埼玉県 北本市 大友外科整形外科の
栄養療法実践整形外科医の今日の独り言です。

今週の月曜日でしたが、
ランチに寿司屋へ行ったら

見つけちゃったんです、

”生トリ貝” 

のメニュー木札を!

旬な食材ですから、
注文しないわけにはいかないでしょう。

糖質制限しているので、
握りではなく摘みでオーダー。

美味しく頂きました。

他に、
マナガツオを焼き物で頂き、
カツオを刺身で頂き、
玉子を摘んで、
茶碗蒸しを食べて、
シジミ汁を啜って、
最後は鯵、小肌、ウニを一貫ずつ頂きました。

食後にお茶を頂いて一息ついてから、
クリニックへ戻りました。

15時から18時まで午後の外来を済まし、
さて帰ろうかと支度していたところ、

            ⁉️

吐き気がしました。

あれ?
まさか、何か当たっちゃった?

そういえば、
お腹が張っています。

腸が動いていないようです。

多分、犯人は生トリ貝でしょう。

数年前に生牡蠣に当たってから、
生の貝類に弱くなっていた自分を、
すっかり忘れていました。

うーむ、
お腹が張っていて、気持ち悪い。

こんな時に飲むべき薬はありません。

どうしよう。

放っておいたら食中毒になってしまい、
明日仕事にならないだろうと思いました。

そうだ、
”栄養療法的にアラームを止めてみよう!”
と思いました。

私は、
今身体の中でどんな事が起こっているかを
分析しました。

私のお腹は明らかに動いていない。
恐らく菌の出す毒素で、
腸管の動きが止まっているはずに違いない。
腸管の中は活性酸素だらけだろう。
しかし、食べてから5時間経っているから、
菌や毒素は超悪玉ではないなと判断しました。

さて、
ここからは自分の身体を使った人体実験です。

まず毒素の中和と活性酸素消去を考えました。

まずは水でビタミンCを4g飲みました。
腸の中は液状であり、
水溶性のビタミンCは最適です。

そして、
脱水の改善と解毒のために、
ラクテック250ml
ビタミンC25g
タチオン800mg
補正用硫酸マグネシウム2ml
をセットして、
自分で点滴しました。

タチオンはグルタチオンの注射剤です。
解毒は主に肝臓で行われます。
解毒作用のサポートのために使いました。

ビタミンCは活性酸素を抑えるためです。
マグネシウムは、ビタミンCによる血管痛を抑えるためです。

ラクテックは水分と電解質の補給のためです。

ラクテックのパックはあらかじめ湯煎して、
体温くらいに温めてから点滴しました。

30分かけて点滴し終わった時、
手足が暖かくなるのを感じました。

動かないで張っていたお腹が、
キュルキュルと動いて来ました。

このタイミングで
グルタミンを大量に摂取しました。

1包に3,500mgのグルタミンが入っている
グルタジェニックというサプリメントを
一気に3包飲みました。

少ししたら、お腹がゴロゴロして来ました。

           ‼️

🏃💨

♪───O(≧∇≦)O────♪

トイレに駆け込んだら、
水道の蛇口を全開した様な下痢でした。

また、水(いろはす)を飲み、
ビタミンC2gとグルタジェニック2包追加!

少ししたら、

♪───O(≧∇≦)O────♪

さらに、グルタジェニック2包追加!

お腹は痛くなく、
吐き気もなく、
私の腸管は動き出し、
毒素を体の中に入れない様に、
小腸の粘膜上皮ごと剥がして、
悪いものを外に出し始めました。

しかも、勢いよくです。

♪───O(≧∇≦)O────♪

.........

