エナジーバンパイアの恐怖 | 植松努のブログ

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講演でしゃべりきれないことを書きます。

最近、エナジーバンパイアという言葉が使われているようです。

エナジーバンパイアとは、その名前が示すように、

相手のエネルギーを吸い取ってしまうような人の事です。

どんな人かなあ、と思って調べてみると、
ネットでもいろんな形で特徴が紹介されていました。
詳しくは、ネットで紹介されているので調べてみてください。

きっと、「ああ、あの人ね・・・」というのが思いつくんじゃないかな。

こういう人に共通しているのは「依存」のような気がします。
こういう人は、ぱっと見は「自信満々」に見えます。
しかし、実際にはものすごく自信がないです。
自信がない理由がどこかに存在します。
 

自信がないから、他者から必要とされたり、他者との強い関係を必要とします。
それが、面白いことに、上司と部下の関係や、先輩と後輩の関係のように、
「階級構造」になります。決して対等なものにはならないのが特徴です。
エナジーバンパイアが必要としているのは、
「自分のことを必要としてくれる自分以下の存在」です。

エナジーバンパイアは、
(1)君のために・・・あなたのために・・・

(2)〇〇してあげている

(3)してあげないと、あなたの将来が大変なことになる
を基本的な行動原理にしています。
これは、悪いことではありません。
しかし、度を超してしまうと問題になります。
ある意味では、これは「ストーカー」に近い状態だと思います。
愛情自体は悪いことではないけど、度を超すと問題になります。

 

こういう人は、パワハラやいじめをするわけではありません。
やっている事や、言ってることは、「たしかにごもっとも」という事ばかりです。
だから、文句のいいようがないし、それ故に、状態の改善も難しいです。
まず、エナジーバンパイアは、相手の時間やスケジュールはお構いなしです。
うっかりつかまると、30分でも1時間でも、実の無い説法をされます。
そして、こういう人と話をすると、ものすごく疲れます。
考えたことがすべて否定される気がするから、

考えるのが怖くなるし、意見を口に出して言うのも怖くなります。
それはものすごいストレスとなって、日常生活にも悪影響が出てきます。
まさに、生命力が吸い取られる状態です。

いまでは、会社でもパワハラやセクハラには対処できるようになってきました。
しかし、このエナジーバンパイア問題に関しては、対処が難しいのが実情です。
おそらく、今日こうしている間にも、
「君のためを思って」とマウントしてくる先輩や上司に、生命力を吸い取られている人がいます。

そもそもは、エナジーバンパイアが自信を失っている状況を改善すればいいのですが、
エナジーバンパイアの人は、自分の自信がない状態、を理解していないことが多いです。
自信がないから、依存してるのに、それを認めようとしません。
どうしたもんだろうかねえ・・・・。