいです!

"ねぇ、ねぇ、
     そんな食生活はいけないよ〜。"

でも、
この頃の私はきっと
そんな助言を受け入れないでしょう。

まあ、後日痛い目にあって、
食事の大切さを知る事になるので、
過去の自分を変える必要はありませんが。



皆さんは今、
どんな食事をしていますか?



さて、

ここから、

脂肪肝をどうやって克服したか、

綴っていきます。



栄養療法を学んだ時に直感したのは、

真の健康は
        キレイな肝臓があってこそだ!

という事でした。

私達が食べた物が腸で吸収されて、
真っ先に向かうのが肝臓です。

私達が食べた物すべてがです。

毒も

栄養も

全てです。

肝臓の細胞は、
良いものも悪いものも
最初に全て受け入れます。

健康な肝臓は

良いもの、つまり栄養素から
身体に必要なタンパク質を
どんどん作っていきます。

いい栄養素とは、
タンパク質、
ビタミン、
ミネラル。

肝臓が働くには、
エネルギーが必要です。

エネルギー = ATP でしたよね。

ATPを効率良く作るのに適したもの、
それは脂質でしたよね。

だから、
肝臓にしっかりとした仕事をさせるには、

タンパク質、
ビタミン、
ミネラル、
脂質、

が大切になります。

えっ?
糖分は必要ないの?

いいえ、
            必要です。

キャンプで薪に火をつけるのに、
最初は紙や小枝にマッチで着火します。

その小さな火が薪を燃やし、
それが炭になって火力が増します。

糖分はマッチ、
薪(炭)は脂質です。

強い火力を得るための、
焚きつけが糖質です。

薪(炭)に火が着くには時間がかかります。

一方、
マッチは擦れば直ぐに火が着きます。
でも、
長くは燃えません。

もし鍋に入ったお湯を沸かそうとしたら、
マッチなら何箱必要でしょうか。

マッチを擦っても擦っても火力は弱く、
なかなか鍋は温まりません。

マッチ箱は直ぐに空になります。

だから、
糖質を食べていると直ぐに燃料切れになり、
お腹が空いてくるんです。

お湯を沸かすには、
長く高い火力で燃え続けてくれる
薪(炭)の方が優れています。

鍋の温かいお湯、
これがヒトの体温であり、
湯気は汗であり、
代謝がいいという事になります。

火力 = エネルギー = ATP

いかに脂質、つまりは脂肪を燃焼させるか、
これが脂肪肝をなくす鍵になります。


しかし、
私は脂肪肝時代、

ただ血糖値を上げるだけの糖質を好み、

エネルギーとして使いきれない
過剰な糖質を中性脂肪という形に変えて

腸の周りや肝臓に内臓脂肪として
蓄えまくっていたんです。

当然、
お腹がポッコリしていました。

脂肪をどう燃やすのか?

1番は
運動なんです。

栄養療法では、
脂肪肝をなくす極意を学びました。

"箸を置いたら、靴を履け‼️"
 
食直後に運動しろっていう事です。

食後に靴を履くだけで脂肪は燃えません。

何故か?

まずは、
食後に上がった血糖を
筋肉細胞内に取り込むためです。

血液中のブドウ糖は、
運動するだけで細胞内に取り込まれる
ということが明らかになっています。

食後に上がった血糖を
運動によって細胞内に取り込むのか、

食後に運動しないで
インスリンに任せて中性脂肪に変えるのか、

これは大きな違いになります。

食後の運動だって、
スポーツジムに行くほどの運動はまず無理。

だから、
自宅の階段を、
または、会社のビルの階段を、
食直後に2〜3往復するだけでもOKです。

その場でスクワットでもOKです。

私達の身体の中で1番太い筋肉である
大腿四頭筋をしっかりと使えばOKなんです。

私はクリニックでは、
ランチの後にパワープレートに乗りました。

パワープレートなら大腿四頭筋を、
30秒で最低でも900回動かせます。

2番目の極意。

それはやはり
糖質制限です。

過剰な糖質を身体の中に入れない
という事です。

糖質制限 = 糖質カット ではありません。

糖質はある意味で、
脂肪を燃やすための焚きつけですから、
必要なんです。

マッチを擦って鍋を温めていた身体が、
いきなりマッチを放棄してしまったら、
どうやって薪に火をつけたらいいのか
分からなくなります。

そんな事をしたら、
お腹が空いて仕方がなくなり、

"やっぱり私は、マッチじゃなきゃダメ!"