人体実験開始時間は19:00でしたが、
下痢がひと段落したのは
24:00を回っていました。

トイレに行きたい感じがなくなりました。

悪いものは出きったようです。

ここで、
プロテインビスケットを一袋12本食べて、
NBcompAという
ビタミンB群のサプリメントを飲みました。

栄養補給の為です。

寝る前に、
ビタミンD20,000IU、
グルタジェニック2包、
ビタミンA10,000IUを飲みました。

腸管の修復と腸に栄養を補給する為です。

寝たのはAM1:00を回っていました。


翌朝、
お腹は痛くなく張りもありませんでした。

朝食はなんでも食べらそうでしたが、
腸の炎症がまだあると考えました。

食べたのはプロテインビスケットを一袋12本。

また、
腸の炎症を取ってくれて、
善玉菌の栄養になる食物繊維の入っている
エンデフェンというサプリメントを15g、
プロテイン15gを
シェイカーでシェイクして朝食にしました。

サプリメントも
ビタミンC2g、
グルタジェニック2包、
ビタミンD10,000IU、
ビタミンA10,000IU、
NBcompA4粒、
摂取しました。

午前中は一度トイレに行きましたが、
軟便になって来ていて、
下痢ではなく固まり出しました。

外来が終わり、
ランチタイムになりました。

もうお腹は大丈夫そうなので、
食前に食物繊維のサプリメントである
ファイバーを飲んでから
よく行くラーメン屋さんに行きました。

さて、
注文したのは、
ウーロン茶、
チャーシュー角煮盛り、
枝豆、
もつ煮込み、
煮卵、
で糖質制限にしました。

食後すぐに便意はなく、
午後外来の途中で一度トイレに行きました。

下痢でしたが、
その後は便が普通に戻りました。


今回、グルタジェニックを使って、
グルタミンを大量に摂取したのが
早い回復に繋がったのだと感じました。

毒素を中和し、
活性酸素対策をして、
毒素を早く外に出し、
傷んだ腸管を早く修復する。

私が栄養療法を駆使した方法で
食中毒を回避しました。

そして、元気一杯で仕事が出来ました。

院長がまさか前日に下痢と闘っていたとは、
スタッフも知らなかったでしょう。

患者さんのため、
スタッフのため、
むしろ自分のために、
いつも健康状態を保つ必要があります。

栄養療法には副作用がありません。

身体は十分な栄養があれば、
それを使って自分の不調を正せます。

必要としている栄養を、
必要としている細胞に届けるだけでいいのです。

栄養は少ないと効果は出ませんが、
多過ぎても副作用はありません。

多過ぎたら細胞が使わないだけで、
余分な栄養は身体から出て行くか、
身体が蓄えるかのどちらかです。

薬は少ないと効かないのは同じですが、
多過ぎたら副作用が起ります、
過剰に投与したら死ぬのです。

薬はLD50がありますが、
栄養にはLD50はありません。

(LD50:半数致死量(はんすうちしりょう、median lethal dose)とは、物質の急性毒性の指標、致死量の一種としてしばしば使われる数値で、投与した動物の半数が死亡する用量をいう。"Lethal Dose, 50%"を略してLD50と書く。)
〜Wikipediaより引用〜

身体が持っている本来の力を使っていく治療、
それが栄養療法です。

今回も人体実験は成功しました。
おかげで今週も元気で仕事が出来ました。

しかし、
自分の不注意が招いた食当たり。

旬の美味しいものを食べたさに、
自分が食べてはいけないものを食べた事に
反省します。

だって、実験費がかかり過ぎましたから。

皆さんも、お気をつけて!


では、また。

〜追記〜
blogでは、
薬が悪いと言っている訳ではありません。
食中毒なら、病院に行って適切な処置が必要です。下痢がひどい場合、ウィルス性か細菌性か、はたまた腸の炎症性疾患か、原因によっては適切な薬物治療が必要です。今回も医師である私の勝手な人体実験ですから、参考にすることがあっても、くれぐれも実践されませんようにお願いします。また、お顔がわからない読者の皆様、内容についての質問について答える事は、医療相談として診療行為になってしまう場合もあり、内容によってはお答えできませんので、よろしくお願いします。