各年齢段階で必要な経験があるんだよ。それをしないでしまうと、永遠に子どものままです。 | 植松努のブログ

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講演でしゃべりきれないことを書きます。

小学校の高学年くらいから、中学受験のために、

遊ぶことをかなり制限される子はけっこういます。

6年生ともなると、1年間は覚悟の上で、遊びをシャットダウンして

ひたすら受験勉強。

 

で、そういう中学校は、かなり勉強がハードなので、

中学校では、遊んでるヒマなんかないです。びっしり学校と、そのあとは塾。

 

で、中学校3年生になったら、1年間は覚悟の上で、遊びをシャットダウンして

ひたすら受験勉強。

 

で、そうやっていく高校は、かなり勉強がハードなので、

またしても、遊んでるヒマなんかない。びっしり学校と、そのあと予備校。

 

で、高校3年生ともなれば、1年間は覚悟の上で、遊びをシャットダウンして

ひたすら受験勉強。

 

最後に遊んだのはいつなんだろう・・・・

小学校4年生くらいから、ずーっと遊んでいない気がする・・・。

 

中学生、高校生の頃には、心と体がすごく成長します。

でも、その時期に、人間関係が希薄なまま、ひたすら勉強してきた人は、

体はともかく、心の成長が不十分になります。

時々、心が小学生のままの大学生を見かけます。

そういう人は、上記のパターンで、ずーっと勉強してきた人なのだろうと思います。

 

こういう人は、社会に出ても、人とどう付き合っていいのかがわかりません。

人間関係の問題の改善の仕方もわかりません。

自己主張はできるけど、相手を理解できません。

承認欲求はとても高く、自分を盛ります。

でも、いくら盛っても、経験がないから、実際にやったらすぐばれます。
これでは、信頼をしてもらうことが不可能になります。
こういう人を、大人だと思って見るから、「こいつ大丈夫か?」になるけど、
こういう人を、小学校の4年生だと思って見ると、
「ああ、そうそう。そういう行動するよね。」と納得できます。
 
こういう人達が、社会で大きな問題になっています。
だのに、今日も、こういう人達が量産されています。
親は、よかれと思ってやってるのでしょうが、悲劇です。
 
人は、時間がたてば自動的に大人になるものではありません。
大人になるためには、年齢に応じて必要な経験があります。
その経験が不足したまま年齢を重ねた人は、永遠に子どものままです。
 

なんでこんなことになってしまうのかなあ・・・。

子どもは、遊ぶのが仕事です。という言葉があったはずだけど・・・。