つまり、
糖質制限は無理!ってなってしまいます。

糖質制限の仕方は、
こう考えてください。

エネルギー供給源として
効率の悪い糖質を過剰に摂ったら、
エネルギーとして使われない分は
インスリンによって中性脂肪に変えられる。

中性脂肪は運動をしないと
なかなかエネルギーに変わらないので、
エネルギー効率は悪いけど、
直ぐに使える糖質をまた摂りたくなる。

ついつい糖質がふえて、
インスリンが沢山出やすい身体になる。

インスリンが沢山出ると、
インスリン抵抗性といって
インスリンが効かなくなってくる。

インスリン抵抗性が強くなると、
血糖値が安定しなくなり、
様々な不調が出る。

だから、
過剰な糖質摂取をしないように、
食べる糖質量を減らして、
インスリンを沢山出さないようにする。

そして、
糖質を減らしたら、
エネルギー効率の良い脂質を
食事で増やしていく。

増やす脂質は、
ケトン体に変わりやすい
ココナッツオイルを使うと効果的!

ここが、
めちゃくちゃ大事なんです。

私も朝のおにぎり1個を、
おいなりさん1個に変えて、
ココナッツオイルを小さじ一杯パクリ
とやって、

糖質だけのエネルギーから、
糖質+脂質のエネルギーに変えました。

こうすれば、
過剰な糖質を減らし、
インスリンを沢山出さなくて済みますし、
エネルギー量は確保できるから、

"糖質制限は無理!"

って事にはなりません。

こうして、
私は糖質制限を行い
インスリンの分泌を減らして、
更なる中性脂肪を作らないようにしました。

そして、
脂肪肝を改善するためにしたことは、
サプリメントの摂取です。

私が摂取したサプリメントは、
NBcomA、
ナイアシン150、
イノシトールB3、
ビタミンA、
亜鉛、
特に上の3つが重要でした。

そして、
とにかくタンパク質を増やしました。

赤身の肉、
特に牛のヒレステーキを増やしました。

いきなりステーキで
肉マイレージカードを作って、
モチベーションを上げて、
週に4〜5回は肉を食べました。

しかも、
ライス無し、
コーンをブロッコリーに変えて
更にインゲンをトッピングで追加。

食後は家まで歩いて帰って、
食直後の運動を実行しました。

まとめますね。

糖質制限を実践して、
エネルギーを糖質から脂質にシフトさせ、
タンパク質を増やし、
脂肪肝の改善効果のある
               サプリメントを摂取して、
食べたら身体を動かす。

これをただ実行したら、

ポッコリお腹が引っ込んで
ベルトを切らないと穴に入らなくなり、

体重が減り、

身体が疲れにくくなり、

20代の頃から高かったGPT、γ-GTPが
低くなり、

血液検査でみても
脂肪肝パターンが消えて行きました。

サプリメントを摂取した以外は、

何をどう食べるのか、
食べる順番をどうするのか、
運動はどうするのか、

ただこれを実践しただけで、

私は脂肪肝とサヨナラ出来たんです。

脂肪肝のヒトは、
脂肪肝になる食べ物を
脂肪肝になる食べ方で食べ、
脂肪肝にならないような運動をしていない。

私の結論はこれです。

前のblogで書いたように、
これを崩せば数週間で脂肪肝になれます。

脂肪肝がなかなか治らないヒト、
是非参考にして下さい。

注:(私はアルコールを飲みません。だから、私が語って来た脂肪肝は非アルコール依存性の脂肪肝です。アルコールを飲むヒトは、アルコールが原因になりますので、禁酒が必要になります。脂肪肝とアルコールの話は、またそのうちに。)

では、また。