10/15(土)
馬主を長いことやっているといろんなことに遭遇する。
愛馬の単勝万馬券を経験したことのある馬主はけっこう少ないと思うが、わしはもう何十回も経験している。
父の西山正行名義や西山牧場法人名義もあるので、正式にはわからないが、たぶん圧倒的に首位だろう。
わしの60歳の誕生日当日には、嘘でも何でもなく2本の単勝万馬券が出た。
2018年4月15日
阪神1Rセイウンデルレイ・単勝15,200-
福島5Rニシノスマッシュ・単勝16,100-
あれは愛馬がわしにくれた還暦祝いでした。
今日のニシノボルテージの単勝万馬券は何のお祝いだったのか?
ニシノボルテージは前走中山で実は穴をあけるつもりだつた。
夏場の放牧から田村厩舎での調教過程で妙に良い報告を受けており、人気はないけど、一発あるつもりだったが・・
中山で惨敗。
やはりこのクラスで通用しないのか?
田村師より『社長、新潟でいいですか?』
調教師は全員西山茂行が東京馬主協会の副会長であることを知っている。
つまり東京競馬場がホームグラウンドであり、東京競馬開催中は東京競馬場が中心となる。
東京で使える馬は東京競馬場で走らせたい。
それをあえて新潟で使うにはそれなりの勝算があってのこと。
例えば千直のレースなんかは東京競馬場にはなく、それはそれで新潟へ行くのは当然としても、1勝クラスのダート1800は東京のダート1600とほぼ同じで、東京競馬場でも楽しめるが、田村師は明らかに勝ちに行ったようだ。
西山茂行は単複馬券100円を6枚。みんな周りの社員にあげてしまいました。
夕飯代にはなったのでは?
こう言う拾い勝ちがある年は勝ち星が延びる。そして、これも不思議な話だが、万馬券が万馬券を呼ぶ。
ニシノラピートがそうだったが、万馬券を出した馬がまた万馬券を出す法則もある。
ニシノラピートは勝つ時に必ず人気薄を2着3着に連れてきて大穴をあける馬でした。
そしてはっきりしたデータもない根拠のないわしの感覚的な世界だが、万馬券は遺伝する。
ニシノラピートの子は必ず人気薄で大きい馬券を出しますよー。
(ニシノラピートの長男ニシノシークレットはそのうち東京競馬場で出てきます。)
しかし、全く根拠のない時に勝つのが単勝万馬券の本質だ。
いまだに忘れないのがニシノテンニョ。
惨敗ばかりで秋の福島で、これを使ったらそのまま売却。レース後の馬運車の手配までしていた。たしか佐賀競馬場へ売られて行く予定だったが、逃げ切り勝ち。
もちろん単勝万馬券。そんなこともあった。
馬主生活40年を越えてなおまだわからないことばかり。
愛馬を信じてあげるのが馬主だけど、思った通りにいかないのも馬主の宿命。
性懲りもないわしの人生。
死ぬまで続けると思います。
親しくしていた大野昭子さんが馬主を辞めてしまいました。
大野昭子さんと言ってもわからない方が多いと思いますが、アポロさんと言えばわかるかな。
事情はここで触れませんが、大野昭子さんは美人の娘さんを連れてよく馬主協会の行事に参加してくれました。
ちょっと寂しい。
しかし、また新しい馬主が次々と生まれてきています。
新たな出会いも楽しみです。