日本の高校生がニューヨーカーに現状をインタビュー~正智深谷高校スタディツアー同窓会~ | 『人の触れ合いニューヨーク』NY de Volunteer

『人の触れ合いニューヨーク』NY de Volunteer

NPO法人 NY de Volunteer(ニューヨークでボランティア)
★最新ブログ「NYdeVolunteerの手帖」はこちらをチェックhttps://nydevolunteer.hatenablog.com/

★公式webサイトもよろしくお願いします。
https://www.nydv.org/

新型コロナウィルス流行の影響を受け、NY de Volunteer(NYdV)の活動は5月までのプログラムがすべてキャンセルとなってしまいました。現在は毎週オンラインでスタッフミー ティングを重ね、今の私たちに何ができるかを模索しています。 具体的には今までボランティアで訪れた学校や老人ホームとコンタクトを取り、皆さんが今どのような状況にあり何を望んでいるかを伺い、その中で私たちにできることは何か、そしてその方法を色々と検討していますビックリマーク
 
そして、その一つの案として2月にスタディツアーでNYに来てくれた埼玉県にある正智深谷高等学校の生徒と、スタディツアーで生徒たちと交流した日本人ニューヨーカーをオンラインで繋いで、同窓会のように近況報告を行うことになしました!!  先週火曜日に早速、オンラインミーティングツール・Zoomを使用し、第1回目を開催しました音譜
 
参加者は2月のスタディツアーにも引率でお越しいただいた井上先生と生徒6 名、東武トップツアーズの笹崎さん、外資系コンサルタント会社に勤務しているなつきさんとNYd​V​からは私、純子ですキラキラ
 
皆さんの爽やかな元気そうな笑顔と繋がって、胸が いっぱいになりましたお願い
 
 
まずは生徒は連日のテレビなどで報道されているNYの悲惨な状況を心配してくれていたので、ニューヨーカーのなつきさんが近況を報告してくださいました。
 お住まいのQueens区は感染者が非常に多い地域で、近くの病院には連日検査、診察待ちの人々の行列ができていて、身近な人にも感染してしまった方がいるそうです。3月10日から在宅勤務となり、週2回ほど食材を買いに外出する以外は家にこもっているとのことです。
 
そして、生徒一人ずつの質問になつきさんが答えてくれました。
 
NYではロックダウン以来、失業者が増えているが、ロックダウンが解除になったらその方たちはすぐに仕事に復帰できるのでしょうか? 
ー 現在800万人ほどが失業保険をもらっている状態です。個人的な見解ですが、雇用先が倒産したりなくなってしまっているのですぐには難しく、1年以上はかからないかもしれないがしばらく時間がかかるだろう。
 
他国に比べて日本は危機感が薄いが、どのように感じますか?
ーすごく残念である。感染者が出たのは日本の方がずっと早く、アメリカはもっと遅かったが対処が素早くてすぐに在宅勤務、自宅待機となった。日本政府の対応がもっと早かったらとは思うが、まずは人々の意識の問題である。アメリカ人は政府や州の対応を待たずに自分で考えて行動する。企業や個人が判断して在宅勤務などに早々と切り替えた。(アメリカは日本の健康保険のような国民皆保険の仕組みがなく、感染しても病院にいけない人も多いので、それも影響して自己防衛しているかもしれない)
Social Distancing(6 feet of distance from others)を守って、スーパーに並ぶ人々(4/25 Midtown)
 
在宅勤務になって仕事に影響はありますか?
ー会社ではもともとパソコンとモニターを持ち歩きオフィスのどこで でも仕事ができるという形態であったため、ほとんど影響はない。ただ、お客様とのコミュニケーションが少し大変。
 
他の業種はどうですか?
 ー観光業は壊滅的で、日本人の知人は失業保険を申請中。別の旅行会社の知人も、仕事を始めて30年で一番の危機だと言っている。
 
ロックダウンで家にいる時間が長いが、仕事以外は何をしていますか?
ー抱えている仕事の締め切りが近くてものすごく忙しい。仕事しているか食べているか、寝ているかの生活。
 
学校の授業はどうなっているますか?
ーすぐにホームスクールに切り替わった。対応が早かった。
 
以前はアメリカ人はマスクをしなかったのに今はしているがそれは自発的ですか?それともルールがあるのですか?
ー自発的にする人もかなりでてきたところで、途中(先週金曜日)からマスクが義務化された。
 
生徒たちは、ニューヨークの現状を直接話を聞いて、衝撃を受けている様子でした。
 
 
今回参加された生徒たちは皆さんご実家でご家族と一緒に居て、近所を散歩したりもできているので、それほど今の状況をストレスに感じている様子ではないという印象を受け安心しましたニコ
先生はオンライン授業になり、授業の録画を録っているが、いつもの半分くらいの時間で終わってしまったそうです。日頃は気づいていなかったが、授業の半分は生徒たちとのやり取りだったのだと改めて感じ、生徒と会えないことがとても寂しいそうですえーん
 
最後に私から生徒達に質問させていただきました。
現在、何か心配事はありますか?
ー本来今頃の時期は大学のオープンキャンパスに行って志望校を見て回る時期だが、それができない。
ー今は部活も休みで、もし学校に行けるようになっても練習できていないので大会で良い成績をあげられるかどうかが心配。
 
みんな明るく元気そうに見えましたが、やはりスポーツ強豪校である高校の3年生、今後の進路や高校生活最後の大会のことが気になっているのだということが分かりました。(このブログの下書きを書いた後で、全国高校総体の中止が決定しました。生徒さんたちの受けたショックを想うと、言葉も見つかりません。)
 
ただ、最後に生徒の一人が、元気になったという感想を言ってくれて、とても嬉しかったです照れ
授業はオンラインで受けられても、クラスメイトとゆっくり会話する機会は少ないのかもしれません。こんな苦境の時期ですが、今だからこそいつもはあまり話さないクラスメイトと話してみたり、じっくり先生と会話してみると新しい発見があるかもしれませんニコ
 
 

もし、また私が参加できる機会があれば、みんながもっと元気に明るく前向きになるような話ができたらいいと思いましたニコニコ
この事態が終息して、早くみんなの楽しそうな笑い声が学校に戻ることを祈ります
 
NYdV スタッフ 土井純子